真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

「この人痴漢です」だけで有罪の時代は終わった

[痴漢行為に問われた男性に逆転無罪の判決]
◎電車内で痴漢行為をしたとして、東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた会社員に、東京高裁は逆転無罪の判決を2008/9/1に下した。私はその判決を見て、ほっとしたというか、これで電車に恐怖心なしで乗れるかもと思った。
[痴漢といわれたら残り人生は闇の中]
◎というのは、もし、女性がふざけ半分でも、「この人痴漢です」といわれたら、私の残り人生は闇の中に消えてしまうだろうから。結果、混雑した電車では、両手は頭より上に上げておくことにしていた。
[痴漢と勘違いした可能性]
◎先ほどの判決理由で、「偶然の接触を女性が痴漢と勘違いした可能性がある」と指摘された。電車は揺れるのだから、偶然の接触を痴漢といわれれば、頭が爆発する。
[痴漢えん罪]
◎ということで、私にとって、痴漢えん罪は恐ろしいと感じていた出来事というか事件があった。
[いわれただけで有罪確定]
◎それと、女性から「この人痴漢です」といわれたら、それだけで有罪確定だという風潮に対して恐ろしさを感じていた。
[えん罪が起こる仕組み]
◎といっても、最初は、痴漢を許し難い犯罪だと憤りを感じていたが、私はやっていないえん罪だという話をしばしば聞くようになって、えん罪が起こる仕組みを知って恐ろしさの方が大きくなった。
[それでもボクはやってない]
◎2007年1月20日に公開された、痴漢の冤罪をテーマにした映画「それでもボクはやってない」 は大きな反響を呼んだ。
[否定側は反証が必要]
◎「この人に痴漢されました」という方は、証言だけで済む。が、「私はやっていない」との否定側は、反証が必要で、それが明確にできなければ、有罪は確定的だ。
[痴漢のでっち上げ事件]
◎その事実を悪用して、美人局(痴漢のでっち上げ)的事件も発生した。この事件では、加害者の女性が、「被害者の驚きの顔が忘れられず、罪のない人に罪を着せてしまったという罪悪感」にさいなまれ警察に自首したことで発覚した。
[無実の罪を被って示談]
◎痴漢が実際には冤罪であっても、たいてい無実の罪を被って示談で済ませる方向を取る。
[無実を叫べば逮捕起訴]
◎もし無実を叫べば、逮捕され、更には起訴される。それは世間へのさらし者になり、社会的抹殺(新聞に載ったり、会社を首になったりなど)も有り得るし、裁判費用も相当にかかり、拘留留置という事態も待っている。
[無実を叫ぶにはすさまじい覚悟]
◎無実を叫ぶには、それらすべてを引き受けるというすさまじい覚悟が要求される。さらには、友人、同僚、家族からのさまざまな支援が得られるかも大きな鍵である。自分一人ではとてもではないが、裁判を闘えない。
参考資料→「痴漢:被告に逆転無罪…被害者証言、信用性欠く 東京高裁」=from"毎日jp(毎日新聞)"

東京高裁は11日、懲役1年4月の実刑とした東京地裁判決(昨年3月)を破棄し、逆転無罪判決を言い渡した。阿部文洋裁判長は1審が有罪の根拠とした被害者の証言について「犯行を見ておらず、被告を犯人と言える根拠にならない」と指摘した
[濡れ衣をかぶったまま示談]
◎そういう事柄を考えると、濡れ衣をかぶったまま示談に持ってゆく方が、どれほど楽か。一時心にフタをして、自分を殺せばよいのである。でも、多分大部分のものは、それがトラウマとなるだろうが。
[警察は被告人が折れるという自信]
◎それらを考えると、どれほどの痴漢の濡れ衣を着た人がいたか。だから、警察は被告人を強引に押してゆけば、必ず折れるという自信を持ってしまったのだろう。一番楽な方法なのだから。
[美人局事件を生んだ背景]
◎そういう風潮が、痴漢のでっち上げ(美人局)事件を生んだのだろうと想像される。必ず成功するという予想が付くし、事実あの事件でも、加害者が自首しなければ、恐らく痴漢の冤罪が発生していたであろうから。
[安易な有罪が社会的批判]
◎今回の無罪判決は、今までの安易な有罪が社会的批判に遭っているという背景があったからであるかも知れない。それまでは裁判官も、有罪の判決の方が楽だったかも知れない。
[証言を鵜呑み]
◎このような少々逆風の状況になれば、警察の方も、安易に痴漢被害者の証言を鵜呑みにして、強引に逮捕拘置という流れに乗っかれなくなるのではないか。
[大多数は本当の痴漢]
◎だが、えん罪に対して、やはり大多数は本当の痴漢ではないかと思う。本当の痴漢加害者が、「俺はやっていない」の一言で、警察も、被害者もひるむ事態になっては、痴漢加害者を大胆にさせるだけだろう。
[痴漢事件を確定する新しい方法]
◎痴漢事件を確定する新しい方法を見つけ出し、また、被害者を回りが援護射撃する風潮を警察が醸成して欲しいものである。