真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

パソコン世界は自律から依存へ

[パソコン世界は自律から依存へと移行]
◎私はあまり知識はないのですが、パソコンを初めてもう十数年たちます。その流れを見てきた感じからいえるのは、パソコン世界は、インターネットの一般への普及(1995年にWindows95発売)につれて、徐々に自律から依存へと移行・進展して行きつつある、特にパソコンを利用する側(個人や団体など)にとっては。
[自律とは依存とは?]
◎まず言葉の定義をしておきます。自律とは、自前(自己負担・自己調達・自分持ち)であり、独立であり、分離・分裂であり、個性化である。依存とは、集団負担(自己負担軽減)であり、助け合いであり、集団化であり、一様化であり、自己決定できない、自己責任限定化である。
[依存化の原因はインターネットの出現]
◎このように、パソコン世界が自律から依存へと移行しつつあるのは、何故だろうか。この原因は大きくはインターネット(ネットワーク化)の出現にある。インターネット以前は個々のパソコンは完全独立であった。すべてが自前であった。それに対して、インターネットはすべて、個人間だけではなく、国と国との間をも境界を取っ払ってつなぎつつある。その言葉(inter:互いに、net:つなぎ合う)が示すように。
[さまざまな要因がそこに付加]
◎しかしインターネットが原因のすべてではない。さらにさまざまな要因がそこに付け加わって、依存化(部分化・相互依存)が加速されつつある。事業者、企業、個人、事件の頻発などが依存化傾向の加速に加わっている。
[原因の一つが情報の漏洩]
◎その依存化加速の原因の一つが、個人情報保護法である。ウィニー(Winny)というファイル交換ソフトもその一因を担っている。ウィニーが直接しているわけではないが、ウィルス感染して情報の漏洩をもたらす。この漏洩が毎日といっていいほど頻繁に発生している。
[対策として情報を個人内に貯蔵しない]
◎この漏洩を無くしていくには、情報を個人(末端機器)内に貯蔵しないのが良策である。情報を個人内に貯蔵しないで、サーバ(上位コンピュータ:個人にとって企業・集団・システム)内に一括保管する。個人に情報を持たせないで、サーバだけに貯めておけば、サーバを厳重管理しさえすれば漏洩の大幅な減少が期待できる。
[個人パソコンには保存装置を持たない]
◎そのような状態では、個人は、情報が欲しい場合には、サーバにアクセス(接続)して取得する。個人パソコン(末端機器)には保存装置(ハードディスクやメモリースティック)を持たないので、終了時には、その情報がその都度消去される。これでパソコンが盗まれても紛失しても情報は無事である。この方式はまだまだ普及してはいないが。
[サービス提供で閲覧者をサイトの固定客に]
◎依存化加速の原因のもう一つが、ポータルサイトやネット回線や接続プロバイダ(インターネット事業者)の思惑である。これはネット業者側の原因である。ネット閲覧者を自らのサイトに取り込みたい・囲い込みたいという思惑。自らのサイトでさまざまなサービスを提供することで、閲覧者をそのサイト・事業者の常連(固定)客にしようとの思惑である。
[さまざまなサービスを無料提供]
◎そのためにさまざまなサービスを提供する。例えば、ブログ開設を無料でさせる、メール機能を提供する、写真やファイルやデータを保存するスペース(ストレージ)を提供する、さまざまな分野の最新ニュースを提供する、言葉の意味や情報の提供や情報探しの手助けをする、などなど。これからもどんどん新サービスが(主に無料で)提供されるだろう。
[情報・ソフトをパソコン内に持たなくても済む]
◎このことによって、個人は自分のパソコン内に辞典やデータや写真や処理ソフトなどを持たなくても済む。これは皮肉に取れば、江戸時代に行われたような人質を差し出すようなものであるが。とはいえ、それによって、個人内パソコンに、必要なソフトや情報を貯め込まなくて済む。ヤフーやグーグルなどがそのようなサービス提供者の代表的な存在である。これはパソコン販売業者やソフト販売業者にとっては大きな脅威となってくるだろう。品物が売れなくなるのだから。
[パソコンの日常品化=ユビキタス化]
◎このこと(サービスの無料提供)が依存化加速の原因のさらにもう一つ原因とも結果ともなっている。それはパソコンの(贅沢品から)日常品(常備品)化である。日常品化とは誰でもいつでもどこでも使えるような品物になったということである。政府もユビキタス(いつでもどこでも誰でも情報に接続できる)社会としてそれを歓迎するだろう。
[依存化は歓迎すべき方向]
◎それはパソコンやその関連商品の値段が安くなってゆくことでもある。使いやすくなってゆくことでもある。持ち運びやすくなったり、簡単になったりすることでもある。車や自転車のように誰でも使用・利用できる品物になってゆく。となればこれはよい方向へと進みつつあるということがいえる。
[世界規模での相互依存がネットを介して進行]
◎しかもネットに国境は存在しないので、ネット越しに外国との情報・商品のやり取りが活発になろう。事実私は海外で創作されたいくつもの無料ソフトにお世話になっている。世界規模での相互依存がネットを介して進行してゆくだろう。
[リナックスは相互依存の成功例]
◎しかもネット越しにたくさんの人々が少しずつ手助けを出し合えば大きな事柄もやすやすと達成できる。その代表例がリナックス(Linux)である。このプログラムソフトは一人の人から始まったが、ネット上でさまざまな人々が参加して世界的な基本ソフトが無料で作り上げられている。これなどは相互依存の成功例である。
[リナックスが次の基本OSか]
リナックスは無料なので、早晩マイクロソフトWindowsに取って代わるだろうと思われる。今でも、基本OSの重要度、必要度が低下してきているのだから。もう少しすれば、パソコンにはブラウザしか入っていないという時代になるだろう。