真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

国会のミニチュア版が都議会で展開

[新銀行東京への400億円追加出資]
◎東京都議会の予算特別委員会は、経営難に陥っている「新銀行東京」への400億円追加出資案などの審議を予定した。がしかし、2008/3/13日の審議入り前に旧経営陣の参考人招致などをめぐって与野党が対立紛糾した。
[石原銀行の経営責任糺せ]
◎それについて、日経新聞は、「社説2「石原銀行」の経営責任糺せ(3/14)」(from日経新聞)という見出しを掲げている。


都議会でのこれまでの審議で増資の妥当性は明らかになっていない。通り一遍の質疑で済ます都議会自民党の姿勢には、与党である点を割り引いても首をかしげざるを得ない。
ずさんな経営がこれだけ露呈しているのだから、金融庁は早期に検査に入るべきではないか。都議会でも野党の民主、共産両党から金融庁の検査を求める声が出ている。
[石原の都政私物化疑惑]
石原都知事については、

2007年には石原の都政私物化疑惑への批判という逆風の中、佐々淳行選挙対策本部長に迎え、「ソフト路線」への転換(安藤忠雄野口健らが支持を訴えるポスターを作成)と実績をアピールしての選挙戦を展開。
宮城県知事の浅野史郎ら他の候補を圧倒的な差で下し、三選を決めた。
参考資料→「石原 慎太郎」(from Wikipedia)
参考資料→「“親バカ”絵画疑惑」(fromゲンダイネット」夕刊紙日刊ゲンダイ)

新銀行東京の開業前、視察にやってきた石原知事が「殺風景だから、飾ったらどうか」のツルの一声で、四男が関係する「トーキョーワンダーサイト」の絵画3枚を52万円で買っていた。ワンダーサイトは四男の友人を館長に据えたり、四男が公費で海外出張するなど石原ファミリーの私物化が批判された。絵画購入時は、新銀行の不良債権が発生し始めた時期。
[もう9年近い石原都政]
◎都民が三選を目指す石原慎太郎を選んだのだから、結果についてとやかく言えないが、1999年4月からもう9年近くになる。
[いよいよ本物に]
◎今回のこの事件を見聞きして、石原都知事による「都政私物化」疑惑がいよいよ本物になりつつあるのではないかという感触を受ける。
[与党の自民公明は議論を打ち切り]
東京新聞は、「新銀行東京追加出資 都議会審議、未明まで」(from東京新聞)の見出しの下で、次のような内容を伝えている。

締めくくり総括質疑での審議時間について、野党の民主、共産、生活者ネットの三会派が「新銀行の審議が不十分」と延長を要求。与党の自民、公明は応じず、議論を打ち切った。これに民主は猛抗議し理事会を退席。総括質疑の出席を拒否した。
最終的に自民、公明が審議時間の延長を約束したため、民主は開会に応じた。
[都議会は国会のミニチュア版]
◎この記事などを読むと、都議会の風景は、国会を写し取った如き有様である。国会のミニチュア版が都議会でも展開している。
[対等な議論を闘わせる場]
◎紛糾することは、ある意味いいことではある。ある程度対等な立場にならなければ、紛糾しないだろう。軽くいなされて終わりである。つまり、対等な議論を闘わせる場が生まれ出ているという兆しである。
[石原都政もかなり末期的症状]
自民党政治も末期症状だが、石原都政もかなり末期的症状を呈し始めた。それまでも、徐々に、内部の膿が外まで漏れ出ていたが、ここに来て一気に吹き出したという感じである。
参考資料→(私のブログ)「日銀総裁人事を野党の反対多数で不同意」
[新銀行東京経営破綻、バブルの頃]
◎今回の「新銀行東京」の経営破綻は、バブルの頃を思い出させる。実際、東京には、税金が集まりすぎて、使い道に困るほどである。それほどだから、経営に緊張感がほとんどなかったのではないだろうか。
[健全な発展に互角のライバル必要]
◎とにかく、健全な発展には、互角に渡り合うほどのライバルの存在が欠かせない。国会においても、地方議会においても、健全な議論が闘わせられる場の育成を期待する。