真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

あなたの大人度は

[成長の五つの基準]
◎成長の五つの基準を提示する。①視野(心、関心)が広がる。②自己主張がきちんとできる。③明確で体系的な思想(哲学)を持っている。④依存心が余り強くなく、自立(自律)心が確立されている。⑤物質的欲求の上に精神的欲求が重層(二階建て)している。
[依存心は他人に頼ろうとする気持ち]
◎依存心は他人に頼ろうとの気持ちである。これが強ければ、少しの困難、小さな挫折で物事をあきらめて、放り出す。その理由は、くじけ(失敗し)そうになれば、すぐに誰かに頼ってしまうために、最後までやり抜く責任感(意志)を持たない。依存心の反対語である自立心とは、最後までやり抜く強い強固な意志である。
[本物の自律は自律しながらの依存]
◎自立心は自分でやり抜く心であるが、本当の自立心は、集団の中にあっては、必要とあらば、相互扶助が出来る、相互の支え合い(自律しながらの依存)が出来る、柔軟性を持ち合わせている。孤独な、意固地な自立心ではない。自立心が育ちつつある初期にはそのような過度の自律にこだわりがちだが。
[自己主張がきちんとできる]
◎視野の広がり(自分を中心とした円周を考えると分かりやすい)や自立心を伴わない(たっぷりと依存心を持つ)と、自己主張も単なる我がまま(自分の利益しか視野にない、他人に依存しつつの我がまま)に終わってしまう。
[広い視野を持つ自立心]
◎単なる我がままの自己主張ではなく、社会性(集団内の他者とうまく関わっていく能力)のある自己主張になるには、それ故、自立心(自分の個性・独立性も相手の個性・独立性も同等に尊重)と(他人の利益をも含む)広い視野が必要となるのが理解していただけるだろう。
[体系的な思想は未来への見通し、展望を可能にする]
◎体系的な思想を持つと、未来への見通し、展望が利く。理路整然と筋を通して語れる。これに欠けると、その場限りの場当たり的判断に終始する。これにもやはり視野の(時間的・空間的)広がりを必要とする。哲学(体系的人生観)は上司や親や指導者にはぜひとも必要なものである。
[自律は法則・規律に従って行動]
◎それがないと気まぐれ的で感情的な指示や判断となってしまう。そのような指示や判断を部下に出すと、部下は自己判断ができなくなってしまう。気まぐれな指示や判断から法則性が見つけ出せない。上司や親や指導者の指示や判断に法則性があれば、部下や子どもや追従者は法則を見つけ出して、それ以降は自己判断が出来るようになる。つまり、自律(相手の逐次の指示ではなく、法則・規律に従って行動)できるようになる。
[精神は物資的欲望の満足では飽き足らない]
◎精神(感覚や感情のさらに上にある理性的心)が台頭してくると、物資的欲望の満足では飽き足らない気持ちが生じてくる。物質的欲望よりも、精神的価値(愛、友情、勇気、正義、真理など)に軸足を置くようになる。それには感覚や感情に左右されない強い意志が育っていなければならない。
[感覚の働きによって誘惑に負ける]
◎私たちはおいしいものを見たり、においをかいだりする(感覚の働き)と、その誘惑に負けてしまいそうになる。もちろん、おいしいものを食べてはいけないのではない。現代人の食生活は過食、美食に傾きすぎて、健康面では大いに問題とされている。感覚的な満足に浸りきると、その上に登ろうとはしない。
[感情は自己保存を最優先]
◎感覚の誘惑に打ち勝ったとしても、さらにその上に位置する感情の誘惑が待ち構えている。感情は自分を中心にして自己保存を最優先(感情は視野が狭い)としている。だから感情のままに動くと、それは我がまま(自分中心的)な行動となってしまう。それ故に、感情が働くのを抑止しなければならない。
[感覚と感情の抑止が精神を台頭させる]
◎このようにして、感覚と感情の働くままに、命ずるままに動くのではなく、それらを広い視野から眺めて、自在に抑止する意志が育ったあかつきに、精神が台頭してくる。その時になって初めて、精神的欲求、精神的価値がその人を動かすこととなる。
[本物の大人とは?]
◎広い視野を持ち、自己主張ができ、哲学を持ち、自立心に溢れ、精神的価値を実践する人が、本物の大人である。このように言う私自身は大人度が高いという自信がないのだけれども。あなたの大人度はどうであろうか。