真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

相撲協会の未来は、社会的責任感と透明性にかかっている

「相撲は興行を中止すべき、NHKは放送を中止すべき」
◎前々回(2010/06/23)「相撲は興行を中止すべきだし、NHKは放送を中止すべきだ」という記事を書いた。中止すべき理由部分をそこから引用。

相撲界も、一党独裁的運営による甘えから、世間の常識とはかけ離れてしまったのではないか。この甘やかしは、文部省とNHKにも責任がある。
「中止という大なた」
◎中止という大なたを振るわない限り、相撲協会はお詫びの言葉だけで逃げ切りを図る可能性が高いからである。そこで私は次のように書いた。
外からの監視という形などでの、常にある程度の緊張感を持ち続けなければ、精神は淀んで腐敗するのではないだろうか。常に新鮮な空気と水を取り入れよう。
「大相撲存亡の危機の原因」
◎また、前回(2010/06/29)、このブログで「大相撲存亡の危機の原因はどこから来るのか」という記事を書いた。そこで、質の悪い(暴力団など)支援者に頼りがちな体質を指摘し、解決方法を提示した。
今、相撲界は、相撲協会は、二者択一的岐路に立たされている。一部の大口の支援者に頼る伝統的な方式に固執するか、多くの小口の支援者に頼るという開かれた方式を取るか。
注)「多くの小口の支援者に頼る」のは、アメリカ大統領選で見聞してきた。日本の政界でも、「一部の大口の支援者に頼る伝統的な方式」の弊害は痛い思いをして経験済みである。それに関して、民主党も政権奪取後早々に手痛い洗礼を浴びたではないか。
「自分の意見や感想を書きたい」
◎このように、前回も前々回も相撲協会について書いた関係から、さらに関心を持って報道などを見てきた。今回は、そこから出てきた自分の意見や感想を書いてみたい。
「社会的責任」
◎まずは、国技と言っていい相撲(力士・界・協会)の「社会的責任」への自覚はどうなっているのだろうかという点がとても気になった。そこで、「社会的責任」をネットで調べてみたら、「企業の社会的責任」=from"Wikipedia"という項目に行き当たった。まずはそこから引用。
企業の社会的責任とは、企業が利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をすることを指す。
「社会へ与える影響に責任を」
◎相撲(興行・力士・界・協会を含めて)はもちろん企業ではない。そうではないが、公益法人という資格を持ち、興行で収入を得ている以上は、企業と同じように見ていく必要もある。ということから、「社会へ与える影響に責任をも」たねばならないという自覚が絶対に必要である。
「責任を果たすための活動」
◎さらに、「利害関係者」からの、活動への責任に対する、「要求に対して適切な意思決定をする」必要もある。それらの責任を果たすための活動はどのようなものがあるかを、さらに上記Wikipedia項目から引用。
利害関係者に対して説明責任を果たし、会社の財務状況や経営の透明性を高めるなど、適切な企業統治コンプライアンス(法令遵守)を実施し、「リスクマネジメント」、「内部統制」を徹底する活動
「5つの活動」
◎責任を果たすための活動として、「説明責任」、「透明性」、「法令遵守」、「リスクマネジメント-(fromWikipedia)」、「内部統制」があげられている。
注)「リスクマネジメント」=「不測の損害を最小の費用で効果的に処理するための経営管理手法」。「リスクマネジメント」が必要なのは、「社会的貢献」を持続するために必要な活動である。倒産しては、「社会的貢献」はできない。
「個人対組織」
◎話題を変えるが、個人が集まると、集団・組織が生まれる。すると、個人対組織、団体対さらに上位組織という階層が発生する。そうすると、個人は所属するシステムへの責任をもち、システムも個人に対して責任をもつ。
「システム自体も社会に対して責任」
◎それだけではなく、個人が所属システムより上位にある社会に対しても同様に責任を負わなければならない。同様にように、システム自体も社会に対して責任を負わなければならない。
「システム維持と守りを優先」
◎だが、システム内の上位者は、どうしても、下に位置する個人に対してよりも、また上に向けての社会的責任遂行よりも自分たちのシステム維持と守りを優先させてしまう。
「平和ボケ」
◎その結果、システム・組織が安定しすぎると、平和ボケではないが、個人への責任や社会的責任への遂行すべきという緊張感が欠如してしまいがちだ。
「持続にあぐらをかく」
◎例えば、自民党が長期の政権維持・持続にあぐらをかき、上記の「責任を果たすための活動」をおろそかにした。その結果、私達がよく知っているように、政権から追い落とされた。相撲協会は、その事実を冷徹に見つめなければ、協会自身に明日はない。
「システムに緊張感」
◎会社・企業に対しては、「内部告発」という形でシステムに緊張感をもたらす。放送局に対しては、視聴率とスポンサーと投書という形でシステムに緊張感をもたらす。
「投票という形でシステムに緊張感」
◎政治に対しては、投票という形でシステムに緊張感をもたらす。検察にたいしては、審査会という形でシステムに緊張感をもたらす。裁判所に対しては裁判員制度という形でシステムに緊張感をもたらす。
「腐敗、よどみが生まれる」
◎このような形で、外部からの監視の目による緊張感をもたらさなければ、腐敗が、よどみが生まれ、そこからメタンガスが発生する。それが充満すると、組織そのものを破壊してしまう。
「外部よりも内部に甘い」
◎システムは、どうしても外部よりも内部(身内)の要素・個人に対して甘くなる、外部から守る姿勢が強くなる。それが、密室、内部事情優先、身内に甘いという形で現れる。
「阻止する方法をシステムに組み込む」
◎システムを常に活性化させておくためには、それを阻止する方法をシステムに組み込まねばならない。内部の淀んだ空気を、外部の風を入れて新鮮にすることが是非とも必要となる。