真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

保守対革新の争いはもはや終戦になった?

[櫻田淳氏が喝破]
◎今日(2009/4/28)、「『諸君!』で櫻田淳氏が喝破した、 “自称”保守政治家のいかがわしさ|週刊・上杉隆」from"ダイヤモンド・オンライン"を読んで、少々というか、かなりというか、極めてがふさわしいほどの驚きを感じた。
[保守の定義に驚いた]
◎何に驚いたのかと言えば、評論家の櫻田淳氏のいう「保守」の定義に対してだ。今日は私の勉強不足を痛感することとなった。
[現状の政治体制を維持]
◎「保守」の定義、「現状の政治体制を維持する」ということが「保守」であるというのは分かる。私はこういう意味で「保守」を捉えていた。がこれが核心部分ではないという。
[変わらねば保守といえない]
上杉隆氏が引用という形で書いている表現を借りれば、「「保守」とは、政治体制、あるいは国家の主権を維持・保存するために変わることを許しているのだ。いや、変わらなければ、「保守」とはいえないのである。なぜなら、世界は常に変化し、現実社会は必ず変わるから」とある。
[変わらないから保守というイメージ]
◎私の持っているイメージは、「変わらなければ、「保守」とはいえない」ではなく、「変わらないからこそ保守」だという、ごく普通なイメージである。私にとって180度の転換である。目がぐるぐる回る。
[国民の幸福の総和が最大限になるよう臨機応変の政策]
◎さらに櫻田氏は言う、「保守政治家とは、複雑に変転する現実と予測不可能な未来を前にして、常に国民の幸福の総和が最大限になるよう、臨機応変に政策を打ち出す人々」であると。
[節操のなさはここから来るのか]
自民党に思想というか節操というかがないのはここから来るのかなとも感じた。基盤となる思想という視点から今の事態を判断し、その思想を実現するにふさわしい政策を打ち出すのが政治であると私は見ていた。
[私も保守政治に大賛成]
◎でも、櫻田氏の言う「国民の幸福の総和が最大限になるよう、臨機応変に政策を打ち出す」のが保守政治であれば、私も保守政治に大賛成である。たぶんほとんどの国民がそれに賛成するのではないか。
[ビジョンに現実を合わせる]
◎その上さらに氏は言う、「「政治活動家」とは、自分の頭の中に思い描いたビジョンに現実のほうを合わせようという行動原理の持ち主」とあると。こちらの定義が当然の考え方だと私は見なしていた。
[少々の皮肉を言わせてもらえば]
◎とはいえ、少々の皮肉を言わせてもらえれば、「自分の頭の中に思い描いたビジョン」が「国民の幸福の総和が最大限になるよう、臨機応変に政策を打ち出す」であれば、櫻田氏はこれをどう判断されるのか。
[理想論の実現は至難の業]
◎私には、「国民の幸福の総和が最大限になるよう、臨機応変に政策を打ち出す」は理想論であって、実現が至難の業であるから、さまさまな「頭の中に思い描いたビジョン」が出されて、それへの賛否を国民が下すのだと思える。
[政党という枠組みは通用しない]
◎今の私は揺れている。私は以前(2009/04/02)「政党という枠組みは最早通用しないかも」というブログ記事を書いた。
[何を基準に政治の世界を見ればいいのか]
◎その中で、「最近の政治世界のさまざまな動きを見ていると、自民党とか民主党とかで、くくるとか見るとかの時代ではなくなったのかもと感じ始めた。では何を基準に政治の世界を見ればいいんだろうか?」と書いた。
[若者革命]
◎その中で書いたのが、「私は、以前、「若者革命」という言葉を使って政治の世界の刷新を期待した。それは、「革新」とか「保守」とかの基準ではないかも知れない」ということである。
[国民は枠組みを捨てた]
◎さらに、その中で、「民主党中心政権を選んだ人、27.4%。自民中心政権、23.8%。「自民、民主などの大連立」、26.4%。で、三通りのパターンは、それぞれ大差ない数字"27.4%、23.8%、26.4%"が並ぶ」。「これなども、見方によっては、国民は最早、与党とか野党とか、革新とか保守とかの基準というか、枠組みを捨てているのではないかとも感じられる」とも書いた。
[先頭を切るリーダーを求める]
◎さらにさらに、その中で、「では何を望んでいるのだろうか。時代は、「リーダーシップ」を発揮して、灯台のように、遠くに灯りを投げかけて、そこを目指して先頭を切るリーダーを求めているように思う」とも述べた。
[保守の定義は革新を飲み込む]
◎改めて、先ほどの櫻田淳氏のいう「保守」の定義を読むと、そこからは、もはや「保守」とか「革新」とか判断できなくなる。櫻田氏の「保守」の定義は、革新を飲み込んでしまっている。すると、「革新」とは「保守」への反対を表明することによってのみ、支えられるようにも思える。
[野党と与党の差は保守と革新の差ではない]
◎野党が与党にただただ反対するのは、野党の側にそういう意識が強く表れているからではないかとも思えてきた。もはや野党と与党の差は「保守」と「革新」との差ではなくなったと。
[政策論争をすべき時代]
◎とすれば、日本ももはや「革新」と「保守」という対立軸をわざわざ作り出す必要性が全くなるなる。アメリカのように、「大きな政府」か「小さな政府」かの思想的違いとか、共和党民主党というカラーの違いかを旗印にして政策論争をすべき時代に入ったのかも知れない。
[政党地図を作り替えるガラガラポン]
◎となれば、いったんすべての政党が解散をして、この指たかれと、強いリーダーシップを持った者が、先頭に立って、どれだけの政治家をこの指にたからせたかによって、政党地図を作り替えるという、ガラガラポンをしてもよいのではないか。