真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

中国とミャンマーと船場吉兆と

[船場吉兆、廃業]
◎ネットで、「船場吉兆、廃業を発表・湯木社長が会見」(fromNIKKEI NET)を読んだ。そのことで感じたことを書きたい。
[コンプライアンス]
◎特に、「コンプライアンス(Compliance) 」(fromWikipedia)(=法令遵守:法律や規則などに従って活動を行うこと)との関連について考えてみた。
[組織的な偽装]
船場吉兆は、牛肉・菓子・総菜の産地偽装事件などが発覚した後、休業した。あとで分かったことであるが、偽装は、品目数にして実に44にまで至っていた。本当に組織的な偽装であったことがわかる。
[料亭営業再開にこぎ着けた]
◎休業後、民事再生手続きの開始決定を受けて(2008年)1月22日、つまり、約2ヶ月ぶりに本店の料亭営業再開にこぎ着けた。
[使い回しの判明]
◎ところが、今月(2008/5)初めに、新たに「箸つかず料理」(食べ残しとはいわせません)の「使い回し」が判明した。これで一気に客離れが進み、ついに再建を断念し廃業を決定した。
[上層部・幹部・経営陣は恨まれていた?]
◎営業再開にこぎ着けたと思ったら、「使い回し」が発覚したとあれば、船場吉兆の上層部・幹部・経営陣は、相当恨まれていた、憎まれていたと思われる。
[発覚は内部告発?]
◎たぶん、「使い回し」発覚は、内部告発、たぶん、恨みを抱えたまま退職した元従業員からの内部(?)告発だろうから。
[偽装は現場の担当者が勝手にやった]
◎というのは、経営陣は、一貫して「偽装は現場の担当者が勝手にやったこと」との立場をとり続けてきた。 また、菓子の消費期限や賞味期限を偽装していたことについては、「パートの女性が勝手にやった」と主張した。
[仕入れ元肉店に責任転嫁]
◎内部の従業員に対してだけではなく、ブロイラーを地鶏と表記して販売していたことについては、仕入れ元の鶏肉店(船場吉兆への肉納入業者)に責任転嫁した。それだけでは済まないで、会見では店名を実名名指しで、「裏切られた」とさえ言い切った。
[仕切ってきたのは佐知子取締役]
◎一連のことを仕切ってきたのは、佐知子取締役(70)ではないかと感じられる。というのは、記者会見に臨んだ長男湯木喜久郎取締役(45)は、一躍有名になった「マザコン会見」に終始していたからである。
[能力ない人物]
◎例えば、長男喜久郎取締役が、報道陣からの質問に対して返答に窮する場面になるたびに、母親佐知子取締役(70)が助け舟や指示を出していたからである。それをも単に「オウム返し」するだけの能力しかない人物(喜久郎取締役)であった。
[上層部が絶対的権力]
◎そういうことを考えると、一族(同族)による独裁的な経営体質があり、上層部が絶対的な権力を持っていたと見なせそうだ。
[中国が共産党による一党独裁政治体制]
◎大きく世界を見渡してみると、中国が共産党による一党独裁政治体制を敷(強)いている。それによる弊害がさまざまな形で露呈しだしてきた。
[ミャンマーも軍部による独裁政治]
ミャンマーも軍部による独裁政治を強行している。不思議なことに、両国で同じような時期に、巨大な自然災害を招いてしまった。一国内で対処できるような規模ではない。その結果、海外からの援助をどのように受けるかが体制側の課題となってしまった。
[上層部・幹部がまさに法律]
船場吉兆にしても、中国にしても、ミャンマーにしても、内部でどれほど不正が行われようとも、外部の目が入らない間は、何とか機能していた。そこでは、上層部・幹部がまさに法律となってしまっている。
[上層部・幹部への絶対的服従]
◎だから、そのような組織においては、 コンプライアンス(法令遵守)とは、上層部・幹部への絶対的服従と同じ意味になってしまう。それが上手く機能している間は、逆に船頭(先導)の多い船よりも快走する。
[外部の目に曝されると]
◎が、いったん外部の目に曝されると、外部の基準で見られてしまうと、不正がばれ、悪事がばれ、歪みが露見する。その結果、外からと内からの圧力によって、内部崩壊に至る可能性も高い。
[時代、歴史、思想は面白いものを提示]
◎そのように見てくると、時代、歴史、思想は、面白いものを、私たちの前に指し示してくれるものである。
[日本も長い間自民党による一党独裁]
◎高みの見物のように、外国の例を出したが、残念ながら、日本も長い間、「自民党による一党独裁」が行われていることを思い知るべきである。
[社会党は機能してこなかった]
◎対抗勢力としての社会党は、あまり機能してこなかったということが、今、我々の前に、実にさまざまな、政府による、政治家による、官僚による、民間人による、不祥事、不正、偽装、が暴露されてきたことを見れば明らかだろう。
[社会党が崩壊]
社会党が、崩壊し、分裂し、壊滅したのもむべなるかなである。社会党は、つぶれるべくしてつぶれたといえる。自民党も、次の総選挙前か後に、自壊する可能性だってある。その予兆、伏線は、我々の前に見え隠れしている。
[責任のスタートとコールは選挙有権者]
◎しかし、最終的な責任者は、私たち国民、政治家を選ぶ権利を持つ国民の怠慢であったということを見失ってはならない。責任のスタートとコールは、国民にあるのだ。他人(自民党社会党など)を責める権利は国民にもない。