真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

政権を担う民主党に心して欲しいこと

参議院選挙が来月に」
参議院選挙が来月に行われる。思い起こせば、2009年8月30日に衆議院選挙が行われ、民主党が308議席を獲得して、待ちに待った、政権が自民党から民主党に移った。
「首相のバトンタッチ」
◎しかし早いものである。それからもう10ケ月ほど経とうとしている。もはや恒例(お約束事)になってしまった、首相のバトンタッチが、真似しなくてもよいのに、民主党内でも生真面目に実行された。
「同時辞任」
◎であっても、民主党にとって最良の選択である、鳩山首相小沢幹事長が抱き合いなのか、抱きつきなのか、同時辞任した。
民主党の支持率回復」
◎そのことによって、菅直人氏が新しい首相となり、民主党の支持率はかなり回復した、劇的とも言っていいような回復振りである。
小沢幹事長の嫌われ振り」
◎この支持率回復は、脱小沢を鮮明に打ち出したことによると思える。世論調査などを見ると、小沢幹事長の嫌われ振りは相当なものである。
「旧態依然たる自民党政治の継承」
◎それほどまでに嫌われる原因の一つが、小沢幹事長の旧態依然たる自民党政治の継承にあると思う。もちろん、政治と金の問題も大きいが、それは自民党政治の継承という言葉の中にすでに含まれている。
「利権と選挙対策が主眼点」
自民党が取ってきた政治手法、利権と選挙対策を主眼点にした政策。その結果、一般国民は蚊帳の外に捨て置かれた。そして、膨大な国債発行のつけだけが国民に回ってくる。
「露骨な選挙対策一辺倒」
民主党政権下で小沢幹事長のやってきたことを見ると、露骨な選挙対策一辺倒の政治手法。そのような小沢幹事長のプロ的政治手法が国民に嫌われたのだと思う。
自民党に復調の兆しない」
◎というのは、民主党の10ケ月ほどのまずい(本当に下手な)政治手法にもかかわらず支持率回復したのに対して、政治のプロ的な自民党に復調の兆しは全く見えてこないからだ。
自民党的な政策と政権運営を嫌悪」
◎それらの事柄を勘案すると、企業のために膨大な国債を発行してきた自民党的な政策と政権運営が嫌悪されているのではないかと思えてくる。
「地方政治を面白くしてきた知事たち」
◎私は以前(2008/11/20)このブログに「地方政治を面白くしてきた知事たち」という記事を書いた。石原都知事、東国原宮崎県知事の名前を上げた。残念ながら、この記事を書いた時点では、橋下大阪府知事は存在しなかった。そこから引用。

明治維新では、下級武士たちが、その流れを作り出し、それを本流へと大きな流れに仕上げた。彼ら知事たちも、いずれ来るであろう、地方分権への地ならし、足慣らしとしての役割を担ってきたのではないかと思える。
「周辺にいた人々」
◎その中で取り上げた知事達は行政のプロではない。それまで行政の中心にいた人々ではない。江戸幕府末期の下級武士のように、周辺にいた人々である。
「自由な発想と行動力」
徳川幕府という、政権のプロの政策に不信を募らせた下級武士たち。彼らが政権の中心にいなかったからこそ、自由な(しがらみのない)発想と行動力で革命(明治維新)を断行できた。
無党派層という一般国民の声」
民主党は、このことをよく心して欲しい。政権の周辺にいたからこそ、無党派層という一般国民の声を聞くことができた。それに対して、自民党は票と金をくれる層にだけ顔を向け続けた。
注)社民党国民新党も同様に固定客にしか顔を向けていない。民主党はそのことも心すべきである。
参考資料⇒「「無党派層」の動向分析で有名な田中愛治政治経済学教授はこう分析している。「無党派層」と呼ばれる人々の分類は(1)政治そのものに「無関心」15% (2)政治への関心は高い「無党派層」20% (3)政党支持を捨てた「脱政党層」15%(2)+(3) 35%の動向が選挙を左右する」
「時代は素人化と民主主義」
◎さらにまた、私は以前(2007/12/04)このブログに「時代は素人化と民主主義」という記事を書いた。そこから引用。
素人が主役になるのが、民主主義の大きな側面である。民主主義度を測るメルクマール(物事を判断する時に用いる指標、判断基準)といえよう。時代は、素人が主役になる民主主義の発展へと向かっている。
あらゆる分野にわたって、みんなで持ち寄って、体系を組織し、そしてその結集された力で、何かを成し遂げる。それが本当の民主主義だろう。その一つの証が、 滋賀県嘉田由紀子知事が掲げた、新幹線新駅の建設凍結の実現であろう。
「素人と玄人」
◎さらにまた、私は以前(2007/08/22)このブログに「素人と玄人、プロとアマ」という記事を書いた。少し長いがそこから引用。
今までの上からのトップダウン式(押しつけの、お仕着せの)規則・道徳に素直に従っていた市民(県民・国民)が、それぞれ自分個人の意見を主張し始めたということである。ブログだけではなく、テレビでも素人の面白さが受けている。素人に乗っ取られていると言ってもかまわないだろう。逆に、プロが素人化し始めている。
◎自分個人の意見を主張し始めたが、政治の場に自分の要求を実現するチャンネル(実行通路)を持たなかった。所が、田中康夫氏や嘉田由紀子氏、最近では東国原宮城県知事が親しみやすいキャラクターと分かりやすいキャッチフレーズで庶民にアピールした。
◎彼らは、市民・県民の要求を(ボトムアップ方式で)吸い上げる、核、ハブ、結節点になれる人柄であったのだ。
「固定(不動)層」
◎選挙民の固定(不動)層と浮動層でいえば、社民党公明党共産党などは、かなり固い固定(不動・顧客)層を抱えている。それに引き換え、自民党の固定層は、小沢元幹事長によって、かなり取り崩された。
「最大の層は浮動する無党派層
◎であっても、今や最大の層は、浮動する無党派層である。そこを制するものが、最大の政党として、最大の政権党として、存在が許される。
「本当の民主主義」
◎上で引用した言葉を再度引用するが、「みんなで持ち寄って、体系を組織し、そしてその結集された力で、何かを成し遂げる。それが本当の民主主義」である。
「要求に突き動かされて組織化」
◎民主主義とは、浮動する無党派層を主体に構成され、その時その時の要求に突き動かされて、体系を組織し、要求を実現に向けて、突き進む。
「政治の場にチャンネル」
◎それの実現に際して、政治(司法と行政)の場にチャンネルを持つ。それを持たないと、単なる衆愚政治、テロ、暴動などに終わってしまう。発展途上国がその良い例を見せてくれる。
「受け皿としての役割」
民主党が、依然としてその受け皿としての役割を果たしてくれるという期待があるから、菅新首相に代わるやいなや民主党の支持率が大きく上向いたのだ。
「民主主義の真髄」
◎要求実現のために体系を組織化する傾向は、ひとり政治界にとどまらず、「あらゆる分野にわたって」波及してゆく。これこそが民主主義の真髄であろう。