真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

ケシ栽培撲滅、転換作物にソバ普及

[ソバ普及でミャンマーのケシ撲滅]
◎グーグルニュースに、「ソバ普及でミャンマーのケシ撲滅 NPO、今年の輸入開始」(from中日新聞)という記事が載っていた。これらの記事を下敷きにしてこのブログを書かせていただいた。感謝。
[長井健司さん銃撃を思い出す]
ミャンマーといえば、昨年9月ヤンゴン(最大の都市)で、映像ジャーナリストの長井健司さんが銃撃され、路上に倒れながらもビデオカメラで取材する衝撃的な映像を思い出す。強烈な個性の持ち主だと深く頭が下がる。
[民衆僧侶による政府への抗議]
◎その事件が起こったのは、民衆と僧侶による政府への抗議の最中であった。というよりも、その抗議を撮影していたことが軍による射殺に結びついたと感じられる。あれはどう見ても、意図的な射殺であろう。
[燃料価格がさらに500%も引き上げ]
◎その抗議の主な直接的原因は、過去2年間で9倍以上に跳ね上がっていたガソリンなどの燃料価格が、さらに突然500%も引き上げられた事が発端であった。
[市民デモ隊への発砲]
◎反政府的抗議に対して、軍事政権側は、軍特殊部隊が寺院を急襲して、僧侶を逮捕拘束した。また、市民デモ隊への発砲というおぞましい強行手段をも躊躇なく行使した。独裁政権の恐ろしさをまざまざと見せつけられた。
[ミャンマービルマで馴染んだ国]
◎その国は、私には、ミャンマーというよりも、ビルマで馴染んだ国である。ビルマと言えば、ビルマの竪琴を思い出す。このような悲惨な出来事が発生する国になるとは想像も出来ない国柄であると思っていたのに。
[民主化勢力の弾圧を強化]
◎だが、1962年と、1988年の二回にわたって、軍部がクーデターにより政権を掌握した。総選挙を公約としたにもかかわらず、軍政は政権を握れないと知るや、選挙結果に基づく議会招集を拒否し、民主化勢力の弾圧を強化した。
[経済政策に失敗]
◎クーデターにより政権を掌握した軍政は、経済政策に失敗した。その失敗から深刻なインフレを招き、経済状況を悪化させた。これは独裁的な軍政に対する諸外国からの制裁的対応も影響している。
[経済制裁によって多大の影響]
◎例えば、欧米諸国はミャンマー製品の輸入禁止や、海外直接投資禁止などの経済制裁を実施している。 特に、アメリカによる、ミャンマー製品輸入禁止と送金禁止によって、同国の経済は多大の影響を被っている。
[ケシの不法栽培が一層深刻化]
◎話は変わるが、国連薬物犯罪事務所は、日本でも話題になっているアフガニスタンで、アヘンの原料となるケシの不法栽培が一層深刻化していると、報告書で明らかにした。
[反政府武装組織タリバンの資金源]
◎同報告書は、アフガンでは、政府の支配が及ばない地域、すなわち反政府武装組織タリバンの勢力下にある南部と南西部の州で収穫されるケシが、世界の90%を供給しているという。そしてこれがタリバンの資金源になっている。
[貧困ゆえにケシ栽培に頼る農家]
◎それを断ち切る方法は、貧困ゆえにケシ栽培に頼るしかない農家に、ケシに替わる代替作物へ転換させるしかないだろう。だが、どのようにしてそれを促していくか。
[アジア麻薬貧困撲滅協会]
◎それへの一つの具体的解決策を実践している団体がある。そは特定非営利活動法人(NPO法人)アジア麻薬貧困撲滅協会(氏原暉男理事長=信大名誉教授)である。
[代替作物のソバの栽培を指導]
◎同団体は、生活のために麻薬の原料となるケシを栽培していたミャンマーの農家を救おうと、代替作物のソバの栽培を指導してきた。
[日本産ソバの試験栽培、技術指導、人材養成]
◎1996年、氏原さんは政府の要請によってミャンマーのケシ撲滅に取り組み始めた。不安定な政情の中で、日本産ソバの試験栽培、技術指導、人材養成を重ねた。そして、2005年に民間支援団体としてNPO法人を設立した。
[現地栽培玄ソバを名古屋港へ輸入]
◎今回、ミャンマーのケシ栽培と貧困の撲滅を目指して活動しているアジア麻薬貧困撲滅協会は、現地で栽培してきた18トンの玄ソバを名古屋港へ輸入した。これらは国産のほぼ半値に当たる1キロ100円以下で販売する。
[輸入量は昨年の18トンから大幅増]
◎今年は約100トンを買い付け、72トンを輸入する見込みで、製粉会社や酒造会社などに納品の予定である。なお、輸入量は昨年の18トンからすれば大幅に増加した。
[未来の展望が開ける]
◎このような地道な活動によって、経済が成り立ち、貧困が撲滅に向かうならば、武器による強制的な押さえ込みではなしえない、未来の展望が開けると思える。素晴らしい活動に暖かい声援を送りたい。