[ヤフーの買収を断念]
◎マイクロソフト(MS)が、ヤフーの買収を断念した背景には、 ヤフーの焦土作戦があった。
参考資料→｢焦土作戦｣(from｢みんなの知恵蔵｣)
[焦土作戦]
◎私は、MSがどんな手段をとってでも、ヤフー買収を貫徹するだろうと予想したのだが。焦土作戦に思い至らなかった。
参考資料→(私のブログ)｢マイクロソフトは何が何でもヤフーを買収する｣
参考資料→【マイクロソフトのヤフー買収 2】ヤフーの“焦土作戦”を予測していたか?(from日経BP社)
[日本放送の焦土作戦]
◎しかし、すでに遠い過去になったかに見える、ライブドアがかつて日本放送を買収しようとした。私はすごい奇襲作戦だと思った、桶狭間の戦いのような。その時に、日本放送はこの焦土作戦をちらつかせて、見事防衛を果たした。という過去の経歴を持つ。
[自らの広告ビジネスに打撃を与える]
◎ヤフー買収に関して、具体的には、MSが強攻策を打ち出せば、ヤフーは自らの広告ビジネスに打撃を与えようとも、さらには優秀なエンジニアを失おうとも、グーグルと提携するという作戦であった。
[欲しかったタイはすり抜ける]
◎これでは、MSが実際に巨額を投じてヤフーを買収したとしても、網にかかるのは小魚だけということになる。欲しかったタイ(ヤフーの広告ビジネス)はすべて網からすり抜ける。
[敵対するグーグルを利する結果を招く]
◎しかも損失はそれだけでは済まなくなる。自らの蒔いた種によって、敵対するグーグルを利する結果(ヤフーとグーグルとの広告分野の提携)となる。
[Win-Winの関係に持ち込む]
◎今後、MSが有利(成功裏)にヤフーを買収するには、友好的な方法(Win-Winの関係に持ち込む)をとる以外にはないだろう。
[夜襲作戦でトップの首をはねる]
◎あるいは、奇襲作戦、夜襲作戦でトップの首をはねるか。この可能性はまだ残されている。というのは、ヤフーの株主の意向が強くヤフートップに働きかければ、どうなるか分からない。
[日常の中でも行われる]
◎私は、この話題の中で、｢焦土作戦｣に強く心惹かれた。というのは、この｢焦土作戦｣は、あのような大きな買収の時だけではなく、日常の中でも行われているからだ。
[家庭の中でも見られる]
◎特に気になるのは、家庭の中でもかなり頻繁に見られる事態だからだ。具体的には、子どもが親に対してこの｢焦土作戦｣をとっていることが多い。
参考資料→｢14歳少年バスジャック「親に嫌がらせ」｣
[上司と部下の間でも繰り広げられる]
◎親はそれに気がついてはいないだろうが。あるいは、会社で、上司と部下の間でも繰り広げられている。または、指導者と学習者(追従者)の間でも。
[焦土作戦の定義]
◎あらためて、焦土作戦を定義すると、｢被買収企業が買収側が完全支配を達成する前に事業財産のほとんどを売却したり、これまでの重要な取引相手との関係打ち切りにより企業価値を大幅に下げることによって敵対的買収者の買収意欲をそぐ方法｣(from知恵蔵)。
[利用価値をなくす]
◎あるいは、｢防御側が、攻撃側に奪われる地域の利用価値のある建物・施設や食料を焼き払い、その地の利用価値をなくして攻撃側に利便性を残さない戦術及び戦略｣(from Wikipedia)。
[用語の置き換え]
◎この定義中の、｢被買収企業･防御側｣を、｢部下｣｢子供たち｣｢学習者｣と、｢買収側･攻撃側｣を、｢上司｣｢親｣｢指導者｣と置き換えてもう一度読み返して欲しい。
[焦土作戦をとる可能性]
◎上司･親･指導者(上位者)が、 部下･子供たち･学習者(下位者)を一方的に、押しまくるならば、下位者は意識的にしろ、無意識的にしろ、焦土作戦をとる可能性がある。
[成績能力意欲をつみ取る]
◎具体的には、下位者は自分の成績、能力、意欲をつみ取るという形で焦土作戦を展開する。自爆テロに近いものがあるように思える。自分をダメにして、間接的に相手をダメにする。
[気づく上位者はほとんどいない]
◎しかし、この焦土作戦に気づく上位者はほとんどいない。その結果、取り返しのつかない限界を超えてしまうことがほとんどである。
[上位者も下位者もともに多くを失う]
◎その結果、上位者も下位者もともに多くを失うという、Lose-Lose的結末に至る、悲惨な事態へと発展する。
[いつもそうなんだと嘆く]
◎上位にある人は、下位者に、｢どうしておまえはいつもそうなんだ｣と嘆かざるを得ない場合、下位者が無意識的焦土作戦をとっている可能性がありますよ。
[攻撃的な態度、完全支配的な言動]
◎それは、下位者から見れば、上位者が自分へ攻撃的な態度、完全支配的な言動を取っていると感じている場合、自分が頑張る、努力することによって、良くなることで、相手を利することに我慢がならないのです。その時、焦土作戦が開始される。
