真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

パラサイトシングルからゆる〜い大家族へ

[団塊世代の退職]
団塊世代(第二次世界大戦直後の1947年から49年までの3年間に第一次ベビーブームで生まれた人たち )が続々と退職してゆく。その結果、親子関係、夫婦関係などにも変化が現れているようだ。ちなみに私は、1948年生まれです、関係ないか。
[パラサイトシングル]
◎少し前に盛んに話題に上った、「パラサイトシングル」は、自立できるにもかかわらず、親と同居して、気楽で優雅な独身生活を謳歌する若者である。そのような若者が消費文化をリードしている。
参考資料→(はてなキーワード)「パラサイトシングル」
[親とゆるい大家族を形成]
◎そんなパラサイトシングルさんが結婚すると、親とゆるい大家族を形成する傾向があるそうだ。
[スープの冷めない距離]
◎昔は「スープの冷めない距離」という言葉があったが、それが復活し始めたかも。これは、「独立した子供と両親との遠すぎず近すぎず」の関係をあらわすイギリスの言葉らしい。日本ならさしずめみそ汁の冷めない距離か。
[孫と頻繁に合いたい]
団塊世代の親は、退職後に、子供や孫(本音は孫だけ)と頻繁に合いたい。そのために、親は、子供たち(実は孫たち)にあれこれと、世話を焼いてやる。
[保育所への送り迎え]
◎例えば、保育所への送り迎え。または、土日などに、子供たち(孫の両親)が、夫婦だけで出かけた後の子守り(孫守り)を買って出る。あるいは、何かのお祝いや記念日にかこつけて、お土産持参で顔を見に来る。
[サザエさんのマスオさん]
◎少々話題がはずれるが、「サザエさん」の(フグ田)マスオさんは、名前まで変わってはいない(ちなみにサザエさんの旧姓は磯野)が、実質的な「入り婿」とも見える設定である。
[実質的入り婿]
◎法律的には違うが、古い考え方からすれば、「配偶者である女性の実家の一族に組み込まれる」ので、マスオさんは実質的な「入り婿」ともいえる。
[自分の実家に頼りたがる]
◎私もかなりそうであったが、一人にされがちな妻はどうしても、自分の実家に頼りたがる。その結果、それに引きずられる形で、夫の方は、ゆるい「マスオさん」化が起こる。
[世代断絶関係]
◎昭和後期から平成時代の、親世代と子供世代の行き来が途絶えがちな、世代断絶関係から、ゆるいスープ距離的大家族関係が雑草のごとくにあちこちで群発している。
[核家族]
◎これは、昔の大家族制の窮屈さや軋轢(相克)からの解放を夢見て実現した、単家族、核家族。それが少しずつ浸食されてゆくのかもしれない。
[継承切断による無知化]
◎自分たちだけの自由な単家族。しかし、いざ実現してみると、そこにも、文化の継承切断による無知化や、何事も自分(達夫婦)だけでしなければならないしんどさがつきまとう。
[子供家族にも親家族にもひずみ]
◎そのことによる、さまざまな歪みが家族内、家族間に生じた。虐待もその一つだろう。生き甲斐をなくした、高齢者が発する諸問題。単家族化によって、子供家族にも、親家族にもひずみが発生した。
[ゆる〜いスープ距離大家族関係]
◎それらの反省と行きつ戻りつから、穏やかな流れとして、「ゆる〜いスープ距離大家族関係」が形成され始めたのかもしれない。
[新しい家族関係の基本形]
◎これが社会的に認知されてゆくと、日本の新しい(?)家族関係の基本形として定着する可能性もあるのではないか。政府もこの流れを汲んで、それを支援する政策を講じて欲しいものだ。
[ヤマアラシジレンマ]
◎私は、この話から、「ヤマアラシジレンマ」を思い出す。針(トゲ)を持つヤマアラシが、暖め合うには、近づき過ぎるとお互いを傷つけ合う。かといって、離れ過ぎれば、暖め合えない。
[傷つけ合わない暖め合うゆる〜い距離]
◎何度も試行錯誤したあげく、ほどよい距離を見つけて、傷つけ合うこともなく、暖め合えるゆる〜い距離を見つけたという話を。
[近隣の子供家族世代と親家族世代]
◎とはいえ、これが本当の親子関係だけに限定する必要はないように思う。近隣の子供家族世代と、親家族世代が、そのような「暖め合うゆる〜い距離」をもった関係が築ける制度があればよいのにと思う。