真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

誇りと愛国心

[塩川正十郎は言う]
◎大阪出身の、"塩爺"こと、塩川元財務大臣は、母屋ではおかゆをすすっているのに、離れですきやきを食べているというふうな状況である、とかつて言った。これは一般会計(母屋)に対する離れ(特別会計)の優遇ぶりを皮肉った名セリフである。
[若者達は離れでおかゆをすする]
◎ところで、今日本の子ども達、若者達は離れでおかゆをすすっている。その理由は、母屋で親たち(我々中高年世代)はお金もないのに、ツケ(数百兆円もつけ回し)で毎日すき焼きを食って、次から次へとその借金を子ども達に請求が回って来ているからだ。
[親の散財を子どもか背負う]
◎親たちがそのようにして散財した結果、作った膨大な借金を子ども達は背中にしょわされている。彼らの経済的な未来は暗い。徳川家康も真っ青になって裸足で逃げるほどの重荷である。
[消費税は上がる]
◎消費税は数年内に上がるだろう。現在は5%だが、あれよあれよという間(おとぎ話の世界では数ヶ月で数倍に成長するのは当たり前)に、20%を越えるだろう。お先真っ暗である。消費税は収入が少ないものほど重荷になる税法である。弱者に酷な税法である。物言わぬ弱者が一番損を見る。強者優遇の政策である。
[年金(資金)はもらえる保証はない]
◎今払っている年金(資金)はもらえるという保証は全くない。事実、政府も保証はしていない。年金は自分たち自身のために積み立てるのではない。今現在もらっている人への資金提供という性格である。だから、自分たちがもらえる年齢に達しても、資金提供する人々がいなければ一円ももらえない。法律は冷たくそう言い放つ。
[国に対する信用失墜]
◎例えで言うと、せっせと毎月保険をかけてやっともらえる年齢になったら、保険会社が倒産して保険はまったく支払えませんと言われかねない。そんなに信用がなくなったのだ、国に、政治に、社会機構に。その事実を大人世代は知るべきである。それが年金納入に現れている。
[社会機構も信用なし]
◎今や、国民年金を払っているのは支払い義務者の内の半数ほどである。社会保険庁はそれを如何にうまくごまかすかについて方策を思いついた。割合を高めるために、実際の支払者(分子)に対する未払い者(分母)を減らす方策を編み出した。これは国民のためなのか、それとも自分たち自身の保身のために?!。
[制度疲労が頂点に]
◎しかも、社保庁の年金管理のずさんぶりが明確になった。年金は社会制度の基礎部分であるのに、それなのにこのずさんぶりは制度疲労が頂点に達している証拠だろう。このままの運用では崩壊状態になろう。
[社員は下手をすれば使い捨て]
◎また、社会制度の崩壊といえば、かつては終身雇用制度があった。が、今やそれは完全に解消されている。下手をすれば使い捨てにされる。いや事実、派遣やバイト採用で、現実化している。それでは、本気でその会社に全力投球する意欲がそがれる。
[評価方法を確立すべし]
◎本当の実力主義で、過去の実績を正当に評価して中途採用が当たり前という時代が来れば(使い捨ての)不安がなくなるだろう。そちらの方が良策である。しかしそれはまだ確立させていない。評価方法が確立していない。学歴主義が崩壊したというのに、次の評価基準が明確ではない。
[少子化問題]
◎さらに、少子化問題も、日本の将来に対する不安を暗に示しているのではないだろうか。高い教育費、女性が働きながらの子育てのしにくさ。年金に象徴される漠然たる将来に対する社会不安。お金が一番かかる年代でのリストラ、あるいはリストラ不安。
[愛国心や誇りを自然な感情として持てない]
◎このような状況にある日本に対して、愛国心を持てとか、誇りを持てとか言われるが、若者達は日本への愛国心や誇りを自然な感情として持てるのだろうか、自然の発露として。
[希望と誇りは並行関係]
◎ある調査は、自国への誇りを持つ割合を調べた。中国は92%、韓国71%に対して、日本は24%である。さらに将来への希望については、中国の91%、韓国46%に対して、日本は29%である。希望と誇りは(自信を介しての)並行関係にあるとも見なせる数字である。事実がではなく、未来・将来への明るい希望・展望が誇りを生む。
[日本への数々の不安]
◎日本の膨大な借金、将来に対する不安を抱かせる年金問題、主体性のないアメリカへの追従・盲従外交、正社員になれるかわからぬ(被雇用者に占める正社員比率の低下)雇用不安、アジアを取り巻く情勢不安(北朝鮮問題)、どんどん追い上げられもはや追い抜かれた感もある国際的経済地位、少子化問題、などなど。
[ごめんなさいの謝りの声が聞こえてこない]
◎これらに対して、大人の側からごめんなさいの謝りの声が聞こえてこない。といっても、私自身も謝らなければならない世代に属すのだが。ごめんなさい、m(。_ 。)m。政治は余りにも若者に冷たい。
[愛国心・誇りは未来への展望が持てるという自信から来る]
◎私の意見としては、国に対する愛国心とか、誇りとかは、これから未来へ洋々たる展望が持てるという自信から来るものだと思える。日本(特に若者世代)は幾分か鬱状態ではないだろうか。それが、具体的に、ニートとして、引きこもりとして表現されているのではないだろうか。
[若者に生きがいと希望を与える社会をつくる]
帝京大学、遠藤誉教授は、国民に愛される国になりたいのであれば、まず若者に生きがいと希望を与える社会をつくる努力をし、国際感覚を養成させることこそ先決ではないか、と提言している。
[自然の発露としての愛国心・誇りが本物]
愛国心を上から強制的に押しつけるよりも、自然の発露としての愛国心なり誇りなりを醸し出す努力が大人側に必要なのではないだろうか。努力すべきは大人の側にありである。