真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

製品"iPad"と技術とシステムとコーディネート能力と

「システム立国ではない日本」
◎日本は「技術立国」である。しかし、「システム立国」ではない。日本はシステム構築が下手である。いや、技術とシステムを統合するのが下手なのかもしれない。
「空港を作っても」
◎例えば、空港を作りまくった。とはいえ、空港の数では国際的には日本は38位で、空港の数は175 港である。空港を作っても、飛行機の飛ばなければ意味がない。
「グローバル時代」
◎時代的には、グローバル時代には、製品と同時にシステムも構築するという発想がどうしても必要なようである。その発想が生まれないのは、縦割り行政の弊害か。企業内においてもそれが言えそうである。
「製品は生物と同じ」
◎しかも、製品については、新しい発明品はともかく、製品は生物と同じで、ある段階にまで行くと、成長が止まる。成長が止まると、部品化が進む。
発展途上国が有利」
コモディティ化し、部品化が進むと、特殊技術を必要としないので、素材や人件費などが安い発展途上国が有利になる。
「パソコンは完全に日用品」
◎パソコンは完全にコモディティ(日用品)化してしまい、部品化程度も相当高く、自作もかなり容易になっている。だから、パソコンの技術では、日本は食っていけない。
「分業の強み」
◎今は事情が違うが、マイクロソフトは、コンピュータの内で、ソフトのみを発売するが、製品は発売しなかった。それが成功への早道だった。分業の強みである。
「アップル社には先読み能力があった」
◎それに引き換え、アップル社は、製品と同時にソフトも発売する。これが市場制覇を遅らせた。しかし、もしかすれば、アップル社には先読み能力があったのか。
「システムは、道路網、交通網、ネット網」
◎アップル社は製品と同時に必ずシステムを作ってきた。システムは、道路網、交通網、ネット網などである。
「背後にあるシステム」
iPodがあんなにも売れるのは、製品のiPodが素晴らしいだけではない。背後にあるシステムが素晴らしい。その理由は、もしかすれば、ソフトと同時に製品をも作ってきたからではないか。
「システムの重要性を知った」
◎それは、製品を買った客からのクレームを吸い上げる中で、製品だけが素晴らしくてもダメだと知らしめられたのではないか。背後のシステムの重要性を知ったのではないか。
「ソフトやシステムの素晴らしさ」
iPodの成功、iPhoneの成功、iPadの成功(?)は、製品のすばらしさというよりも、アップル社が提供するソフトやシステムの素晴らしさに支えられている。それに対して、日本は技術・製品に特化する。
iPodは水道の蛇口」
◎話は変わるが、私は、以前(2007/03/04)、「iPodは水道の蛇口」という記事を書いた。
「携帯用蛇口」
iPodiPhoneiPadなどは携帯用蛇口である。蛇口をひねると、欲しいものが、そこから取り出せる。蛇口はその奥にあるインターネットにつながっている。まだまだ「ドラえもん」の「どこでもドア」には程遠いが。
「コーディネーター」
◎アップルは、他社が作ったコンテンツをサイトに集めて、そこから各個人の蛇口に、コンテンツを送り出すのがうまい。つまり、アップルは、その点ではコーディネーターである。
スティーブ・ジョブズ
◎特に、アップル社の「スティーブ・ジョブズ」=from"Wikipedia"は「カリスマ性の高さから、発言や行動が常に注目を集め続ける人物」である。彼の能力に負うところが大きい。
「統合した魅力的な製品」
iPodiPhoneiPadは、1)製品(器械)と、2)ソフトと、3)システムと、4)コンテンツを統合して魅力的な製品に仕上げられている。
「言い換えると」
◎それを言い換えると、1)製品(器械)=蛇口。2)ソフト=操作方式。3)システム=道路網交通網ネット網。4)コンテンツ=情報。さらにはコンテンツ制作者。
「オーケストラの指揮者」
◎これらを、iPodiPhoneiPadの下に束ねるコーディネート力がモノを言う。それに関して、私はこのブログで「コーディネート」(2007/08/10)という記事を書いた。そこから引用。

コーディネートが上げられる。イメージとしてはオーケストラの指揮者である。指揮者自身は音楽を直接演奏するわけではない。各パートの楽器演奏者に指示を出して全体を一つの組織としてまとめてゆく存在である
「グーグル社も後追い」
◎アップル社の成功を見て、マイクロソフト社やグーグル社も後追いを始めている。しかし、先行者利益からアップル社の優位は揺ぎないものであるように見える。
「「Web3.0とは」
◎なお、私はコーディネートに関して、「Web3.0とはどんなものだろうか」(2007/01/07)という記事も書いた。そこから引用。
Web3.0を特徴づけるものは何になるだろうか。考えられるのは、ネット(仮想社会)とリアル(実物社会)の融合。異種間、異業種間の融合であろうか
生物進化である。今までのWeb1.0は、単細胞生物の段階である。そして、Web2.0の段階に入って、インターネット世界では、単細胞生物同士が融合して、多細胞生物へと飛躍したと見ることができる。
第一段階(Web1.0)は、個々の細胞が独立して存在する段階である。第二段階(Web2.0)は、同じ機能を持つ細胞をまとめて器官、組織を形成する段階であった。次の段階(Web3.0)は、異なる器官と器官、異なる組織と組織の統合、融合が目指されるだろうと予想できる。
「ファッション館」
◎コーディネートに関して、私は「正月に妄想したファッション館」(2008/01/04)という記事を書いた。
ファッション館というのはどうだろうか。十数階建てで、デパートと同じほどの大きさ広さを持つ。そこでは、ファッションに関してなら、全てが揃う。頭のてっぺんから足のつま先まで全てのファッションが、かなう、選べる、手に入る。
「高い階層から統合してシステム化」
◎時代は、分業化しながらも、その分業して生み出されたものを、より高い階層から統合して、システム化して、それを実現する製品を生み出す発想も求められている。