真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

部署間での情報共有化

[トヨタ-大企業病]
◎今回は以前に書いたものに少し手を加えた内容である。それで内容が少々古いのをご勘弁を。
産経新聞社からの記事(2006/7/27付け)を元にブログ記事を書く。その新聞記事は、世界のトヨタ-大企業病という感じの見出しを付けていた。
[リコール台数が跳ね上がっている]
◎そこには、自動車生産企業6社のリコール(生産者が欠陥製品を公表しての回収修理)の資料が載っている。トヨタでは、14年度(50万台弱)から17年度(190万台強)へと4倍弱へとリコール台数が跳ね上がっている。
[関連部署間での情報共有化による連携の強化]
◎欠陥を長年放置して業務上過失傷害事件を引き起こしたことによって、さらなるリコール増加もあいまって、出された国交省の業務改善指示(7/21付け)内容が、"関連部署間での情報共有化による連携の強化"であった。
[神の口から出る一つ一つの言葉で生きる]
◎話題を切り替えるが、キリストは旧約聖書からの引用という形で、"人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言葉で生きるものである"、といった、と新約聖書にはある。
[精神は神の口から出る言葉を元に活動]
◎私はこの言葉を、パンで生きるのは肉体部分であるが、精神は神の口から出る言葉(原理、意味、価値、さらに一般化すれば情報)などを元に活動する、と解釈する。精神は情報(特に言葉情報)が命。もちろん両方(心身)とも必要ではあるが、キリストも精神の方に重きを置く。
[大男総身に知恵が回りかね]
◎さらに別の話題に移る。"大男総身に知恵が回りかね"、ということわざ(川柳)もある。肉体を動かすには物質と情報(物質面を血管・血液が、情報面を神経が受け持つ)が必ず必要である。その肉体には関連部署間での情報共有化がなければ、例えば、右手と左手が一つの目的を目指して動くことが出来なくなる。右手と左手がけんかするということにもなりかねない。
[情報インフラは脳脊髄神経体系]
トヨタは物質面では大いに成功(まもなくアメリカを抜いて世界最大の自動車生産企業になるだろう(部分的にはもう達成している)。がしかし、情報面ではいろいろとほころびが目立ってきたということだろう。情報インフラの整備が急務なのではないか、国交省も指摘するように。情報インフラは人体でいえば、脳脊髄神経体系である。
[スケールメリット(規模効果)]
◎どんどん話はつながりなく飛ぶが、スケールメリット(規模効果)という言葉がある。規模を大きくすることで利益が得られることを意味する。今ケータイ機器生産企業はそれ(スケールメリットを求めての合併・統合)を迫られている。機種の開発費が膨大になりすぎて、しかも費用の回収をしようにも耐用年数が短く、採算が取れない状況に追い込まれている。
[何事も矛盾的自己同一]
◎しかし、とはいっても、何事も矛盾的自己同一である。合併統合などで規模を大きくし過ぎることで、効率(メリット)は得られるであろうが、同時に摩擦(デメリット:トヨタ大企業病など)も発生・肥大化する。過ぎれば効率よりも摩擦(知恵が回りかね)の方が大きくなる。
[各部署が独立化]
◎今回のトヨタ-大企業病とは規模が大きすぎるために、情報共有化によって行われるべき上下や横間の連携が失われてゆく(自立化する、各部署が独立化する)という摩擦も同時に拡大していったのだろう。その結果、各部署を通底して、全体を見る、森を見るという意識が希薄になる。
[大きな課題は情報をどう扱うか]
◎今企業(特に大企業)で大きな課題は情報をどう扱うかというものである。情報漏れも大きな関心事となっている。特に個人情報保護条例が出来てからは緊急課題となっている。大企業の多くが動脈硬化(情報管理制度疲労)を起こしている状況であろう。若返りの薬が必要である。
[企業は物作りという物質面に傾注してきた]
◎また、トヨタが指摘された、部署間での情報共有化を如何に果たしていくかも多くの大企業にとって重要課題である。ほとんどの企業は物作りという物質面に傾注してきた。そしてそれは成功した。が、これからは情報面の整備が大きな課題であろう。知識と技術の継承継続ということも考えて。団塊の大量退職もいよいよ本番である。
[ウェブ進化論を参照]
◎情報を制するものが成長へと上昇気流に乗れる。情報面の整備を果たした企業が生き残り、成長路線に乗れるだろう。IT企業などでは、それに対して新しい取り組みがなされていると聞く。"ウェブ進化論"を参照されたし。