真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

大相撲存亡の危機の原因はどこから来るのか

「相撲は興行を中止すべき」
◎前回(2010/06/23)、このブログで、「相撲は興行を中止すべきだし、NHKは放送を中止すべきだ」という記事を書いた。
「あやふやなイメージからブログ記事を書いた」
◎私自身は相撲には興味があるが、相撲に関連した詳しい知識を持っているわけではない。私が感じていた漠然たる感覚的でかなりあやふやなイメージから、ブログ記事を書いたという気もあった。
クローズアップ現代
◎そういうこともあり、今日2010年6月28日放送の「クローズアップ現代」=from"Wikipedia"にとても興味を持って見た。
「大相撲“存亡の危機”」
◎というのは、その内容が、「大相撲“存亡の危機”」(NHKクローズアップ現代)という題名での放送だったからだ。それで内容を食い入るようにして見入った。
参考資料⇒「闇社会と手を切れない相撲界…タニマチ減って暴力団介入のスキ」=from"J-CASTテレビウォッチ"
「一連の不祥事の大きな背景」
◎そのことによって、今回の事件や今での一連の不祥事の大きな背景がわかった。また、その背景から、大相撲が“存亡の危機”に立たされている事情もよく飲み込め、かなりよくわかった。
「番組を見ての受け売り」
◎それで今日の記事内容はその番組を見ての受け売り的な事柄を書かせていただく。それは放送内容から私なり(完全に逃げを意識した言葉)に読み解いたことがある。
「横たわる構造的なもの」
◎今までの一連の歪んだ事柄・不祥事が連発した背景は、相撲界・相撲協会に横たわる構造的なものが潜んでいる。その中で、大きな二つの点を取り上げる。
「個人資産なので相撲協会の指導が入りづらい」
◎一つめの大きな問題点は、相撲部屋は親方の個人的な持ち物、個人資産なので、相撲協会の指導が入りづらい。相撲部屋は日本の「県」(中央におんぶにだっこ状態)というよりも、アメリカの州(半独立国家)に近い。
「一連の不祥事」
朝青龍のあの様な数々のわがままな振る舞いに対して、協会が強い指導ができなかったのにはそのような背景があった。集団で暴行を加え死亡させた暴行死事件。大麻所持で逮捕者が出た薬物汚染事件。などなどもそんな背景がある。
「特殊な相撲部屋問題」
◎これらの事件は、特殊な相撲部屋問題から来ている面もある。しかし、だからといって、決して許される問題ではない。
「学級担任の権限が大きい」
◎これは、学校組織に似ている。組織が縦型ではないので、学級担任の権限が大きい。その結果、たとえ学級崩壊しても、担任に強力に指導しずらしいという組織体系によく似ている。
参考資料⇒(私のブログ記事から引用)「文部科学省は、その原因として、"担任任せな実態"、"学級担任制で、担任一人に任せきりになるため、問題が放置されやすい"、と校内での一致した対応を求める。学級王国の弊害である。生徒の暴力への小学校側の危機意識はもともと希薄である。」
「親方の力量が部屋経営に反映」
◎つまり、学級担任や親方の「力量」がもろに学級や部屋経営に反映されてしまう。個人対組織という構図で言えば、個人重視が余りにも強すぎて、システム側からの働きかけがあまりできない。
「部屋の崩壊」
◎だから、ある部屋の崩壊が外に漏れてしまうと、外部は、それを単に「ある部屋だけの問題」としてではなく、「システム全体(相撲界)の問題」として捉えられてしまう。
「個人対組織(システム)のバランス」
◎今回の事件は、個人対組織(システム)のバランスを考える絶好の機会ではないか。あの放送では、それへの解決策として、「適正規模の相撲部屋に統廃合」させてゆくという指摘がなされていた。
「個人的資質にはとどまらない」
◎しかし、今回の「大相撲の力士や親方が野球賭博をしていた問題」は、「単に個人的資質にはとどまらない」面がある。それが第二の問題点にもつながっている。
「背後で支える支援者の衰退」
◎その第二の問題点とは、「相撲人気の陰り」と「背後で支える支援者の減小と衰退」である。支援者が減っているために、支援者を部屋側が選り好みできない状況にある。
「少ない支援者を取り合う」
◎それは相撲部屋の数が多すぎるということによって、さらに拡大されている。少ない支援者を取り合うという結果になるからである。
「質の悪い団体とも付き合う」
◎そのために、人気のない部屋は、存続に十分な支援を受けるために、質の悪い団体とも付き合わざるをえない。それが暴力団が入り込む構造的な背景となっている。
暴力団の観戦」
◎これが、大相撲夏場所指定暴力団住吉会系組長が、一般販売されていない維持員席と呼ばれる土俵近くの特別席で観戦していた問題ともつながる。
野球賭博の背後に暴力団
◎だから、今回野球賭博の背後に暴力団がいるのもそういう関係から来るのではないか。であっても、相撲部屋が暴力団との付き合いを許容すると、これは協会設立以来の大変な危機である。
「規律だけでかたづかない」
◎であっても、支援者不足という根本を揺るがす大問題が背景にあるので、規律云々だけでかたづく話ではない。その根本問題への解決策を見出さなければならない。
「支援者不足の問題を抜きにして」
◎支援者不足の問題を抜きにして、今までの伝統を守るならば、衰退は眼に見えている。伝統を守りながら衰退していくか、それともシステムの近代化を成し遂げて再生するか。
注)この問題は、大口の企業献金に頼ってきた自民党の衰退とも重なるように思える。
「二者択一的岐路」
◎今、相撲界は、相撲協会は、二者択一的岐路に立たされている。一部の大口の支援者に頼る伝統的な方式に固執するか、多くの小口の支援者に頼るという開かれた方式を取るか。
「多くの小口の支援者に頼る開かれた近代的方式」
◎しかし、一部の大口の支援者に頼る伝統的方式には未来はない。とすれば、多くの小口の支援者に頼るという開かれた近代的方式に切り替える以外に手はないのではないか。