真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

民主主義はエントロピーの増大をもたらす

[世界的に思想的混乱期]
◎現代は、世界的に思想的混乱期である。結果、特に若い人たちは、模倣すべき手本・見本が存在しない。そのために、迷いなく進むことができなくなっている。
[思想は生み出されない]
◎しかし、これから先も確固たる思想は生み出されないのではないかという感じもする。というのは、現在は科学万能、科学最優先の時代である。
[科学はボトムアップ]
◎科学は、ボトムアップで、未知なる事実を実証して事実の上に積み上げるという方式をとる。ある意味、これは地下に潜って鉱山を採掘するようなものである。だのに、思想はトップダウンである。
[事実を掘り起こすのが科学]
◎どういう結果が出て来るかは、自然次第である。自然の中に埋もれていて、いまだ発見されない事実を掘り起こすのが科学なのであるから。
[未来を指し示せない科学]
◎そのような未来を指し示せない科学が、思想界をも含めて全権を握っていては、新しい思想が生まれ出る余地はないのかも知れない。科学は思想を潰す側に回る。
[政治が重要]
◎となれば、政治が重要になってくる。というのは、政治とは、国民の間にある埋もれていて見えにくい欲求を掘り起こすことが、最大の課題であるからだ。
[民主主義はエントロピーを増大]
現代日本は、民主主義の時代であるが、この民主主義はエントロピーの増大をもたらす。「エントロピー」とは、「乱雑さ」を意味する。
[一人一人が権利を主張できる]
◎民主主義とは、一人一人が権利を主張できる存在であると認めることである。その一人一人には、それぞれ違った「個性」がある。
[一人一人が主張すればエントロピーは増大]
◎となれば、それぞれ違った「個性」を持つ一人一人が自己を主張すればするほど、エントロピーは増大してゆく。
[政権交代によって混乱]
◎故に、「民主主義はエントロピーの増大をもたらす」。現在の日本は政権交代によって混乱している。エントロピーがかなり増大している。
[何を選択するか]
◎一人一人の主張は間違いであるわけではないから、どれが正しいではなくて、どれをとるかである。何を選択するかである。
[公約を堂々と実現すればいい]
民主党は議会制民主主義の手続きを経て、政権交代し、政権を取ったので、自分たちがマニフェストに掲げた公約を堂々と実現すればいいのだ。
[聞き過ぎると決断できない]
◎他人の話を聞き過ぎると、決断できなくなる。というのは、一人一人の主張は間違いであるわけではないからだ。
[単なる参考意見として]
◎だから、他人の話を聞くとしても、それはあくまで単なる参考意見としてみなければ、収拾がつかなくなる。
[ろばをかついだ親子]
◎私は以前(2008/03/19)このブログで「ろばをかついだ親子の二の舞になるな」という記事を書いた。そこから引用する。
[自分たちの考えを真っ直ぐに突き進め]
イソップ寓話の中に、「ろばをかついだ親子」という寓話がある。他人の言うことに振り回され、自分の考えをもたない親子の悲劇を描いてある。

それぞれの意見には、それぞれ一理あるなと、納得できる。そして、残念ながら、私には、その内でどれがいちばん優先度が高いのかの判断はつかない。
ということで、私が言いたいのは、民主党は、回りのさまざまな発言に振り回されて、もたもた、うろうろ、ぐたぐた、すべきではなく、民主党は自分たちの考えを真っ直ぐに突き進んでいくべきだ。ということである。
回りの意見に振り回されて、ころころ態度を変える姿は、得るものは何もなく、ただ失うだけに過ぎない態度だということである。さらに、そのような態度は誰からも信頼されなくなる。故に、今のぶれない姿勢は評価できる。
[自民党政治の中に腐敗の臭い]
◎権力を持つと腐敗する、必ず腐敗する。国民は、自民党政治の中に、その腐敗の臭いをかぎつけたから、民主党にバトンを渡したのである。
[たくさんゴミを掃き出せ]
◎英語のことわざに、"A new broom sweeps clean."(新しい箒はきれいに掃ける)がある。新しい箒である内に、できるだけたくさんゴミを掃き出してほしい。
[何がゴミかが問題]
◎でも、何を持ってゴミとするかが問題である。そのゴミの定義をきちんとしないと、すべてが必要だから、残しておこうに終わってしまうかも知れない。
[抵抗勢力とは何者なのか]
◎私は以前(2007/01/25)このブログで「抵抗勢力とは何者なのか」という記事を書いた。そこから引用する。
小泉内閣時代には、"抵抗勢力"という言葉をよく耳にした。今日はそれについて書きたい、もう廃れた感があるので抵抗はあるが。一般に、組織の中で抵抗勢力とは、今まで中心的役割を担って来た部内者(インサイダー)である。
それに対して、組織の中での変革者とは、今まで周辺部で付かず離れずにいた部外者(アウトサイダー)である。
改革・革命は部外者からもたらされる。だから、必然的に部内者はそのような改革・革命に対して抵抗勢力となる。台風は必ず海から陸に向かって吹き上がって来るものである。台風は陸地では発生しない。
重き仕事をこなしてこなかった者が抵抗勢力となることはない。軽き者は誰に対しても追従者であり続ける。抵抗勢力とは、今までの体制を支えて来た現状肯定派である。今まで組織を盛り立て繁栄させてきた功労者である。
[現状維持を目論む]
◎引用にあるように、"抵抗勢力"は手強い。現状維持を目論むからだ。民主党は、進化をもたらす存在として立ち現れたいなら、今までにない新しいものを積極的に取り入れる気概がほしい。
[新しいものも古くなる]
◎だがしかし、今までにない新しいものもいずれ古いものとして、進化に対しての抵抗勢力に変身してゆく。一時の権力を大切に使ってほしい。
[二足歩行の動き]
◎これは二足歩行の動きに例えられるだろう。前に出していた右足は、いずれ左足に追い抜かれ、置いてゆかれる。その左右の二足を政党、与党と野党とにも例えられる。