真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

英雄の去り際

[小沢代表、民主党の話]
◎最近数回は、小沢代表、民主党の話を書いてきた。ヒツコイ(しつこしが正解のようですが)と感じられるかもしれないが、今回もそれについて書きたい。
[小沢代表の辞任騒動]
◎最近(2007/11/5)の民主党の小沢代表の辞任騒動を見ていて、英雄の去り際は難しいな、と感じた。ということで、英雄という方面から今回の騒動を見てゆきたい。
[花は哀惜に散るべき]
◎私の美学からいえば、英雄は、新しいものを創り出しても、その完成を見ずに、完成間際に散って行くのが華だと思う。花は哀惜に散るべきだと思う。最後の一葉も素晴らしいが。
[織田信長やジャンヌ・ダルク]
◎たとえば、織田信長やジャンヌ・ダルク、ジンギスカンアレキサンダー大王のように。逆に、毛沢東は晩年は惨めだったといわれる。
[英雄タイプに対して実務派]
ヘーゲル弁証法で言えば、英雄タイプの正に対しては、実務派が反として立つ。英雄タイプは、短距離走者のようなタイプである。それに対して、実務派はマラソン走者であろう。英雄タイプは一気呵成であり、実務派は着実である。
[小沢代表は破壊と創造を生み出す英雄タイプ]
◎小沢代表は、どう見ても、実務派タイプではない。破壊と創造を生み出す英雄タイプである。彼の過去の累々の破壊と創造を考えに入れれば。しかも、それをじっくりと育て上げるという粘りは毫も感じられない。
[躊躇なくばっさりと切り捨てる]
◎いったんダメだと思えば、躊躇なくばっさりと切り捨てる。そして、その英雄タイプの性格が今回の騒動を生み出している。
[内装する実務派が必要]
◎破壊の後に創造を生み出しても、それをこつこつと内装する実務派が必要である。英雄が創り出した創造は、建物でいえば、基礎や柱部分でしかない。
[組み合わせが必要]
◎日本では、織田信長という英雄タイプが、暗殺された(私から見れば、この暗殺は見事なグッドタイミングであった)後に、実務派の豊臣秀吉(彼は実務に徹することが出来なかったので滅んだ)、更にもっともっと実務派である徳川家康という組み合わせが必要であった。
[ホトトギス]
◎鳴かぬなら殺してしまえホトトギス、鳴かぬなら鳴かしてしまえホトトギス、鳴かぬなら鳴くまでまとうホトトギス
[組織の頭脳]
◎英雄タイプは、独断専行する。組織は、単なる手足だとしか見ない。そして、自分が組織の頭脳だと考える。
[創業者は大きく動かす、すぱっと決断する]
◎ここで目を世間に転じてみる。新しい事業を創造した創業者は多くの場合、英雄タイプであろう。創業者は、大きく動かす、すぱっと決断することは得意だが、実務が苦手である。
[偽装や不正や改ざん]
◎最近でも、偽装や不正や改ざん等々が内部告発、関係者告発で暴かれているが、そのうち、創業者やその家系出身者が多いのではないかと感じられる。
[腹立ち紛れの辞任会見]
◎今回の小沢代表の行動はまさしくそれ(独断専行する。組織は、単なる手足)であろう。黙って俺についてこい方式である。所が、誰もついてこなかったのに対して、怒り心頭の余り、腹立ち紛れの辞任会見となったものだろう。
[民主党に実務派の代表が登場してもよい]
◎そろそろ民主党にも、実務派タイプの代表が登場してもよいのではないだろうか。私は、今回の辞任表明が良い機会だと感じたのだが。総意として慰留に懸命になる姿を見ると、民主党もまだまだひ弱いのだろう。生みの親から巣立てないひな鳥か。
[民主党の内幕を世間にさらけ出した]
◎今回の辞任騒動は、結果的には、民主党の内幕を世間にさらけ出してしまうという結末に終わりそうだ。自民党のしたたかには脱帽させられる。自民党さんお見事。拍手喝采