真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

若者よ、未来に向けて自力で「潜在能力」を開発せよ。

「あなたの潜在能力を発揮する法」
◎買ったがその存在すらを忘れていた本、「イラストでわかる あなたの潜在能力を発揮する法」(イラストでわかる-Illustrated Guide Book Series-)を、偶然に目について、手に取ってみた。
「潜在能力を伸ばすためのヒント」
◎この本は、サラリーマンが、自分の能力、まだ発掘していない潜在能力を伸ばすためのヒント・ノウハウを満載している本である。ということで、最初の方に書いてある内容を要約してみた。
「高度成長期の仕事様式」
◎「高度成長期」の仕事様式=1)数年先の予測可能、2)失敗せずに無難に仕事をこなす、3)分析力と資料作成能力、4)上司の指示に従い決められたことを処理、5)成長よりも達成を重視、6)会議には根回しして多数決を重視する方針確認の場、7)給与体系は、横並びで終身雇用制の固定報酬。
「IT革命期の仕事様式」
◎それに対して、「IT革命期」の仕事様式=1)数年先の予測不可能、2)失敗を恐れず果敢に仕事に挑戦、3)ひらめき、スピード、行動力、4)自分の仕事をプログラムして上司にアピール、5)達成よりも成長を重視、6)活発に討論し、少数意見をも尊重、7)給与体系は、年俸制の能力給で1年契約。
「社員の価値の3段階変遷」
◎労働力としての社員の価値の3段階の変遷=1)大量生産方式時代の単純労働力⇒2)終身雇用を前提で懇切丁寧な研修して育てる人的資源⇒3)企業の発展に貢献する知的資源を有する社員。
「高度成長期とIT普及期」
◎高度成長期は、「集団優先、大量生産、横並び、左脳」などの言葉で表現される時代であった。しかし、IT革命(普及)期は、「個性優先、積極性、脳力重視」で言い表す時代となった。
「日本の学校は依然として」
◎であるのに、日本の学校は、依然として、「高度成長期の仕事様式」に適合する人材の育成を図っている。これでは、日本がますますもって沈みゆくのも致し方ないなと諦めざるを得ない。
「企業の方は早々と」
◎であっても、企業の方は、早々と「企業の発展に貢献する知的資源を有する社員」の獲得を中心に据えている。そのような人材が日本にいないとなれば、海外に向かわざるをえない。さらには、海外の優秀者は、日本の職場を果敢に狙っている。
「日本の若者よ世界を意識せよ」
◎日本に人材が枯渇してくれば、人材を求めて海外移転をしたり、海外の人材を積極的に採用する時代となろう。日本の若者よ、世界を意識して、自分を育てなければならないことを肝に命じよ。
参考資料⇒「トヨタ、日産が狙う中国の頭脳」=from"日経ビジネスオンライン"
参考資料⇒「ローソン中国人留学生大量採用 日本人より優秀だから?」=from"J-CASTニュース"
参考資料⇒「パナソニック採用の8割外国人 大学生就職深刻になる一方だ」=from"J-CASTニュース"
「自分で自己開発をする」
◎学校は君達を育ててくれない。企業も苗木のうちに買い取ってまで人材育成をする気がない。であるならば、自分で自己開発をする以外に手がない。
「専門学校が脚光を浴びる時代」
◎若き皆さんは、学校からも企業からも教育や研修が期待できないことをも肝に銘じておかなければならないですよ。これからはレベルの高い専門学校が脚光を浴びる時代である。だのに日本の学校経営者はのんきだ。
参考資料⇒「「人材が不足している」と感じる日本企業は76%と世界一 - マンパワー調べ 」=from"マイコミジャーナル"

前年調査で人材不足を感じている職種の上位だった「秘書・事務」「看護師」がランク外となる一方、「看護師以外の医療専門家」、「IT関連のプロジェクトマネージャー」、「会計・財務スタッフ」、「研究員」といった専門性の高い職種が新たにランク内に入った。同社は企業が人材不足を感じる職種は、社内外で人材を補填可能な職種から比較的人材の調達が難しいとされる、専門的かつ高度なスキルや知識を必要とする職種へシフトしていると分析している
「潜在能力とは」
◎というところまで話したが、話を最初に戻して、本の題名に、「潜在能力」という言葉が掲げられている。この語はよく使う言葉ではあるが、一体どんな意味なのだろうか。
「内在する能力」
◎ということで、「潜在能力」を調べると、「人間に内在しているとされる、従来よりも質的や量的に高い能力」=from"Wikipedia"と定義されていた。
「みずからの内に根拠をもつ」
◎その定義中の言葉で気になるのは、「内在」の意味である。それでは、次に、「内在」とはどんな意味だろうか。辞典には、哲学的には、「みずからの内にその根拠・原因をもっていること」とある。「根拠・原因が外にはない」という。
「ただ隠れているだけ?」
◎「完成された能力そのものはすでに存在するがただ隠れているだけ」という意味ならば、能力の場合は、そうでないだろうと思う。では、「その根拠・原因をもっている」とはどういうことだろうか。
「種子の状態としてある」
◎私は、「内在」の意味は、「自らの中に種子の状態(=根拠・原因)としてある」ことだと思う。よって、「内在する潜在能力」とは、完成させ得る能力ではあるが、積極的に開発しなければ成立しない能力。それを潜在能力というのだと考える。
「豚に言語能力は潜在しない」
◎例えば、言語能力は、人間にとっては潜在能力である。しかし、豚にとって言語能力は潜在能力ではない。豚にとって言語能力は潜在しないので、どれほど訓練して開発しようとしても完成を見ない。
ノーム・チョムスキー
◎「言語能力」という言葉で、私は、「ノーム・チョムスキー」=from"Wikipedia"を思い出した。
「言語生得説」
◎彼は、「人間が持って生まれた、すなわち生得的な、そして生物学的な特徴であるとする言語生得説を唱え」"fromWikipedia"た。人は自ら文法生成能力をもつという。
「言語に接しなければ顕在化しない」
◎しかし、その言語能力は実際の言語に接しなければ顕在化しない。例えば、アメリカ人両親から生まれても、ごく幼い頃から日本で日本語に接すると、日本語の言語能力が開花する。「卒啄同時」である。
道元が求め続けた根本命題」
◎さらにまた、「内在する潜在能力」で、道元を思い出した。彼には、生涯答えを求め続けた根本命題を、心にいだいていた。それは次のような内容である。
「何によってか更に発心して菩提を求めんや」
◎“顕密二教ともに、本来本法性、天然自然身なりと談ず、もしかくの如くなれば則ち、三世の諸仏、何によってか、更に発心して菩提を求めんや”
「なぜにわざわざ仏道修行をするのか」
◎その文の意味は、おおよそ、「仏教では、衆生は本来仏性(仏になる能力)を具えていると説いている。そうであるならば、なぜに仏者はわざわざ仏道修行をするのか」という内容である。
「潜在能力を顕在化させる」
◎私は、種子の形で内在する潜在能力(本来本法性、天然自然身)を顕在化させる、幹を高く伸ばし、枝を張り、葉を茂らせ、花を咲かせることが修行(開発)の目的だと思う。
「精神的な事柄は」
◎物質的な能力であれば、植物の種子であれば、環境さえ整えれば、自然に成長して開花する。しかし、精神的な事柄は、修行(開発)をしなければ完成を見ない。道徳は育てなければならない。
仏道修行と同じ」
◎よって、「潜在能力」を伸ばそう、育てようとするものは誰でも、仏道修行をしようとするのと同じである。仏道修行はなにも仏門に入ってしなければならないわけではない。