真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

意味とは何か

[意味って何]
◎ある時、"意味"ってなんだろう、と考えて出て来た結論めいたものを、今日は書いてみた。
[意味を持つとは?]
◎日本語では、"いぬ"は意味を持っているが、英語では"inu"は意味を持っていない。ただの雑音にしか過ぎない。雨の音や風の音と同じように。
[つながりを持つ]
◎では、意味とは何なのだろうか。意味を持っているとはどんなことなのだろうか。それは"つながり"である。つながりを持っていることである。日本語にとって、"いぬ"は"ワンワン鳴く四つ足動物"につなげられる。そういう実際の存在物とつながる。
[無意味は連想できない]
◎だから、逆に、"無意味"とは、何らつながりを持たないことである。英語で"inu"が何にもつながらないように。アメリカ人は、"inu"と聞いておそらく何も連想できないだろう。
[有益な結果へとつながる]
◎例えば、風の吹く秋の深まったある朝に庭を掃除していて、"こんなことをしても無意味だ"との叫びは、今していることが、有益な結果へとつながっていかないという嘆きである。掃いても掃いても数分後には元のようにまた散らばる落ち葉を見て。
[無意味を嫌う]
◎私たちは、無意味なことを嫌う。無意味なことをすると、"虚しさ"を感じる。虚しさは、形式だけで中身(心・気持ち)がない、何の役にも立たない、何の結果も得られない、時に湧き起こる。
[有意義を願う]
◎逆から言えば、人は、意味のあることをしたいと願っている。この"意味"とよく似た意味を持つ語に、"意義"がある。意義があることを"有意義"という。
[良い効果を生み出す]
◎有意義とは、何らかの良い効果を生み出すことである。例えば、今日一日を有意義なものにしていきましょう、と何かを始める時の挨拶などでよく使われる。
[晴れ晴れ]
◎有意義なこと、意味あることをした後には、晴れ晴れとした、さわやかな、すがすがしい気持ちになれる。ミントのガムをかんだ後のように???。たぶん脳の中では同じ現象が起こっているのだろう。
[後悔が残らない]
◎時間的前後のつながり、今していることが後々生み出す良い効果、影響を引き出すなら、有意義な、意味のある事柄といえる。つまり、残念、無念、後悔の気持ちが残らないからだろう。
[成功か失敗か]
◎また、何かをして、うまくいったら、成功だといい、逆にうまく行かなかったら、失敗だという。だから、有意義、意味ある、成功は同じような状況を言い表す。つまり、良い効果・影響をもたらした時である。
[つながりを切る]
◎今話題になっているイジメの中で、"無視"は、"つながりを切る"ことである。それによって、相手に、虚しさ、寂しさ、悲しさを味わわせる。イジメ全般にいえるのは、いじめられている子は、集団の中で孤独感、みんなから見放された虚しさ、寂しさをも味わっているだろう。
[勉強はどんな意味を持つのか]
◎あるいは、学校内の別の状況を考える。子ども達は、"この勉強はどんな意味を持っているのだろうか"、とふと疑問に感じる。そうすると、今まで持っていた勉強への意欲や興味が沸いてこなくなる、下から泡のようにふつふつとわき出していた意欲や興味が途絶えてしまう。
[意欲から切り離される]
◎その結果、勉強への虚しさを覚える。勉強していても、以前のような夢中でした、集中はもはや戻ってこない。この勉強が未来へとつながる、未来に良い結果を生み出す、と漠然と感じていたのに。未来へのつながりに疑問を感じたとたん、霧の中で迷ったようにその子は意欲から切り離される。
[熱心な勉強は?]
◎目標・目的を持ってこその熱心な勉強である。虚しさによって、今まで持っていたと感じた目標・目的が、手元を離れた風船のように、ふわふわと空の彼方に遠ざかり消えてゆく。
[明確な目標]
◎必修科目だから教えるという大人からの一方的な押しつけによって、明確な目標・目的をも感じ取れずに、ただただ単位が必要だという(意味薄い目的)だけのために、空しく学ぶ。その結果、ただ単位を落とさない程度のギリギリの低空飛行を試みる。
[押し付け]
◎大人達は、子ども達からの必要や要求、要望に耳を傾けることなしに、ひたすら押し付ける。ワイワイガヤガヤと、これを教えなければならない、これも必要だ。愛国心を植え付けるためには、これも絶対必要だと。大人側の発想だけで結論づける。
[ゆとり教育]
◎本当は、ゆとり教育が、子ども達の必要や要求、要望に耳を傾けながら学習できる方式だったのだ。だが、それを取り入れながら授業展開できるほどの力量のある教師は数少ない。この授業展開には厖大な時間が要求される。ゆとり教育には教師の時間的ゆとりが必要不可欠であった。
[要望から出る意欲に添う授業]
ゆとり教育は、押しつけの知識ではなく、子ども達の要求・要望からわき出す意欲、欲求に沿った授業ができる機会であったのだが。
[教育基本法改正は昔へと里帰り]
◎今回の教育基本法改正は昔ながらの古い授業形態へと里帰りする気がしてならない。本当は、ゆとり教育のような、科目の枠に囚われない、横へのつながりを重視する教育がこれから必要なのだが。