真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

脳をだます、脳にだまされる

[右耳が聞こえない]
◎去年(2008年)12月25日前後に、突然右耳が聞こえなくなった。クリスマスケーキを食べ過ぎた罰かなとも思える。
[仏罰が下ったのでは]
◎以降今も聞こえないままだ。病院へも行っていないので、何が原因だか分からないのだが。もしかすれば、仏罰が下ったのではと、ぶつぶつぼやいてみる。
[すべての音が左耳から]
◎聞こえなくなった当時(2〜3日間ほど)は、すべての音が左耳から聞こえてきた。当然と言えば、当然なのだが。特に当日は、すべての音が左耳そばで聞こえる気がした。
[音源から聞こえてくる感じ]
◎しかし、最近は、音源から聞こえてくる(感じ)がしだした。両耳でないと、音の来る方向は特定できないはずなのに。合理的に考えれば、それは空耳だろう。
[音源を知識として知っている]
◎しかし、これにも条件がある。その音の音源を知識として知っている場合に限られる。例えば、靴音、キーを叩く音、飼い犬や飼い猫の鳴き声、妻や子供たちの声などなど。
[知らない音源は左側から]
◎それに対して、町を歩いているとき、知らない音源の場合には、左側から聞こえる。だから、家の中では、主に、あたかも立体音かのように音源から聞こえてくる。
[聞こえると感じるのは錯覚?]
◎知っていると、あたかもその音源から聞こえてくると感じるのは錯覚なのだろうか。これに対して、感覚が統合されているからだろうと私は思っている。
[過去の知識体験から参照]
◎脳は、部分的な感覚情報しか入らない場合(ほとんどすべての場合がそうなのだが)、過去の知識(体験)から参照して、できる限り分かりやすく私たちに情報を送り込んでくる。
[加工した結果の情報]
◎私の脳は靴音に関する情報をたくさん持っている。だから、脳は靴音を聞くと、それが靴から聞こえてくると知っている。その結果、脳はありのままの音情報を送り込まないで、加工した結果の情報を私にもたらす、親切心から。
[脳自身の法則を元に判断]
◎このように、脳はありのままの情報を私たちに送り込んでこないのだ。脳は、脳自身の法則を元に判断して、その結果を私たちに送り込んでくる。
[私の脳をだます]
◎ということで、私は、たまに、私の脳をだましてやる。そうすると、脳はころんとだまされて、私のたくらみにまんまとはまり込む。
[焦点を合わせた物体が基準]
◎脳は、私が焦点を合わせた物体(それはおほとんどの場合中心に来る)を基準にして、視野を構成(大小や距離感など)して、私にその映像を送ってよこす。
[焦点をわざとずらす]
◎そこで、私は、焦点をわざとずらしてやる。そうすると、あたかもそこに物体があるかのように、修正した視野を私に送り届ける。その時の物体は大きさ(見え)も修正されて送り出される。脳はだまされやすい物体なのだ。
[3D]
◎実は、これを利用したのが、「3D」(「ステレオグラム」)(下の画像を参照)である。この画像に焦点を合わせている間は、何が描かれているかさっぱり分からない。
[立体画像が突如見える]
◎しかし、私がやったように、そこに焦点を合わせないで、焦点を手前の空中に合わせてやると、ある地点で、立体画像が突如見えてくる。

注)焦点を画像よりも手前に合わせると、ハート型のくぼみが見え、画像よりも奥で焦点をあわせると、飛び出したハート型が見える。
[脳が対象を理解]
◎これ以外にも、脳自身の法則を元にした判断機能を利用した、「だまし絵」がある。これなどを見たとき、私の脳が、「対象が何なのか」を懸命に理解しようとする涙ぐましい努力が伺われる。

[脳は若い女性と老婆の間を揺れ動く]
◎この画像は若い女性にも見えるし、老婆にも見える。しかし、両方同時に見えることはない。しかも、脳は若い女性と老婆の間を揺れ動いてさ迷っているようにも感じる。これも突如として判断が切り替わる。どちらかと言えば、視点を上げれば、若い女性が見え、下げれば老婆が見える。
[私の脳みそは私の物か]
◎私は、この当たりのことを考えて、以前に、「私の脳みそは私の物か」という記事を書いた。今までのことから、私は脳は完全には私のものとは言い難いと思える。あなたはどう思われますか。
参考資料→(私のブログ)「脳は翻訳器械、結合器械」
注)人間の脳はマルチタスク可能なのか?! 〜本『脳はすすんでだまされたがる』 - ライフハックブログKo's Style