真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

学校はいまだ知識の配給所

[主要教科を増やす案を提示]
◎新聞記事曰く。文部科学省は、批判の多かった「ゆとり教育」としての「総合学習」を減らして主要教科を増やす案を提示した。それに関して思ったことを述べたい。
[未来を見据えた教育制度、教育方針]
◎教育制度は、子供たちが大人になってからも数十年間、役に立つ教育内容でなければならない。未来を見据えた教育制度、教育方針でなければならない。今年生まれた赤ん坊なら、大学教育まで受けると、社会人になるのは、2028年で、彼らが退職するのは、2067年である。
[インターネット不可欠の時代]
◎時代は今やインターネット不可欠の時代である。彼らが大人になり、ばりばりの会社人になっている頃には、自分の中に知識を貯める時代はもうすでに過ぎ去っている。知識、情報は、ネット内にあふれかえっているのだから。
[知識と技術を頭の中にたたき込む小学校時代]
◎とはいっても、もちろん、小学校時代は、知識と技術を頭の中にたたき込むことは不可欠である。さらには、無意識的に使いこなせる、知識の体得、と、自動化された、技能を身につけなければならない。
[体験的学習]
◎また、五感を発達させる、フルに働かせる、体験的学習も必要である。だから、単に机に座らせて、学ばせるような授業だけでは、不十分である。それらがいくら増えても、能力を伸ばすことには余り貢献しないだろう。
[脳幹教育]
◎小学校教育を一言で言えば、脳幹教育である。脳幹を鍛える、脳幹へ向けた授業である。脳幹教育であるべきである。
[脳幹は神経中枢部]
◎ちなみに、脳幹とは、人類の進化的に最も早くからある脳で、すべての運動神経繊維と感覚神経線維が通る、脳の神経中枢部である。そこは、呼吸や血液の循環、体温調節など、動物が生きていく上で不可欠な機能をつかさどっている。小学校時代はここを鍛え上げるべきである。
[脳は発達順序や時期が決まっている]
◎脳は発達順序や時期が大まかに決まっている。それ故に、子供の教育は、そのような脳の成長発達に添う形で進められるべきだろう。
[中学校時代は自己主張時代]
◎中学校時代は、知識の習得と同時に、徐々に、本、ネット、他人が持つ知識を借用して、自分の考えを構築してゆく自己主張時代、自分の考えを形成してゆく時代でもある。そのための、思想形成の方法の伝授と訓練が必要となろう。
[高校時代に個性を磨く実践的課題]
◎高校時代には、ある程度固まりつつある、自分の個性を模索しながら、自分の未来に合った知識と技術を習得、獲得してゆく時期であろう。それには、学校が、一般教養的なものだけでなく、個性を磨くための実践的な課題を提供する場になっていなければならない。しかしいまだに、一般教養的な内容で、学ぶ者には本当に面白みのない授業内容である。
[専門的知識と技術を身につける大学時代]
◎大学時代は、自分の未来を見据えて、生涯にわたる専門的知識と技術を身につける時代である。しかし、大学では、社会で通用するほどの専門的知識と技術を提供できないために、就職のためにはダブルスクールが当たり前と言うほどに、大学は頼りない場所である。
[知識の配給制度]
◎相対的に、日本での教育は、いまだに知識の切り売り、いや、戦中戦後に行われた、配給制度である。知識の配給制度である。学校、教師主体の押し売り的な知識配給にしか過ぎない。
[学生が求めるものを提供できる場]
◎まったく、学校は、生徒のための学校ではなくて、教師の職場でしかない。もっともっと、学校が教師主体の学校ではなく、学生が求めるものを提供できる場としての学びの場にしていかなければならないのではないか。