真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

官僚を使えていない自民党

[法人の廃止・統合・民営化]
◎政府の有識者会議(座長・茂木友三郎キッコーマン会長)が2007/11月に報告書をまとめた。その報告書は、現在102ある法人の内で、合計38法人について廃止・統合・民営化を求めている。
[独立行政法人に年間三兆五千億円の税金]
◎厳密には、独立行政法人(独法)に働く職員はもはや公務員ではないが、独法には年間三兆五千億円もの税金が投入されている。
[102の法人に十三万人以上の職員]
◎独法は特殊法人から衣替えした組織で、現在は102の法人に十三万人以上の職員が働いている。
[民間委託が困難な事業に限定]
◎独法が設立された本来の趣旨は、公共性・公益性の観点から民間委託が困難な事業を行うことである。
[税金の無駄遣いをなくす独法改革]
◎さりながらも、独立行政法人の数を減らす独法改革は、財政再建が緊急課題の政府にとって最重要課題だ。独法改革は、簡単に言えば、税金の無駄遣いをなくすことが目的である。
[省庁の抵抗]
渡辺喜美行革担当相は、関係大臣(=閣僚)と個別協議を進めている。が、所管(中央)省庁の抵抗にあって作業は難航している。
[ゼロ回答のパンチを連発]
◎渡辺氏は報告書に沿って合計38法人の廃止や統合を提案したが、大臣らは拒否や回答留保など、事実上の「ゼロ回答」のパンチを連発されている。もはやノックアウト寸前である。
[官僚天下りの受け皿]
◎公務員の職場でもない独立行政法人の廃止や統合に省庁が抵抗する理由は、独法の常勤役員は省庁出身者が全体の四割で、官僚天下りの受け皿になっている。つまり、自分たちの退職後の職場確保が目的である。
[官僚の代弁者(バシリ)大臣]
◎中には、答弁を聞いていると、官僚の代弁者(バシリ)のような大臣もいる。大臣はどちらの方を向いているのか。
[官僚を使いこなす能力がない]
◎国民から見れば、この事態は、もはや自民党に、官僚を使いこなす能力がないと見える。
[国民に仕える公務員]
◎官僚は、役人(民間を指導・監督する立場にある者)と同義語である。一定以上の高位の者ないしは高位になり得る者、国家の政策決定に大きな影響力を持つ公務員のことである。しかし、彼らも国民に仕える公務員である。
注)官僚については、私のブログ記事「官僚組織の縦割りと構造改革」を参照していただければ幸いである。
[大臣は国民の代表]
◎だのに、自民党は全く官僚を使えていない。自民党から出される大臣は、間接的には国民が選んでいる。大臣は国民の代表である。
[官僚を援護する国土交通省大臣]
◎特に呆れたのは、渡辺行革担当相が提示した3法人の民営化案を全面拒否する冬柴国土交通省大臣である。都市再生機構には、年間1000億円の補助金が付き、職員の給与は官庁より20%高く、役員の半数が中央官庁からの天下りである。これを援護するのだからこの大臣の力量が丸わかりである。
[官製談合の温床]
独立行政法人は官製談合の温床になっている。官製談合としては、農林水産省所管の独立行政法人緑資源機構」発注の林道整備をめぐる官製談合事件が有名だ。それについては、東京地裁は今年十一月の判決で、機構側が積極的に談合を推進したと認定している。
[官製談合は互恵の贈り物]
◎このように、官僚と深くつながった独立行政法人はこれからも官製談合の温床でありつづけるだろう。官製談合が現役官僚と天下ったOB官僚との互恵の贈り物であるのだから。
[国民不在の行政]
年金問題での厚生労働省(社会保険庁)の怠慢、薬害C型肝炎での厚生労働省の怠慢、官製談合、守屋武昌前防衛事務次官収賄事件、相次ぐ偽装偽装偽装などに代表される、国民不在の、自分たち役人のための、行政、あるいは企業側に有利に傾きすぎた行政指導が行われ続けている。
[自民党の無能ぶりをさらけ出した]
◎これらをどうにもすることも出来ないのが今の自民党の現状である。今回の独法改革で自民党の無能ぶりをさらけ出した。自民党はこれに気づかないほど鈍感なのか。
参考資料→「なぜ福田政治はわかりにくい? 道路特例法に隠された真実」=From"ビジネススタイル - nikkei BPnet田原総一朗の政財界「ここだけの話」"
[自民党は一度政権から降りよ]
◎ちまたでは、民主党も頼りなさ過ぎる(民主党のひよっ子ぶりには同感)けれども、自民党は一度政権から降りなければ、 何も変わらないとの声が渦巻いている。