真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

大学が基幹機能の役割を担う時代

[大学の倒産と合併]
◎私は以前(2006/11/23)に、「合併の背景に大学間競争の厳しさ」という題でブログを書いた。大学の倒産が現実のものとなる時代にさしかかっている。その回避が合併である。大学と情報と地域と時代を考えたい。
[大学が地方都市における基幹機能]
◎そのブログの中で、「大学が、地方都市における基幹機能としてますます重要になっている。即ち、大学を地方都市に呼び込んだのは、学生にその土地に根付いてくれて、地域活性化を促す立場に身を置くと期待したからだ」との引用を提示した。
[情報の公開、発信拠点]
◎また、基幹機能として、地域活性化を促す立場として、具体的に、「富山大学では、教員が学部や個人のホームページを通じて論文などを公開している」と、情報の公開、発信拠点になろうとしていることも述べた。
[データベース化して一元管理]
◎更に説明して、「大学図書館が中心となって、まず、大学内で創造されるあらゆる研究成果と、過去から累積する資料を電子化して、蓄積保存する。富大では、8学部全員(教授から助手まで)の、文章・図・写真・動画(中身は学術論文・研究紀要・報告書・電子教材など)をデータベース化して一元管理する」と例示した。
[大学が地場産業と連携]
◎このように、いくつもの大学が、地場産業、工業などとの連携、連帯を推進している。地域活性化を促す核としての機能を持とうとしている。それは、大学の生き残りのためにも、地域活性化のためにも役立つ。
[さまざまなものが集う公園へと変貌]
◎しかし、社会全体をかさ上げするためにも、日本の復活のためにも、教育の再生のためにも、国内のすべての大学が、象牙の塔から、さまざまなものが集う公園へと変貌を遂げるべきだと考える。
[先進国共通の問題]
高齢化社会でもあり、少子化社会でもあり、という、大きな変化が、日本を、先進諸国を覆っている時代である。これらは先進国共通の問題でもある。
[生涯教育の場]
◎大学は、さまざまな目的を遂げるためにも、青年だけではなく、働き盛りや高齢者をも視野に入れて、生涯教育の場、地域社会の情報倉庫になって行くべきだろう。
[教会を基点に発展]
◎話は変わって、キリスト教圏の社会は、まず、教会をみんなで建設して、そこを基点(核)に、村を町を発展させていった。まず、教会ありきであった。そこにみんなが集い、情報を交換し合い、結束を深めていった。
[城を基点に城下町を展開]
◎日本でも、室町鎌倉時代の、武士だけの城(山城)から、武士を中心とした、物資や人々の交通(川や街道)の便・立地を考えた城を基点とした、城下町を展開させていった。あるいは、村では、神仏の住まう寺院などを基点に人々が生活した。
[東西を問わず同じ役目を持つ教会・寺院]
◎寺院なども、西洋の教会と同じように、みんなが集い、情報を交換し合い、結束を深める場としての役割も果たした。東西を問わず、教会・寺院はそのような役割を担っていた。
[港が発展の基点]
◎あるいは、堺などのように、外国貿易の拠点として港が発展の基点となった。このように港が物質の集散地の基点となることもあった。
[情報や人々や物資の集散核]
◎昔から、教会・城・寺院・港などなどが、情報や人々や物資の集散核としての役割を担った。今、情報の時代であり、その集散核としての教育機関がその核の役割を担う時代となりつつある。
[すべての教育機関が地域社会の核]
教育機関は大学だけではない。保育所や幼稚園から小学校・中学校・高校と、すべての教育機関が地域社会の核としての役割を担うべきだ。
[個人主義が行き過ぎた]
◎人々がバラバラになり、その結果、社会の目が次々に消えてゆき、個々人が内向きとなって、個人主義が行き過ぎた結果、犯罪の増加に結びついたと考えられている。
[地域社会の結束の核]
◎そのようにバラバラになった、地域社会の結束の核としての役割を、保育所・幼稚園・小学校・中学校・高校・大学が担うべきだろう。そのネットワークを構築する役割を、行政がコーディネータとして中心に座るべきである。