NHKのテレビ番組、100分de名著、「災害を考える」の二回目、「柳田国男」「先祖の話」を視聴しての感想。
柳田国男は、民俗学者で、名も無き人々の生き様を描いた。日本人の深層の心は、「先祖達は、生者の傍にいて、常に見守っている存在」として捉える。
実は、私自身は、無神論者に近いが、つまり、既存の宗派宗教は全く信じないが、宗教一般は信じている。ただ、禅宗だけは、受け入れている。
私は、霊魂の存在を確信している。というか、実際に、魂に出会って来た。私の両親や、面白いことに、私自身の魂とも。死者の魂や生者の魂にも。
話を戻して、先祖の話では、守護霊的な存在が登場する。私も守護霊を信じている。いな、確信に近い。
柳田国男は、先祖は守護霊的な存在として紹介する。
話は変わるが、災害で肉親を亡くした人々は、悲しみに暮れるが、そこから立ち上がった時には、他人への愛がより強く育っている、という。
亡くして悲しいのは、それを、その人を、愛していたからだ。愛していたものを亡くした人々は、悲しみから立ち直った時には、他人の悲しみをより深く感じ取れるようになる。
様々な挫折(突然に心が折れる出来事)が、人々を育てて行く。
挫折を経験していない者は、心が浅い。他人を見下し、不遜になりがちである。日本もその轍を踏んだ。
つまり、それは、個人だけではなく、国や共同体にも言える。
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