真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

内政重視の小泉元首相と外交重視の阿倍現首相

[内政重視と外交重視]
◎こういう見出し(内政重視の小泉元首相と外交重視の阿倍現首相)を出したが、阿倍議員が首相に成ってからまだ一ヶ月もたたないので、何故そのような判断をしたかの道筋を示してみたい。
[安倍内閣総理大臣の選出]
自民党安倍晋三総裁(52)が9月26日、衆参両院本会議で第90代、57人目の首相(内閣総理大臣)に選出された。小泉元首相とバトンタッチである。阿倍首相は、早速と外交へいろんな手を打ち始めた。
[小泉首相靖国参拝は戦略]
◎その前に気になったことを述べる。今から考えると、小泉首相靖国参拝は、戦略であったかもしれないという、疑問が浮かんでくる。つまり、靖国参拝という切り札を切り出すことによって、わざと外交を切り捨てたと。
[内政に専念]
◎そのことによって、内政に専念できたともいえる。逆に言えば、外交を封じるために、即ち、内政に専念(力の集中)したいばかりに、靖国神社のお札を外交に貼りつけたと。彼の目は内政にしか向いていなかったと。
[言い訳を作った]
◎しかも、自分から封じたという形ではなく、自分は外交を進めたいが、中韓(中国と韓国)が無体な言いがかりを付けて拒否するのだと言い訳を作って。国民の目をも内向きにさせたとも考えられる。
[阿倍首相は早速と外交を展開]
◎それに対して、阿倍首相は、早速と外交を展開させている。これも、小泉から阿倍への流れ、内政の小泉から外交の阿倍へという流れはとっくの昔に出来上がっていたのかもしれないという感じもしてくる。
[郵政民営化は長年の念願]
◎外交の阿倍氏へのバトンタッチを見越した上で、小泉元首相は内政に専念して、構造改革を推し進めたという見方もできる。しかも、小泉氏の最もやりたかったこと、手を打ちたかったことは、郵政民営化であろう。長年の念願であったのだから。
[中国と韓国を相次ぎ訪問]
◎それに対して、安倍首相は8日・9日、中国と韓国を相次いで訪問した。首相就任後、最初の外国訪問となる北京では多忙の中にあった胡錦濤国家主席と会談した。その後9日にはソウルで盧武鉉大統領とも会談している。あたかもずっと以前からすでにセット済みであったかのように見事な日程である。
[最初の外遊先として中国]
◎就任後最初の外遊先として中国を選んだのは、安倍首相が初めてである。これは中国を重要視しているとの諸外国に向けた"のろし"でもある。韓国を最初の訪問国に選んだ首相はこれまでに4名もいることを考えれば、中国に対する、日本政府の意思も察しがつく。
[政治の流れはできていた]
◎今述べたような事柄を考えてみれば、政治の流れはもうとっくの昔からできていたのではないかと疑うのも一理あると思いませんか。少なくとも大きな底流は。しかし、これは歴史の必然から来るものだろうか。単なる偶然の産物なのだろうか。
[総裁選は単なる茶番劇]
◎となれば、総裁選は何だったのだろうかという疑問がわいてくる。首相候補として阿倍氏以外に、麻生氏と谷垣氏が出馬したが、これは単なる茶番劇でしかなかったということだろう。まあ誰もが結果を知っていて、分かりながらも白々しく演じていたということになる。単なる話題作りのために。
[単なる話題作り]
◎この話題を作らなければ、首相が余りにも軽く見えてしまう。つまり、形を作ってその型どおりに流し込んだというわけである。といえども、阿倍首相の後釜の姿形をかいま見せてもくれるものではあったが。
[小泉元首相と阿倍現首相の違い]
◎小泉元首相と、阿倍現首相との対比を述べたのでさらにもう一つ。阿倍氏自民党の主流の真っ只中にいる。それに対して、小泉氏は、党内にあってはアウトサイダー(部外者)だった。
[部外者は捨て身の言葉がはけた]
◎部外者だからこそ、自民党に対して威力を発揮できたといえる。部外者なればこそ、党内改革、郵政民営化を受け入れないと、"自民党をぶっ壊す"と言ってのけられた。捨て身の言葉がはけたのだ。尻をまくることができた、ともに後のない討ち死に覚悟で。
[安倍首相は、自民党の中心に]
◎それに対して安倍首相は、自民党の中心に位置する。そして昔ながらの自民党に戻りたいと願っている、潜在体制が早速とうごめき始めている。それに対して、安倍首相は自分の敵は民主党だと宣言した。
[民主党を敵とする団体と手を組む]
◎これは民主党を同様に敵とする団体とは手を組むという宣言でもある。つまり、郵政民営化反対議員の自民党返り咲きを許すという伏線であろう。そうなれば、田中真紀子議員や他の議員たちの復党もあり得よう。
[内政への本気度を測る物差しは?]
◎安倍首相が外交優先、外交重視の姿勢を強く打ち出せば、内政問題は先送りや、小泉以前への逆戻りが懸念される。これからの内政への本気度を測る物差しが、安倍首相からいずれ出されるだろう。