真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

変わりつつある政治手法と選挙戦術

[政治手法や選挙戦法が変わって来た]
◎この所、といってももう何年もたつが、政治のやり方(手法)や選挙の戦い方が変わって来つつあるように思える。それについて思うことを述べたい。
[派閥中心から人気中心へ]
◎政治や選挙が、派閥(集団)中心から人気(個人・能力・人柄性格など)中心へと政治運営が移行していっているように感じる。それを大きく、はっきり示したのが小泉首相だろう。彼は時代の読みがうまい。
[組織維持のために金が必要]
◎政治の世界では、それまでは派閥中心で、派閥の意向を受けて個人が動くという上意下達的な印象を受けた。派閥の長は、派閥メンバーを養うために、また(特に選挙時に)互助組織としての組織維持のために、お金を必要とした。これは単に自民党だけの話ではない。
[裏金作り]
◎そのような事情から、田中角栄ロッキード事件や、橋本龍太郎などが裏金作りをせざるを得なかった。お金を集めるのが上手なものが能力者・実力者として高い地位に昇れる。
[裏金はどこの世界でも必要]
◎これに関しては、社民党(旧社会党)も同罪だろう。裏金(組織運営を円滑に勧める上で)はどこの世界でも大なり小なり必要なのではないかとも思うが、公的組織の場合には、不正な方法で捻出せざるを得ないので、発覚したら罰せられるのは当然だ。
[黒い団体に黒い手で黒い金が]
◎裏金は、警察署でも、役所でも、学校でも、小さな会社でも、必要となる。個人経営であれば、それは裏金という形を必要とはしないが。主婦(?)はそれをへそくりと呼んでいる。建設会社がビルなどの建築をスムーズに運ぶために、黒い団体に、黒い手で、黒い金が流れる。極最近もそれで話題になっていた(まだ継続中か)。
[献金疑惑]
橋本龍太郎氏は、2004年7月、日本歯科医師連盟から1億円が献金されたという疑惑が浮上して、平成研究会(事実上の派閥)の会長を辞任した。
[無党派層が厚い]
◎しかし、政治や選挙ではこのような(利益団体から資金を集める)方法がだんだんと通用(成功)しなくなっている。何故だろうか。その一番大きな理由は、"無党派層が厚い"からだろう。日本社会全体が組織に忠実、組織依存ではなくなってきたからだろう。
[組織率は低下の一途]
◎その結果、組合、労働組合も、その組織率は低下の一途をたどっている。もはや固定客(組織内支持者)だけでは選挙は戦えない。固定客以外からの票がどの政党もぜひともほしい。
[選挙を意識]
◎となれば、日常的な言動も、選挙(つまり選挙民)を意識しなければならない。組織にも、組織外にも目配りをせざるを得ない。その結果、自民党議員は国民に人気のある小泉首相にもたれかからざるを得なくなる。
[組織か個人か]
◎その典型例が、郵政民営化であった。その法案を巡って、組織の側に立つか、国民の側に立つかが、焦点になった。そうとは知らず、相変わらず、組織の側に立った個人の多くが敗北を期した。特に、人気を売りに対抗馬を出された個人は苦しい戦いを強いられた。
[郵政民営化選挙は転換点]
◎数年後には、これが時代を区分する転回点と言われるかもしれない。組織・派閥・団体を中心に据えた固定客選挙から、個人の人気・能力・人柄を中心に据えた浮動票選挙への転換点だと。
[数の力がものを言う]
◎と言っても、選挙や政治では、数の力がやはりものを言う。今までは固定的な組織が戦いの中心にあった。しかし今や、求心力を持った人物が、巨大磁石のように、個々の人間を吸い寄せてゆくという形式に取って代わろうとしている。金集め(能力)から人集め(能力)への転換。
[個性的・魅力的な人物が堂々と戦い抜く]
◎事実、これまでも、そのような個性的・魅力的な人物が選挙に名乗りを上げて、固定的組織を相手に堂々と戦い抜いて来た。
参考資料→(私のブログ)みこしと亀田選手
参考資料→(私のブログ)宮崎知事そのまんま東氏はどんな人物か
[魅力が薄れれば散って行く]
◎しかし、田中元長野知事のように、個性的・魅力的な人物であっても、その魅力が薄れてくれば、今まで集まっていた個人は、三々五々散って行く。そこが固定的組織と大きく違うところだろう。
[個人的魅力がどれだけか]
◎そしてまた組織(固定的組織はつぶれない)の人間が返り咲いた。組織に勝つには、個人的魅力がどれだけかということが大きいことを、田中元知事の事例が示している。
[麻原彰晃ホリエモン]
◎これは単に政治の世界だけではない、この潮流(共通底音)は日本の底を脈々と流れていたのだ。オウム真理教麻原彰晃が時代の先駆けだろうか。もっと最近ではホリエモンがそうであった。
[気持ちを代弁]
◎現代は、自分たちの漠然とした気持ちを代弁してくれる、自分たちがしたい(なりたい)と願っているが実現できないことを、猛然とチャレンジし成し遂げつつある人物を待っている。それとおぼしき人物にアリが群がるように人気が集まって来る。
[必要な資質は強い意志力と高い志]
◎これはさまざまな分野でいえることである。もしかすれば、ボクシングの亀田弘毅選手もその候補だったのではないか。あの無様な勝ちっぷりが彼を奈落の底に突き落としたが。該当者に必要な資質は、強い意志力と、高い志(実現目標)である。
注)2006年8月2日に大阪で亀田興毅ランダエタが対戦した。亀田が疑惑の勝利を得た。
[資質無き者は挫折する]
◎その二つを持ち続けないと、必ず途中で挫折する。麻原彰晃ホリエモンのように。短絡的手段で近道しようとする。私はショートカットを覚えるのが苦手なのだ。