真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

衰退する新聞と百貨店の共通点

[新聞も百貨店も衰退産業]
◎かなり前から言われているのが、新聞も百貨店も共に「衰退」産業であるということだ。私には、新聞も百貨店にも衰退する共通の原因があるように思える。それについて書きたい。
[商品(記事)が総花的]
◎その共通の衰退原因は、商品(記事)が「総花的」であるということである。現在の消費者は、もはやそのような「総花的」提供では満足できなくなっている。
[提案型の専門館]
◎百貨店に関しては、今年の最初(2008/01/04)の記事テーマとして、「正月に妄想したファッション館」を書いた。そこから三つを抜粋引用。

単に何でも揃うという魅力しかない百貨店は飽きられつつあるようにも思えるが。これからは、さらなる総合館の方に向かうか、専門館に特化するかであろう。でもどちらにしろ、提案型の店に人気があるようだ。
少し違った方向から、テーマ館を提案したい。ある一つのテーマに関して、全てがかなうが、しかも専門館の集まりである。テーマに関しては、専門館だが、そこでは全てがかなう総合館的テーマ館である。
例えば、ファッション館というのはどうだろうか。十数回建てで、デパートと同じほどの大きさ広さを持つ。そこでは、ファッションに関してなら、全てが揃う。頭のてっぺんから足のつま先まで全てのファッションが、かなう、選べる、手に入る。
[総合館的テーマ館のディズニーランド]
◎私は、「ディズニーランド」が、「テーマに関しては、専門館だが、そこでは全てがかなう総合館的テーマ館である」という条件に当てはまると思える。
[特色のない総花的百貨店]
◎広くて浅い、其所で何でも揃う、でも特色のない、総花的な「百貨店」への対極として、狭くて深い「専門店」がある。百貨店は、目的もなく、何となく見て歩く場所である。
[目的別に行きつけの店]
◎それに対して専門店では、目的を持って、あのイベント用には、あの店へ行こう。別の目的のためには、あの店へ行こうと考える。私たちは、目的別に、行きつけの店を持っている。
[百貨店は中途半端]
◎その点、百貨店は、中途半端である。広いけれども「浅い」。消費者の方が、とっくに、専門的になってしまっている。百貨店の浅さでは満足できない。百貨店の利点は、高級感だろうか。
[同じことが新聞にも言える]
◎それと同じことが新聞にも言える。広くて浅い、総花的な新聞は、目的もなく、何となく見て歩く百貨店と同じ立ち位置である。
参考資料→(私のブログ)「Twitterとブログと新聞と雑誌と本と」
参考資料→(私のブログ)「紙新聞対Googleニュースの役割の違い」
参考資料→(私のブログ)「個人個人の要求に応じられる情報提供とサービス」
参考資料→(私のブログ)「誰か番組表をただで郵送する会社を設立してください」
参考資料→(私のブログ)「初級中級上級と時間的な変化」
参考資料→(私のブログ)「ネットで新聞を配信する」
参考資料→(私のブログ)「学校はいまだ知識の配給所」(学校を新聞と読み替えると面白い)
[狭くて深い検索窓をもつネット]
◎その新聞への対極として、狭くて深い検索窓をもつネットがある。ネットに関しては、ネットの中に入り込めば、無尽蔵とも感じられるほどの情報がある。
[一覧性が低いボトルネック]
◎しかし、掲示板のような新聞とは異なり、ボトルネックとして一覧性が低いので、自分から探しに行かねばならない。
[行きつけの店へ直行]
◎でも、逆に、低い一覧性が、目的なく何となく見て歩く「お仕着せ」である新聞にはない魅力でもある。行きつけの店へ直行である。時間の無駄が省ける。
[発展性がない]
◎さらに、新聞への不満として、そこから発展性がないことである。「これについてもっと知りたい」と思っても、「それについて疑問を持っても」、新聞ではそこから先へは進めない。
[テレビCMもネットで検索と叫ぶ]
◎テレビコマーシャルでも、イメージ的印象しか与えられないので、盛んに、「ネットで検索」と叫んでいる。テレビもこの点では、地デジ化によって双方向性を取り入れている。
[他の情報媒体に頼らざるを得ない]
◎発展性がない新聞の場合には、そこから先へ進むには、他の情報媒体に頼らざるを得ない。自分の中では完結しようがない。それなら最初から、他の情報媒体に接してる方が良いかもしれないと、読み手は思うだろう。
[読み手の能動性に応じられない]
◎このように、新聞にないのは、読み手の能動性に応じられない、情報の発展性に応じられないことである。この不満を紙新聞で解決するのは至難の業であろう。
[両方ともを引き受けるネット]
◎その点、それらの両方ともを引き受けられるのが、「ネット」である。となれば、新聞がネットに負けるのも仕方がないのだろう。