真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

100分de名著、ギュスターヴ・ル・ボンの“群集心理”の二回目を視聴しての感想

参考)「100分de名著、ギュスターヴ・ル・ボンの“群集心理”の一回目を視聴しての感想」
一回目で、脳を「意識」と「無意識」に分けた。群集は、その内で無意識部分に相当する。
今回は、脳を三つに分けてみる。一番底辺は、「腹」である。エネルギーがドロドロと、マグマのようにたぎっている。そこには、不満、イライラ、ワクワク、何だ何だ、などの潜在的な活動性、未だ方向を持たないエネルギーのるつぼである。その上には、「感情」の層、「心」の層である。嬉しい、悲しい、楽しい、面白いなどなど。この層は、既に方向性を持っている。ただ自分という視点を持っている。
最上階は、「知性・理性」である。この層も、方向性はぼんやりとしている。そして、自分という視点も薄れている。
不満、イライラ、ワクワク、何だ何だ、などの潜在的な活動性、未だ方向を持たないエネルギーをうまく、社会化、社会性のある事柄に使えない人々が、群集となる。群集という形でその中に自分を溶かし込む。
そこに、リーダーが、標語やスローガンを掲げると、群集にエネルギーを流す方向性が与えられる。しかも、群集は意識、知性、理性を置き忘れている。流れのままに従う。
これは、野生の馬や羊の群れでは、一頭が走り出すと、群れ全体がその一頭に後追いする、何も解らぬままに。
一人一人が個人の時には、意識を働かせバラバラであるが、集団や群集になると、志向性の意識を切って、その下にある受動性意識に引き下げる。これを時に空気を読めよと言われる(志向性意識を消す)状況に引き入れる。空気を読むレベルに引き下がる。そこから更に引き下がると、群集に近づいて行く。感情(心)すら押し殺し始めると、腹のマグマだまりに行き着く、落ち込む。