真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

Web3.0とはどんなものだろうか

[Web1.0からWeb2.0へさらにWeb3.0と]
◎前に、Web2.0について書いた。それで今日はWeb1.0からWeb2.0へ、さらにその先のWeb3.0について考えてみる。といっても、未だWeb2.0の途上なのでWeb3.0はまだ姿形すら見えないが。まず、Web1.0は、一言で言えば、"独立"、"自立"である。
[Web1.0の時代]
Web1.0の時代は、情報やサービスが、"独立のコンピュータ"に、独立して保存され提供される。製作者が作った状態で"完結"した情報・コンテンツは、"静的に""発信"される。利用者は、テレビと同様、それらを"一方的に"受け取り""利用"する。
[明確な境界線]
◎さまざまな点で、そこには"明確な境界線"が存在する。"資本力"のある製作者が"著作権""特許"(知財管理)を持つ"情報""コンテンツ""技術"をネット上に"配置"する。
[複合的に組み合わされる]
Web2.0は、2004年頃から登場し始めた新しい発想・流れを意味する。"部品化"したコンテンツ"同士"が継ぎ目なしに"連動"される。ソフトウェアやWebサービスが、製作者の手を離れて連動、共鳴、進化し、複合的に組み合わされ、加工され、新たなコンテンツやツールを作成する。
[情報流通基盤]
◎インターネット全体が、"情報流通基盤"(社会的ネットワーク)として機能する。そこは自己の意見・情報・コンテンツを発信する"総表現社会"である。
[利用者による蓄積]
◎"利用者による"感想意見評価が蓄積されて、コンテンツの"構築に貢献"する。ユーザ数が増えると急速に価値が高まっていく"ネットワーク効果"を生み出す。
[小が数で大に対峙]
◎従来大手企業しか顧客になることが無かった広告業界において、個人のレベルまでを取り込むことに成功したような、8割の側(ロングテール)に当たる"ニッチ"(隙間)な商品や顧客基盤によってサービスやビジネスが成り立つ。小が数の力で大に対峙する。
[利用者の積極的参加]
◎"利用者の積極的参加"によって開発やコンテンツの制作などが成立し、利用者の意見を聞きながら(フィードバックさせながら)洗練させてゆく。
[情報の出し合いと共有]
Wikipediaオープンソースのように、多くの利用者が参加して情報を出し合い"共有"することで、それを相互に発展させて、その蓄積が全体として巨大な"集合知"を形成する。
[Web1.0の特徴]
◎再度まとめると、Web1.0を特徴づける語句を並べると、"独立"、"静的"、"明確な境界線"、"完結"、"一方的"、"資本力"、枠組み的"整理配置"、"知財管理"となる。
[Web2.0の特徴]
Web2.0の方を特徴づける語句を並べると、"部品化"、"総表現社会"、"口コミ"、"自由"、"利用者の参加"、"ニッチ"、"複合的組み合わせ"、"共有"、"相互"となる。
[Web3.0の特徴]
◎では、Web3.0を特徴づけるものは何になるだろうか。考えられるのは、ネット(仮想社会)とリアル(実物社会)の融合。異種間、異業種間の融合であろうか。Web1.0の特徴は"独立"であり、Web2.0の特徴は、"個人の複合的組み合わせと共有"であろう。
[生物進化]
◎これに対して、自然界から凡例を取って見る。私の中にイメージとしてあるのは、人体構造である。あるいは、生物進化である。今までのWeb1.0は、単細胞生物の段階である。そして、Web2.0の段階に入って、インターネット世界では、単細胞生物同士が融合して、多細胞生物へと飛躍したと見ることができる。
[各段階]
◎第一段階(Web1.0)は、個々の細胞が独立して存在する段階である。第二段階(Web2.0)は、同じ機能を持つ細胞をまとめて器官、組織を形成する段階であった。次の段階(Web3.0)は、異なる器官と器官、異なる組織と組織の統合、融合が目指されるだろうと予想できる。
[マイクロソフトの時代]
◎次は違う視点から眺める。マイクロソフトは、Web1.0までを作り上げてきた(Web1.0を大成した)最大の貢献者であった。個々の箱(パソコン)を動かすシステム(ソフト)作りを一貫してリードしてきた。だがしかし、今やマイクロソフトの時代は幕を下ろそうとしている。
[ヤフーは橋渡し役]
◎ヤフーはマイクロソフトとグーグルの仲介役、橋渡し役、過渡期的つなぎ役であった。ヤフーは個々人を主役の座にまで引き上げる段階にまで貢献できなかった。いや、そういう意図はなかった。あくまで主役はヤフーであり続けた。ヤフーはネット世界(情報大都会)を豊かに彩った。
[Web2.0の時代の牽引車グーグル]
Web2.0の時代に入っての最高の牽引車は、グーグルである。グーグルは個々の箱をネットとつなぎネットの巨大な海(情報で満たされた舞台)を作り上げた。グーグルはネット舞台の演出、舞台装置係で、その舞台上で演じるのは、情報の制作者兼利用者である。
[Web3.0時代の中心的役割]
◎では、Web3.0の時代に中心的役割を果たすのは一体どんな存在なのだろうか。もはや、マイクロソフトやグーグルのような特定の単独の巨大組織ではないかもしれない。現代に偉大な英雄が出現してこなくなったように。
[民主主義の特徴]
◎民主主義に英雄は必要とされないのである。というのは、個々の個人が複合的組み合わせとなって、一つの巨大な組織として働くのだから。そして一つの役割を終えると、バラバラに解散して、また、必要とあらば、さまざまな個性を持つ個人が複合的組み合わせを構成する。それが民主主義の特徴である。