真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

身近な環境問題を身近に

[不都合な真実]
◎最近何度も紹介されている、映画"不都合な真実"は、米国元副大統領のゴア氏が地球温暖化への警告を訴える、世界各国での講演を編集したドキュメンタリーである。アメリカを襲い、日本をも襲った、ハリケーンや豪雨、水害を含む異常気象の発生(過去100年間に地球の平均気温が0.74℃も上昇)を考えると、全世界が真剣に取り組まねばならない瀬戸際なのではないかと思わせる。
[世界自然保護基金]
◎100を超える国々で活動する、世界最大の自然保護NGO(非政府組織)である、環境保護団体の世界自然保護基金(WWF)は、2年に1度の報告書として、"生きている地球"2006年版を発表した。
[環境への足跡指数]
◎その内容から。1人が消費する天然資源を生み出すために必要な、"耕地+森林+漁場などの面積"="グローバルヘクタール"="環境への足跡指数"を用いて、報告書は人口100万人以上の国約150カ国をランク付けした。
[4.4で27位の日本]
◎世界平均の足跡指数は2.23で、4.4で27位だった日本を含む高所得国の平均は6.4である。最高は11.9のアラブ首長国連邦で、米国は9.6、フィンランド7.6と、産油国と欧米先進国が上位を独占した。
[資源消費量が三倍に膨れあがった]
◎これらの数値は、高所得の産油国や欧米先進国などが、天然資源を大量消費している実態を裏付けた。人類が天然資源を消費する量は1961年(45年前)を1とすると、2003年は3以上にもなる。つまり、半世紀後には資源消費量が三倍に膨れあがったのだ。
[消費量が生産量の倍]
◎さらに、おぞましい数値が続く。2003年に、人類は地球が生産するより25%も多くの天然資源を(借金)消費した。この状態が続くと、2050年(43年先)には消費量が生産量の倍に達する。収入(生産量)の二倍も消費するアリ地獄的借金生活が待っているのだ。
[天然ウナギ漁獲量の減少]
◎もう少し身近な話題をひとつ。民間の"流域総合研究会(東京都)"の立川賢一博士らが、"日本各地で天然ウナギの漁獲量の減少が目立ち、ダム建設や岸辺のコンクリート化など環境の改変が進んだ川や湖沼ほど減少が激しい"、という調査結果をまとめた。
[生息地を奪われた]
◎立川博士は、"ダム建設で遡上ができなくなったり、湖岸や川床がコンクリート化されて生息地を奪われたりしたことがウナギの減少の一因と考えられる"と指摘する。そして、"ウナギの生活環境を早急に修復、再生して、資源の回復を図らなければ、絶滅しかねない"と警告する。
[漁獲量5分の1]
◎調査によると、1970年頃には3000トンを超えていた全国のウナギの漁獲量は、河川でも湖沼でもその後急減、2004年には600トン程度(実に5分の1)にまで落ち込んだ。
[数値の力はとても大きい]
◎このような具体的な数値の力はとても大きいと感じる。最近"見える化"という言葉をよく眼にする。漠然と"見える"だけではその言葉を使えない。そこから問題の解決にむけた身体的な行動(実践)を生み出してはじめて"見える化"といえる。
[実践化へと踏み出せる表現]
◎というのは、抽象的な表現では、気持ち・意欲の喚起力がとても弱い。"そうなんだ〜"で終わっては余り意味がない。また、漠然とした見えでは、さて何をすればいいのかと具体策が出て来ない。具体策を講じるためには、"ではこうしましょう"と行動化・実践化へと踏み出せる具体的な明確な表現が必要だ。
[我が家の環境対策]
◎ちなみに、我が家がしている環境負荷軽減対策。"ペットボトル、紙パック、食品トレー"をスーパーへ持ち込む。"プラゴミ"と"ビン缶ゴミ"と"生ゴミ"とを分別出しする。"新聞・段ボール・衣類"を子供会の資源回収(月一回)に出す。たまに家電用品をリサイクルに出す。時たま、民間回収業者が軽トラで回って来る。
[回収量に驚いた]
◎我が家は食料品を、主に近くのスーパー"ライフ"で買う。その時に、資源ゴミを持って行く。店の壁に、"今年はこれだけ回収できました"と数値入りで表示されている。それを見て、"ほう、こんなにも"と、回収量に驚いた。多くの人々が参加しているのだなと実感した。
[知識レベルを嘆く]
◎以前に環境問題でブログ"南米アマゾンの森林の破壊と消失"を書いた。自分では環境問題にいくぶんかは関心を持っている。しかし、いざ書いてみると、他人の記事を引き写し程度しかできない知識レベルを嘆かざるをえなかった。余り、自分の言葉で自分の知識で語れなかった。
[環境教育は小学校低学年から]
◎環境への取り組みにしても、大したことはしていないと、今回も書いてみてあらためて実感した。それやこれやで、環境教育は小学校低学年から真剣に取り組んでほしいと願う。環境への取り組みが日常化(習慣化・身体化・日常行動への組み込み)しなければ効果はそれほど大きくないだろうから。
[立法や行政の施策]
◎環境問題を大きなレベル、社会・政治など、立法や行政の面はどう対処しているだろうか。まず、1993年に環境基本法が制定された。それより少し前、1990年には日本環境教育学会が創設され、環境教育の理論的体系付けを大きな目標とした。2003年には、"環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律"の制定がなされ、現在、環境教育の推進のための施策が行われている。
[思いやられる関心度]
◎環境教育の中身については全く私は無知である。私自身は受けた経験がないし、子ども達が受けたかどうかも知らない。私の関心度が思いやられる。しかしそうであってもやはり、私は自分世代よりも子ども世代孫世代が悲しい思いをしないでもいいようにしたい、という気持ちを持っている。
[未来世代の資源を先取り]
北野武もCM(大阪ガス提供)で言っているが、我々は未来世代が使う資源を先取りしていることをとても危惧する。資源の大きな先鳥が大量発生して、群れをなして飛んでいくように思える。先鳥によって、皆さんも子どもや孫からウバ捨てされないようにご用心を。