真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

世界初の心筋シートを心臓に張る再生治療例

[再生医療へ向けた新たな一歩か]
◎以前、私はブログに、「再生医療へ向けた新たな一歩か」という題で、日本人による、ノーベル賞級の再生医療の成功例を紹介した。
[画期的な再生治療での世界初の成功例]
◎またもや、日本人研究者が達成した、画期的な再生治療での世界初の成功例を紹介したい。今回は「グーグルニュース」で紹介された7本の記事を元に、このブログ記事を書いた。
[拡張型心筋症]
◎重い心臓病の男性患者(56)が、意識のない状態で病院に搬送された。彼の病名は、移植でしか助からないとされる、心臓が収縮する力が弱まる拡張型心筋症(心筋が弱って薄く伸び、血液をうまく送り出せない)だった。
[心臓移植が唯一の治療法]
◎患者は重い心臓病なので補助人工心臓をつけた。重症になると、心臓移植しか治療法がなくなる。そこで、日本臓器移植ネットワークに登録し心臓移植を待っていた。
[心筋シートを心臓に張る再生治療]
◎所が、大阪大病院(大阪府吹田市)で、心臓移植ではなく、自分自身の筋肉からつくった心筋シートを、心臓に張る再生治療を受けた。その手術を受けたところ、心臓から送り出される血流が改善した。また、心臓の収縮率や血液を送り出す量が急速に回復した。つまり、心臓の機能が回復した。
[補助人工心臓を外した]
心不全も軽くなった(指数も正常値に戻った)ため、補助人工心臓を外した。それでも、自力で歩けるようになり、もはや日常生活にはほとんど支障がなので、退院することになった。
[世界初の臨床研究]
◎これは、自分の細胞を利用した治療で、移植待機患者が助かった世界初の臨床研究・治療例である。この治療成功によって、心臓病治療の選択肢を広げる可能性をもたらした。
[心臓移植の代替医療]
◎自分の細胞を使うため拒絶反応も起こらず、心臓移植の代替医療として、つまり、心臓移植に代わる有力な選択肢になりうる。
[心筋シートとは]
◎なお、心筋シートとは、患者の太ももの筋肉(約10グラム)から切り出した、筋肉の細胞のもとになる筋芽細胞(筋肉の一段階前の細胞、分裂や分化して損傷を補う)などを培養して作られる。
[弱った心筋の再生が期待]
◎それは、直径約5センチ、厚さ約50マイクロメートル(1ミリの千分の一)の膜である。これを3〜4枚重ねて心臓の表面に張ると、弱った心筋の再生が期待される。
[心筋の再生が促された]
東京女子医大との共同研究者、大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)によると、このシートの影響で、血管の増殖因子などが増え、心筋の再生が促された可能性があるという。
[心筋の動きを助ける物質]
◎澤教授は、「シートが心筋に変化したわけではないが、弱った心筋の動きを助ける物質がシートから出るようだ。他の心疾患や子どもにも使えるよう研究したい」と、話している。
[直接注入した欧米の臨床研究]
◎欧米などで、筋芽細胞を培養して(心筋シートを心臓に張るのではなく)直接注入した臨床研究はある。がしかし、注入した細胞の一部しか機能しないという問題やさらに副作用も指摘された。
[シート方式は有望な治療法]
◎日本での実施された臨床例でのシート方式は、こうした問題を避けられる可能性が大きく、有望な治療方式である。
[知的財産]
◎このような世界初の治療技法が発明されれば、特許として申請できる。これは莫大なる知的財産になる。これらを国家的に保護育成するシステムを最優先課題として取り組んで欲しいものだ。
[人的資源は国家財産]
◎知的財産が掘り出せる人的資源は国家財産である。以前は頭脳流出が叫ばれていた(今は情報漏洩に取って代わられた)が、日本国内で、このような画期的な研究成果が生み出されてゆくのは、喜ばしいことである。
[医療研究を国家的プロジェクトに]
◎IT分野では先頭を走れないが、欧米と戦闘態勢にあるが、日本人の手先の器用さが発揮できる、医療研究を国家的プロジェクトに押し上げてほしい。