真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

「セロトニン概説」を電子出版しました

このブログを一ヶ月以上更新せずにいた。それは「セロトニン概説」という文章を書いていたからである。で、その文章を電子出版した。そこで、今回はその「まえがき」をそのまま転記して、ブログ記事としたい。

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◎まず最初に、「なぜセロトニンについて書こうとしたのか」について述べたい。私が坐禅に興味を持っていたし、今でも関心がある。ということで、坐禅に関する本を次々に読んでいた。すると、数年前に、「セロトニン」という言葉に出逢った。その言葉を発した人は、「有田秀穂」(東邦大学医学部生理学教授)氏であった。

◎氏の本を読んで、「セロトニンってすごい働きをするんだなあ」と驚きすら感じた。そして仏教(特に禅宗)はこの「セロトニン神経」を鍛えることをひとつの目標にしていたと思えた。それで、セロトニンについてあらためて本を読んだり、ネットで調べ始めた。そして、ある程度セロトニンについて分かってきた。

セロトニンを始め、他の神経伝達物質(ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリンなど)を調べていて感じたことがある。それは、若い間は、ドーパミン神経(喜・意欲・快・欲望・報酬=ポジティブ面)とノルアドレナリン神経(怒・集中・不快・哀=ネガティブ面)を中心に据えて活動する。そして、中年頃からはセロトニン神経(マイルドな楽=中庸・平常心)を鍛えていく時期になる、ということである。

セロトニン神経の火付け役は、有田秀穂氏であるが、そもそも脳ブームの火付け役になったのは、「脳内革命」(in1995by春山茂雄fromサンマーク出版)である。それによって、脳内のホルモン(神経伝達物質)が世間一般に広まった。その功績はとても大きい。その時には快の神経伝達物質が主役扱いだった。バブル崩壊後で、心が沈んでいた時代だから、心に火をともす脳内ホルモンは日本を活気づける大きな力になったのかも知れない。

◎私が生まれたのは、新生日本(1945年)が誕生してからまもなくである。日本はドーパミン神経(喜・意欲)とノルアドレナリン神経(怒・集中)の力でぐんぐん成長していった。そして新生日本が44歳の時にバブル絶頂期(1989年)を経験した。この年から日本は中年期に突入した。つまり、セロトニン神経を鍛えていく時期に入ったということである。つまり、主役の交代が行われたということだろう。

◎私が坐禅に興味を持ち、宗教に惹かれ、脳科学に関心を向け始めたのが、中年に差し掛かった頃であった。人類一般の脳は、進化的には、「脊髄」⇒「延髄」⇒「橋」⇒「中脳」⇒「間脳」⇒「大脳」へと積み上がってゆく。「個体発生は系統発生を繰り返す」といわれるが、個人の成長においても、同様に、その順番で発達してゆき、最後に行き着くのが、前頭前野である。

◎もう還暦を越えた身ではあるが、前頭前野をしっかり成熟させ、セロトニン神経をしっかりと鍛え上げ、老後をぼけることなく、介護を受けることなく、最後には、老木が突然倒れて、寿命を全うしたいと願っている。

◎寄り道をしてしまったが、セロトニンを中心に調べた結果をここに文章にしたい、伝えたいと考えていた。しかし、私は専門家ではなく、一素人である。それでまずは「セロトニン」に関して、全体像を掴みたい、知りたいと思い、そこに重点を置いてさまざまな書物や記事を読んだ。ということで、私の書く内容はセロトニンに関する「概論」・「概説」的なものである。できるだけ科学的知識を述べることに重点を置いた。

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