真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

発展途上国の最大の資源

[人的資源]
◎天然資源の乏しい日本が、これほど短期間にこれほど発達発展できたのは、人的資源(教育レベルの高い人材)が豊富だったからだろう。江戸時代の鎖国が功を奏したのかもしれない。
[安くて質の良い労働力]
◎日本などのような、先進諸国は、賃金の高い国内を避けて、安くて質の良い労働力(人的資源)が豊富な国を求めて生産工場建設する。もちろん、そこで労働者は技術や知識を獲得する。日本はその対象として、アジア諸国を選んだ。
[知識・技術の転移]
◎その結果、好むと好まざるとに関わらず、知識・技術の転移が行われる。それによって、早晩、その国は自前の生産(国際分業)が可能になる。現に中国はその典型例である、弟子が師を追い越そうとしている。
[人的資源の供給と商品市場の供給]
◎労働者がいるということは、そこで作られた製品が輸出され、そこの労働者の持つ購買力を期待して輸入が行われる。つまり、そこが人的資源の供給と、商品市場の供給とを提供する。
[発展サイクル]
◎そして、それらの国々もいずれ先進諸国の仲間入りを果たす。こういう「発展サイクル」が、日本で実現したし、今中国でも徐々に実現しつつある。そして、次はアフリカ諸国だと見られている。野火のように次から次へと広がりつつある。
[教育が発展の燃料]
◎このサイクルの出発点は、「教育」である。 先進諸国にとっての人的資源となるためには、 教育レベルの高い人材を育成しなければならない。教育が発展の燃料である。
[国際援助は発展途上国への教育支援]
◎そういうことを考えると、日本の国際外交、国際援助は、発展途上国への教育支援に重点を置くべきである。日本が使う防衛予算5兆円をすべて、発展途上国への教育支援に回せば、信じられないほどの国際援助が可能となる。
[貧困は戦争や不安や紛争の原因]
◎知識は上(先進諸国)から下(発展途上国)へと流すべきである。これは国際平和への間接的な貢献ともなろう。否、最大の貢献になるだろう。武力で平和を達成するよりも、教育で達成する努力を望みたい。というのは、貧困は、戦争や不安や紛争の大きな原因だからだ。
[効果的な教育制度の輸出]
◎そういう意味では、物質面だけではなく、効果的な教育制度の輸出も計らねばならない。とはいえ、日本は教育においては、 もはや先進国とはいえない現状である。
私のブログ→「国際学習到達度調査(PISA)の結果から見えるもの」
[民主主義は個性化、多様化]
◎それは時代を先取りするような教育方針にはなっていないからである。時代は、民主主義を求めている。民主主義とは、個性化であり、多様化である。
[全員一律の知識]
◎ところが、日本はいまだに、全員一律の知識を与える方式に固執している。古い方式をありがたがる「Old Boys」が実権を握っているのでは致し方ないが。全員が一律の知識を身につける段階は、 発展途上国や準先進諸国までである。そこでは全員の知識レベルや能力のかさ上げが優先課題である。
[個性重視の授業]
◎しかし、先進国日本がすべきは、個性を伸ばす個性重視の授業形態である。それぞれの個性を精一杯に引き上げることを目指すべきである。アメリカはその点やはり一歩も二歩も先んじている。
私のブログ→「情報産業時代の教育はどうあるべきか」
「学校はいまだ知識の配給所」
[ファシリテーター]
◎そのためには、教師が知識を与えるのではなく、教師の役割は、知識獲得の方法を提示する促進者(ファシリテーター)に転換すべきである。
注)「ファシリテーターとは・・・」を参照して下さい。