真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

議論が人を知的に精神的に鍛える

[自民党が劣化]
自民党が劣化している。いや劣化してきていた。今度の参議院選挙で潜在的だった劣化が大きく表面化した。その原因は、最大の原因は敵がいなかったことだろう。敵は自分を鍛える大いなる味方である。
[自民党に敵がいなかった]
◎特に、55体制崩壊後、自民党には対等と呼べるほどの敵がいなかったので、議論を戦わせて勝ち取る必要がなかった。それ以前でも、本当の議論と呼べるほどのものではなかった気もするが。その面でも、今回の民主党の勝利によって、二大政党時代は、まともな議論が行われることを期待させる。
[教師の一方通行]
◎教育においてもそれが言える。日本の授業はいまだに教師の一方通行である。これは教師にとっても楽な授業形態であり、生徒にとってもしかりである。教師はお経を読むがごとくに進められるし、生徒は居眠りし放題である。
[教師も生徒も鍛えられない]
◎だから、教師も生徒も鍛えられない。アメリカなどでは、ディベート(討論)によって、思考や、語彙や、思考展開などがとても鍛えられてゆく。きちんと討論できないと、双方共に能なしだと見なされる。
[質問を提示して答えを求める]
◎答えを提示しながら、授業を展開する旧来型の一方通行よりも、質問を提示して、答えを求めてゆく授業の方が、教師も生徒もともに鍛えられてゆく。というのは、当意即妙なやり取りが要求されるからだ。脳はフル回転せざるを得ない。
[アドリブ]
◎たとえば、テレビや演劇で、台本通りにしゃべる、筋を展開するのではなく、そこにアドリブを入れることによって、緊張感や生き生きとした流れを生み出すことが出来る。気のゆるみを取り去る効果もある。
[官僚への完全丸投げ]
◎話を自民党に戻す。自民党優勢が続くと、自ら勉強しなくても、官僚に答案を書いてもらい、それを棒読みすることで政治家が務まる。一夜漬けの丸暗記すらしようともしない。何の知識もなくても大臣が務まる。官僚への仕事の完全なる丸投げである。
[官僚支配を許す]
◎これが政治や行政での官僚支配を許している大きな原因でもあろう。これが、年金問題においても、行政の怠慢を全くチェックできないという体たらくをもたらしたのだろう。
かくて、官僚が担ぐ御輿に乗る無知な馬鹿殿様という絵柄が出来上がる。
[自動的完全組み立て]
◎更にひどいのになると、二世(偽ではないが)議員ともなれば、周りが、すべてお膳立てしてくれ、当人は、政治家というベルトコンベアーに乗っていれば、自動的に完全に組み立てられて、あれよあれよという間に、大臣にさらには首相にまで登り詰めてしまう。
[政治家教育を受けたか]
◎その結果、一から政治家としての教育を受けたのだろうかと疑わしい人物が大臣の椅子に腰をかけたとも感じられる。椅子に腰をかけたとたん、さまざまな疑惑で、すぐさま椅子から転げ落ちたが。その結果かどうか、顔に大きな絆創膏を二つも貼っていたが。
[素晴らしい選択]
◎これは単に自民党にとって不幸なだけではなく、日本国民にとっても大きな不幸である。
そういう点で、今回参議院選挙で民主党が大勝利を収めたことが、政治にとっても、自民党にとっても、日本にとっても大きな勝利となるかもしれない。日本は偶然にも(?)素晴らしい選択をしたのかもしれない。