真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

猫ひろしと五輪と背後で動くもの

猫ひろしさんが、話題に登っている。報道やネットでは、賛否両論である。私は、どちらかと言えば、否定的な考えを持っている。彼が五輪出場を認められなかったことで、一件落着的な状況とはなっている。
注)猫ひろしさん、五輪消滅 国際陸連、資格認めず - 47NEWS(よんななニュース)

彼の話題が、様々なメディアで、取り上げられるということは、それだけ、五輪が近づいてきているということだろう。

私は、彼に関して、否定的な見方をしていたが、世界で勝負する、猫ひろし氏の「個の力」を見よ|加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!」 思考停止のニッポンをぶった切る|ダイヤモンド・オンラインを読んで、それもそうだという気がしている。

つまり、傍観者的に、批判するだけではなく、自分自身はどんなんだ、という問いかけを、自らにする姿勢を、筆者は、求めている。自分と引き比べて評価せよということである。

猫ひろしさんの努力は素晴らしい。彼の意欲や行動力も素晴らしい。その部分では、ほとんどの人は、批判できる人生を生きてきた人は、それほどいないのではないか。私などは、穴があれば、顔を埋め込んでしまいたいほど赤面する。

2)ここできな臭い情報を一つ。猫ひろし カンボジアにもたらした経済効果…「カネで国籍買った」の声も ― スポニチ Sponichi Annex マラソン
カンボジア・オリンピック委員会が、猫を代表に選んだ理由は競技以外の部分にもあった。
昨年6月に第1回が開催されたプノンペン国際ハーフマラソンで、猫は関連会社とともに大会スポンサーに名を連ねた。
同委員会のワット・チョムラーン専務理事は「(関連会社から)第2回となる今年は2万〜3万ドル(約160万〜240万円)の供与を約束してもらっている」と話す。1人当たりの国民総所得が年間760ドル(約6万800円)のカンボジアでは大金で、猫がもたらす“経済効果”に恩義を感じていたとしても不思議でない。」

私は、この事実は、やはり、裏があり、純粋な気持ちとは到底思えない。はっきり言えば、買収といえる。出場権を金で買ったのだ。政治家に直に献金しないで、パーティー券を大量に購入したり、何万円もの情報誌を、定期購読するのに似ている。

3)「カンボジア国民は喜んでいる」 現地紙も「猫ひろし五輪消滅」速報 (1/2) : J-CASTニュース
IAAF(国際陸上競技連盟)の規約では、「国籍変更1年未満の選手は、国籍の取得から継続して最低1年居住しなければならない」となっている。猫さんがカンボジア国籍を付与されたのが2011年10月であり、規約に抵触する。

カンボジア国民は今回の報を聞いて喜んでいる」と話す。もっとも、その理由は猫さん個人を嫌っているというよりは、自国に猫さんより優れたタイムを持つランナーがいながら、カンボジア在住歴が短い「外国人」が代表に選ばれたことへの「反発」とみられる。

猫さんの自己ベストは2時間30分26秒だが、2008年に開かれた北京五輪カンボジア代表、ヘム・ブンティン選手は2012年4月15日のパリマラソンで2時間23分29秒を出している。実際にブンティン選手は日本のメディアの取材にこたえて、「なぜ私より記録が劣る猫さんが代表なのか」と批判していた。

私が、不愉快だと感じる部分は、話題をお金儲けの道具、手段にする、カネになる人や事柄だと、ドンドンと担ぎ手が増えて、完全に、その人や事柄が、神輿のように担ぎで囃し立てられることである。

例えば、彼は本を出版した。猫ひろしのマラソン最速メソッド 市民ランナーのサブスリー達成術 (ソフトバンク新書) [新書]発売日: 2011/11/18

彼は言う。「夏の仕事がどんどん入ってきてるんです。(ロンドンで)走るはずだった日の、8月12日に(お笑いステージの)営業とか、事務所の電話が鳴ってるんですよ」と一夜で激変した状況をネタにした。

彼に対する批判の一つ。ワタミ・渡邉氏、HPで猫ひろしを批判/芸能・社会/デイリースポーツonline
「彼ら(現地の人)の話を聞くとほぼ『猫さんの行動には反対』『おかしいのではないか』というものだった」と明かした。

気になる点は、彼のやった行為は、カンボジアを侮辱することにはならないのか。日本人から見れば、それほどの大金ではないが、金で、相手の態度を動かせているように見える。

猫ひろしさんの気持ちは素晴らしいと思う。が、彼を取り巻く人物たちにきな臭さを感じる。彼を利用して、金儲けを企んでいるのではと、詮索をしてしまう。
参考)猫っかぶりの「Win-Win」が見落としがちなこと:日経ビジネスオンライン
猫ひろし騒動が浮き彫りにした オリンピック出場者の国籍変更問題|SPORTS セカンド・オピニオン|ダイヤモンド・オンライン

最初は、純粋な気持ちであったとしても、そこに吸い付いてくる取り巻きが、どんどん金儲けの方法を伝授として、そちらの方へと引っ張っていく。

例えば、霊能者などが、その能力で、テレビなどで取り上げられると、金が儲かる方法を伝授して、その純粋な気持を金儲けの亡者へと、変身させてゆく。それを見ている、信者や尊敬者が、どんどん離れていって、ついには、冷たい北風だけが取り巻く事態と成り果てる。

そんな光景が、想像されて、私は、彼の気持ちが純粋であったかもしれないが、金儲けを企む人々に担がれて、その純粋さが、汚れていくような気がしてならない。