真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

情報産業時代の教育はどうあるべきか

[ネット無くして動けない]
◎今や、インターネット無くして、世界はスムーズに動かなくなりつつある。日本はその点で先進国の仲間入りを果たしているが、その中でトップクラスに位置するとは言い難い現状がある。それは何故なのかを考えていきたい。
[産業構造]
◎そこで、ごく簡単に一般的な産業構造を見てゆく。すべての構造は"階層構造"(一段ずつ上に積み上がってゆく構造)を成すが、産業界においてもその例外ではない。
[産業階層構造]
◎産業は、原料を掘り出す一次産業。そしてその原料を加工する二次産業。それより後に起こった諸々の三次産業とに大別できる。そしてそれらが階層構造的に、積み上がっていった。
[第一次産業]
第一次産業は、自然界に働きかけて直接に原材料を取得する産業である。狩猟、採集、農業、林業、漁業水産業、鉱業がこれに該当する。
[第二次産業]
第二次産業には、第一次産業が採取生産した原材料を加工して加工品を作り出す産業、製造業、建設業、電気ガス水道業、工業生産、加工業がこれに該当する。
[第三次産業]
第三次産業は、情報通信業(出版業、放送業や情報サービス業)、金融業、運輸業、小売業、サービス業など、非物質的な無形財の商品やサービスを分配する生産業、配分業などのが該当する。
[第四次産業・第五次産業]
◎特に、研究開発などの"情報"や"知識"を生産する機能を"第四次産業"として位置づける考え方も提唱されている。さらには第五次産業も提唱されようしている。
参考サイト→"わが国のGDPを支える新たなサービス産業の育成"
[付加価値優先]
◎とはいっても、現代はそれらの分類通りに現実の産業が分かれていることはあまりない。例えば、繊維産業は実用重視の単純製品から、今やファッション性を優先させる、付加価値の高いブランド製品へと移行している。
[知識技術投入比率が高い]
◎サービス業も単純反復労働から諸々のコンサルティングへというように、経済発展につれて同じ産業であってもより知識技術の集約度(投入比率)の高い方向へと変化していった。これもそれによって付加価値が高まる。
[より大きな付加価値]
◎一般に、時代が進むにつれて、先進国といわれるほどに、有形の"物"自体の生産よりも、無形の"情報"(と技術)の生産の方が、より大きな付加価値を生み出している。
[先進性を踏まえた教育]
◎日本の教育界もその事実(時代の進歩と産業の発展と日本の先進性)を踏まえた教育をすべきであろう。公教育でしない分、専門学校などがその責(席)を担っている。
[情報の検索能力]
◎一昔前までとても重要であった、自分の頭の中に知識をたたき込んで、その中から必要に応じて取り出す記憶能力(第一次産業)よりも、現代は、ネットの厖大な情報の海から、必要な情報を検索する能力(新たな第一次産業)の方が必要であろう。
[加工能力]
◎つまり、どれだけ自分の中に知識を蓄えているかという第一次産業的知識量よりも、世界中に溢れかえっている知識をどのようにして利用するかという第二次産業以降の加工能力の方が必要となっている。
[情報を読み取る能力]
◎さらには、ネットの厖大な情報の海から自分にとって重要な情報を読み取る能力も必要になっている。ネットの厖大な海に浮かぶ情報には重要度は表示されていない。重要度、優先度などは自らの能力で判断すべき事柄である、自らの必要に応じて。
[知識生産する第四次産業]
◎さらには、単に今ある情報を加工編集する能力(第二次産業第三次産業)だけではなく、"情報"や"知識"を生産する"第四次産業"を担う人材の育成にも教育は携わらねばならない。
[教育は人材育成]
◎教育は、情報・知識に関する、第一次産業第二次産業第三次産業第四次産業のそれぞれを担う人材の育成を目的としなければならない。
[能力の開発育成]
◎別な言い方をすれば、情報・知識に関する記憶能力、検索能力、読み取り能力、加工編集能力、創造能力などを開発育成していかなければならない。早い時期、小学校からそれへ向けた開発を開始すべきである。
[論議の時代遅れ]
◎所が、いまだに"必修科目"だとか、"必要な知識はどれだ"などの論議で止まっている。もちろん、それらは必要なことではあるが、それよりも先のことまで進んでいかなければ時代に取り残される。読み取り能力、加工編集能力、創造能力の育成が急務である。
[国際社会からの評価]
第一次産業を主に請け負う発展途上国がそうであるように。どの段階までを自国が請け負う能力があるかで、国際社会からの評価が決まる。どこの国に何を期待するかが決まる。国際分業時代である。
[旧態依然の教育方針]
◎日本は第四次産業に最重点的に取り組むべき国であろうと信じている。だのに、今回新たに改定される教育基本法はそれを念頭に置いているとは言い難い。旧態依然の教育方針である。
[革新的な内容にすべき]
◎改定するならば、もっともっと革新的な内容にすべきであるのに、返って、後戻りしたがっているのかと思ってしまうような内容である。
[検査方法の再検討が必要]
◎これは学力のはかり方がそもそも古い時代から抜け出していないせいだろう。必要なのは、新しい時代にふさわしい学力検査をする方法を見つけ出すことである。検査方法の再検討が必要である。
[検査結果に合わせる愚かしい教育]
◎最先端を行く国々にとってはもはや古い検査から出て来た結果に合わせるのでは、本末転倒だろう。その検査では測定されない能力が問われているのに、その検査結果が悪いからといって、その検査結果に合わせる教育にするのは余りにも愚かしい。