真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

伝統や文化と新しい芽

[未来を形作る方向が好き]
◎私は過去を振り返るよりも、あるいは過去のものを大切にするよりも、未来に目を向ける、未来を形作る方向に進む方が好きである。
[心にしっくり馴染まない]
◎だから、伝統や文化を尊重せよとか、愛国心を持てとかの言葉が、”私の心”にしっくり馴染まない。
[伝統や文化を破壊する気はない]
◎といっても、伝統や文化を積極的に破壊するという気はさらさらない。さりとて、古いしきたりに従順に従う気にも全くなれない。無視してもかまわない場面では、積極的に避けて通っている。自分の自由に出来る範囲内では、不従順を決め込んでいる。
[新しいものを築き上げていく]
◎今まで築き上げてきたものを大切にする方向へよりも、新しいものを築き上げていく方により興味が湧くし、おもしろさを感じる。自分の人生においては、できるだけ、自分の興味の湧く方向に多くのエネルギーを投入したいと思っている。
[日本の庭にさまざまな華が咲き誇る]
◎だからといって、他人が、伝統や文化を尊重するとか、愛国心を持つ、とか言うことに対して、強引に反対する気持ちは全くない。それどころか、伝統や文化が発展するのはうれしいと感じる。日本の庭にさまざまな華が咲き誇るのはうれしいものである。
[一律の押しつけに反発心]
◎ただ、すべての者に一律に押しつけられることに対しては、強い反発心を感じる。伝統や文化をないがしろにするな、という言葉はよく分かる。しかし、すべての者に積極的に取り組めと、強いることには大反対である。
[多様性が尊重される社会]
◎結論的には、さまざまな人々が、さまざまな方向に興味を持って取り組む、多様性が尊重される社会であってほしいと願う。多様性が豊かさの一つの指針だと感じる。百万本のバラよりも、千種類の異なる花々に魅力を感じる。「千の風になって」の歌詞を思い浮かべられよ。
[歌舞伎は伝統芸能であったわけではない]
◎たとえば、今や国家的伝統芸能である歌舞伎だが、江戸幕府が完成した、1603年に、出雲阿国が歌舞伎を創始した。だから、この歌舞伎とて、大昔から伝統芸能であったわけではない。当時は最先端をゆく新しい演芸であった。それが時の推移するにつれて洗練されて、今のような伝統文化として花開いた。
[新しく未熟で粗野な時代をくぐり抜ける]
◎当然のことではあるが、最初から伝統があったわけではない。同様に、最初から文化があったわけでもない。すべてには始まりがある。新しくて、未熟で、粗野な時代をくぐり抜けて、ようやく伝統的な文化として成熟する。
[時代と共に、発展し、充実し、成熟]
◎新しいものが創始されて、それが時代と共に、発展し、充実し、成熟して伝統だとか文化だと呼ばれる段階に達する。
[成長過程に立ち会うことにうれしさを感じる]
◎私は、それらの変遷のうちで、どちらかといえば、まだ海のものとも山のもともいえない、段階のものに立ち会う喜びを感じたいと願うたちである。性格的に、伝統や文化を守る行為よりも、成長過程に立ち会うことの方に、よりうれしさを感じる。
[枯れてしまう花がほとんど]
◎もしかすれば、泡のようにはじけて消え去るかもしれない新しい芽。事実、かなりのものが、伝統や文化とか称されるまで生きながらえないだろう。数年内に誰もから顧みられることもなく、枯れてしまう花がほとんどだろう。
[次々と担う人々が現れてこそ伝統や文化]
◎伝統や文化と呼ばれるためには、数多くの人々から担われて、興味を持たれて、暖かく、時には厳しく見守られて育て上げられねばならない。次から次へと担う担ぐ人々が現れてこそ伝統や文化にまで発展する。
[国家的目標にまでしてしまうことに違和感]
◎そのどの部分に立ち会いたいのかは、人それぞれではないだろうか。だから、私は伝統や文化を尊重せよとか、愛国心を持てとか叫び、それを国家的目標にまでしてしまうことに対して、違和感を感じずにはいられない。