真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

ドラマ、"もう一度君にプロポーズ"、を見て

1)私たち家族(私[63歳]、妻[58歳]、次女[26歳]、多分三女[24歳]も)は、ドラマ、"もう一度君にプロポーズ"を、毎週心待ちにしている。金曜日が待ち遠しい。
2)このドラマは、題名からも想像されるように、結婚五(六?)年目の夫婦の再生の物語である、多分。また、中年期の男女の純愛ドラマ的な作風である。
3)久々に(?、多分)、中高年が見たくなるような内容のドラマが放送されている。今までは、余りにも、若者、特に、十代の女性を意識したドラマばかりであったように思う。
4)だから、中高年は、韓国ドラマを見ざるを得なかった。韓国ドラマに、昭和時代の日本がかいま見えるのである。韓流ドラマの心情が昭和時代と重なり合う。
5)話を戻すが、私は、"竹野内豊"が好きである。どこがいいのだろうか、と改めて考えてみた。まず、あの顔がいい。あの声(低音で、甘いソフトな声で、音域の広い声)がいい。私の耳には、本当に心地よい響きである。クラシックの音楽を聞く感覚である。
6)ところで、以前、私は、このブログで、竹野内豊が主演したドラマを取り上げたことがある。日曜劇場「Tomorrow」が最終回と「プラットホーム」 である。
7)その時の題名が、"Tomorrow"であった。その中で、彼は、医師の役を演じていた。確か、彼は、暗い過去を持つ医師を演じ、看護師(菅野美穂)と、病院を再建するという、病院と、彼の人生との再建という二重写しであった。
8)ドラマ"もう一度〜"で、妻役は、和久井映見(現在41歳とは驚く)である。彼女は、伏し目がちにはにかんだ姿がとても似合う女優である。このドラマでも、それを意識してか、いくども、そういう場面が登場する。
9)"竹野内豊"もだが、彼女も、はっきりした輪郭を持つ影ではなく、大きな樹によって作り出されるような陰、という言葉が似合う女優である。
注)彼らとは対照的なイメージとして、ミズシマオートの面々が描かれている。特に、彼ら(竹野内と和久井)の陰に対して、桂は、典型的な陽である。それによって、随分と、画面が、流れが、引き締まっている。
10)今回の"もう一度〜"も、"Tomorrow"と同様、暗い過去(現在?)を、乗り越えていくというストーリーだろう。彼も彼女も、そういう役柄が似合っている。
11)二人が出会うきっかけが、和久井(可南子)の壊れたカセットデッキ(過去を再生できない彼女自身を暗示)を、竹野内(波留)が、直してやることであった。
12)名前の波留といい、出会った季節が桜の咲く春なのも未来に関して暗示的である。ということで、ある意味、安心して、最後まで見ることが出来る内容なのだろう。
13)このドラマ"もう一度〜"は、中高年世代を意識して作られているのではないかと、想像する。若い二人が主人公ではなく、壊れた夫婦関係の再生物語であることからして。
14)私がこのドラマに引かれるのはなぜなのだろうか。また、どんなところに惹かれるのだろうか。まず、彼らを応援したくなる。うまく咬み合わない二人を見て、ハラハラし、じれったくなる。
15)多分、視聴者は、自分たち夫婦関係を、心のなかで、反芻しているに違いない。もしかすれば、ドラマを見ながら、私たちは、どうだったかしらと、妻から夫へ、問いを投げかけているかもしれない。
16)このドラマは、テレビから、お茶の間へ、投げかけられた、あなた方、お二人の夫婦としての関係は、どうだったのですか。もう冷めているなら、これを期に、もう一度、再生への道を歩まれてはいかがですかと、問いかけているのではないだろうか。
17)私たち人間には、壊れたものを治したい本能的な衝動があるのではないか。別な言い方をすれば、成長したい、より良くなりたい、完成したい、という衝動が。
注)この物語では、クラシックカーが伏流水のような形で登場する。デートで乗っていた、その壊れた車を、修理する過程が、本流に対する伏流水のような形で並走する。
18)英語の諺(?)に、It is never too late to mend.(改めるのに遅すぎることはない)というのがある。墓に入る前に、お互いに夫婦であってよかった、とうなずき合える別れがしたいものである。