真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

私が二大政党制を望む理由

[根拠を示したい]
◎前回、ブログ(国民からの目線での政治は二大政党制)で、政治の世界では、大連立よりも、二大政党制の構築を望むと述べた。今日はその根拠を示したい。根拠を述べるには、余りにも堅い話(哲学と思想)をしなけばならないので恐縮だが。
注)定義などは、Wikipediaから抜粋引用をしている。
[ヘーゲル弁証法]
◎西洋のヘーゲル弁証法は、かくいう。

全てのものは己のうちに矛盾を含んでいる。
それによって必然的に己と対立するものを生み出す。
生み出したものと生み出されたものは互いに対立(優劣関係はない)しあう。
が、同時にまさにその対立によって互いに結びついている(相互媒介)。
最後には二つが止揚される。正のみならず、正に対立していた反もまた保存されている。

[陰陽]
◎それに対して、東洋(中国)の陰陽は、かくいう。

陰陽は相反しつつも、一方がなければもう一方も存在し得ない。
森羅万象、宇宙のありとあらゆる物は、相反する陰と陽の二気によって消長盛衰し、陰と陽の二気が調和して初めて自然の秩序が保たれる。

[絶対矛盾的自己同一]
◎それらを受けて、日本の西田幾多郎は、「絶対矛盾的自己同一」という。

それは、 相反する二つの対立物がその対立をそのまま残した状態で同一化(違うものでありながら同一のもの・統一体と見なす)する。
[禅体験を的確に表現]
◎西田は、自分の禅体験を、世界中の哲学・思想を読み込み、その結果見出した言葉で表現した。このように、彼は生涯にわたって、自分の禅体験を的確に表現する言葉を探し続けた。彼は、それらを集大成する形で、ヘーゲル弁証法や陰陽などから、絶対矛盾的自己同一という一言で言い表した。

[宇宙原理]
◎これら(ヘーゲル弁証法、陰陽、絶対矛盾的自己同一)は、表現の仕方はそれぞれ幾分か異なっているが、ともに、宇宙原理についての記述である。

私なりに、三者の言葉を使いながらまとめてみた。

宇宙原理は、相反する、矛盾を含む、対立をそのまま残した、正と反(二つの対立物・二気)が、互いに結びつき、調和し、同一化することで、自然の秩序が保たれ、止揚される。

[二大政党制]
◎私は、これ(宇宙原理)を、政治の世界に適用すれば、行き着くのは、二大政党制だと考える。もちろん、陰陽が言うように、二大政党は、消長盛衰しながら、様々に変化してゆくだろう。
[相反しつつの調和]
◎自然(社会)の秩序が保たれるには、相反しつつも調和する、すなわち、止揚(一方だけを取り込むのではなく、双方の要素を取り込んで新しいものを創造する)する必要がある。正のみならず、反も保存したままで、展開しなければ秩序が保たれない。
[自民党の一人勝ちの弊害]
◎所が、政治の世界では、自民党の一人勝ちが余りにも長く続きすぎて、その弊害が至るところで噴出してきた。それを正すには、二大政党制の構築が望ましい、宇宙原理からしても。