真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

村上ファンドが日本に与えた功罪(良い面と悪い面)

[村上ファンドが日本に与えた功罪]
◎すでに過去の話題であるが、村上ファンドの経営者、村上氏(私は報道人ではないので敬称を付ける)がインサイダー取引容疑で逮捕された。今回は、村上ファンドが日本に与えた功罪(良い面と悪い面)を考えてみたい。
[村上氏は驚きと非難の目で迎えられた]
◎村上氏は世間に驚きを持って迎えられた。最初はその手腕のすごさに対する驚き。だが、途中からそのやり方のひどさ(敵対的買収やお金至上主義)に非難の目で注視された。
[画一的報道姿勢]
◎まず、報道姿勢から考えたい。ホリエモンの場合でもそうであったが、どうしてこんなに報道姿勢が画一的なんだろうという驚きである。私には、報道陣も単なるサラリーマンに過ぎないんだなという印象を改めて受けた。教師も警官も、次には報道人もサラリーマン化したかと嘆かれる。職人から時間を売るサラリーマンへ。
[横並びは気楽である]
◎横並び、日本社会が大好きな、小学生から横に一列にきちんと整列する。それがここにも現れているような気がする。横並びは気楽である。失敗がない。叩かれることもない。しかしどのチャンネルを見ても、どの新聞を見ても、なんと同じ論調なのだろうと悲しさが走る。金太郎飴(古い比喩!!)である。
[経営陣ののんきな現状維持]
◎次に移る。村上ファンドは、日本の経営陣に、のんきな現状維持で、眠りこけているような姿勢を背後から大きな張り手を食らわせたように思う。日本人の性善説による無防備な楽観主義に一撃を食らわせた。それによって、経営陣は目を覚ましてあわてふためいて対策に走った。経営陣の無防備さを彼はおもしろく露呈させた。
[大企業は横たわる巨ゾウ]
◎大企業の多くが、横たわる巨ゾウのように、進歩や未来に向けて突き進む進歩性を失ったように見えるのは私だけだろうか。村上ファンドは彼らに平手打ちを食らわして目覚めさせようとしたように思うのだ。それが彼の真の目的ではないとは思うが。副産物としての功績ではあろう。
[誘惑に負けてしまった無邪気なやんちゃな子ども]
ホリエモンにしても、村上氏にしても、私の目には、無邪気なやんちゃな子どものように見える。たぶん純粋だったのだろう。しかし、やがてずるい、無粋な、陰湿な方法を耳打ちされて知ってしまい、そのような誘惑に負けてしまったように思える。
[社会規範の逸脱は社会性が低いから]
◎社会規範の逸脱は、彼らに社会性が低く、個人性が高いことから来るのだろう。社会人として鍛えられていない、自分の能力だけを頼りにした結果ではないだろうか。同様に、不祥事を起こす企業にその社会的使命、社会性の低さがあるのだろうと思う。旧雪印乳業、偽装事件のミートホープ社などなど。
[社会性が高い人は伸びない]
◎しかし、私はこのようなタイプの人々が育ってゆくことを期待している。始めから社会性が高い人は、社会の中で大きく伸びる可能性が低いように思う。周りの人々や組織の思惑を意識しすぎるから。大きく伸びるためには、最初は強引なほどの個性が必要だ。
[自己の能力を発揮することに邁進]
◎個人性が高いが、その能力を強く追求する中で、社会規範の逸脱という短絡、近道を選ばずに、あくまで自己の能力を発揮することに邁進するならば、マイクロソフトビルゲイツのような巨人にまで育つ可能性はある。ところが、社会性が高いと、能力が拡散してしまい、集中が困難である。
[強い個性の持ち主の芽をつみ取る]
◎さらに、日本社会は、そのような芽(強い個性)をつみ取ってしまう傾向が強すぎるのではないだろうか。強い個性の持ち主、その一人としてオウム真理教の教祖であった、麻原氏がいた。私には彼の場合も、社会規範の逸脱は、社会性が低く、個人性が高いことから来るのだろう、と思う。
[目標が社会全体の発展、進歩と同じ方向にあれ]
◎彼らの目標が、社会全体の発展、進歩と同じ方向に照準を当て続けたのであったとすれば、彼らの高い能力を長く発揮できたのではないかと思う。途中で短絡、近道という誘惑に負けなければ。
[ビルゲイツは、社会、世界全体の発展に大きく寄与]
マイクロソフトビルゲイツは、社会全体、世界全体の発展に大きく寄与した。彼自身も世界一の金持ちになれた。これは彼の個人性も高かったが、社会性も同時に高かったが故であろう。とはいえ、多くの敵をなぎ倒して進んだ戦国武将でもあったが。
[日本からも新しい世界人の誕生を期待]
◎今期待されている次のヒーローはグーグルである。日本からも新しい世界人(世界を股にかけ世界の発展に寄与する人物)が誕生してくれることを期待する。彼にお金とエネルギーと知恵と技術を結集する才覚があればであるが。
[自由自在の報道を期待]
◎その時に報道世界がその可能性を殺さないように切に願う。さまざまな角度から、世間や上司の目を気にしないで自由自在の報道がなされることを期待する。叩くことだけが報道ではないと思うが。