真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

学校と警察の違いはどこにあるのか

[少年法]
◎皆さんは、"学校"と"警察"の違いはどんな点にあるのか、考えたことがありますか。このような質問をするのは、少年法が問題となるからである。年齢引き下げが論議されている。それは少年による凶悪事件が頻発しているからである。
[事件の解決]
◎警察はといえば、事件を解決することが主眼である。つまり、事件を引き起こした、犯人を捕まえることが主眼である。警察の仕事はここまでである。
[心身の成長・育成]
◎他方、教育では、事件を解決することだけでは解決にならない、解決したことにはならない。教育の主眼が、子ども(とは限らないが)の心身の成長・育成にあるからである。
[マイナスをゼロに戻す]
◎警察は事件を解決する。つまり、過去に起きたことを処理する、そのことによって、間接的にではあるが、未来へ向けて予防線を張る。極端に言えば、マイナスをゼロに戻すことである。
[善悪是非を裁く]
◎裁判所は、警察が解決した事件の後を引き継いで、それについて善悪是非を裁く。善悪是非を裁くのは警察の仕事ではなく、裁判所が担当する。しかし、裁判所にも教育的機能はない。
[矯正施設]
◎その機能を持つのは、刑務所である。それ故に、矯正施設と呼ばれる。先ほど述べた少年法の主眼は、子どもの未来を見据えた処置、矯正を施すことにある。
[処罰の場所]
◎先ほど、刑務所は矯正施設といったけれども、現実には、あるいは世間では、犯した犯罪に対する処罰をする場所として機能することを求めている。犯罪に見合う処罰を期待する。
[社会復帰]
◎本当は刑務所でもそうあるべきだろうが、そこで過去を反省して、未来に向けて教育する。社会復帰を目指して矯正する。これがどれほどなされているかが再犯率によって計られる。
[教育とは]
◎教育とは、過去を顧みて、その中から未来でより良く生きる法則を読み取り、成長の種を取り出し、それを育てる方法を確立してゆくことである。
[解答を見つけ出させる]
◎例えば、イジメが発見されたとき、今現在進行形の問題があれば、それを教材にして、クラス全員に善悪是非を考えさせて、それぞれに解答を見つけ出させてゆく。
[参加]
◎できれば、関わる親、兄弟姉妹にも、何らかの形(手紙、電話など)で参加してもらう。学校は、子ども本人にも、家族にも、地域住民にも、関わってゆくべき立場にある。
[重い問題]
◎これは教師の力量が問われる重い問題である。しかし、実行しなければならない課題でもある。
[部分の全体化]
◎部分を全体化する。集団を扱う場合必要なことは、部分を全体化することである。いじめた子といじめられた子とだけの問題とはしないで、クラス全体の問題ともしてゆく。できればクラス内だけの問題で終わらせずに、学年全体の問題へと拡大発展させてゆく。
[拡大発展]
◎さらに、できれば学年内だけの問題で終わらせずに、学校全体の問題へと拡大発展させてゆく。もっと欲を言えば、地域の問題にまで発展させてゆく。
[警察に任せる]
◎しかし、学校は警察機能を持たないので、事件を解決する実行力はそれほど高くない。それは当然だともいえるが。だから、学校では処理できない事件は、やはり警察に任せるべきではないか。
[批判が出る]
◎しかし、これはとても決断がいる事態である。というのは、生徒からも、父兄からも、教師の中からも、子どもを売ったという批判が出てくるからだ。
[外部からの応援]
◎自分たちの中で処理できない事態は外部からの応援を求めるべきであろう。そうしなければ、その組織ががたがたに崩壊する危険がある。秩序維持を優先するならば致し方ないことだろう。
[家庭内暴力、虐待]
◎これは学校現場だけの問題ではない。家庭内暴力、虐待についてもいえる。少し前までは、家庭内のもめ事に警察は介入しない、民事不介入という了解があった。ストーカーについても灰色的事態であった。
[事態打開機能の弱体化]
◎しかし、虐待がエスカレートして死に至らしめる事態が増加してきて、民事不介入よりも、積極的に介入を期待する意識が高まってきた。それだけ家庭の事態打開機能が弱まってきたからだろう。
[理性的に処理]
◎これと同じように、学校にも、元々なかった警察機能ではあるが、生徒や父兄の、教師へのお上意識がほぼ消えてしまった今となっては、事件解決能力はとても低くなっている。それぞれの分をよくわきまえて、理性的に処理すべきだろう。