真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

日本は今中年の危機真っ最中

1)人生半分を過ぎた40歳前後から、気力、体力の衰えを感じ、自分の人生が無意味に思え、深く落ち込んだり、「若さ」を失う焦燥感から無謀なことをしたりという症状が現れる。
2)キャリア、結婚、出産など社会での立場を確立する青年期から、自分固有の人生を生きようとする中年期への移行期に起きる心の成長過程である。
3)それまで自分が選ばなかった、または価値を見出さなかった潜在的欲求が噴出し、急に現在の生活が無価値に思え、なぜもっと早く気がつかなかったのかと混乱に陥る。
注)上記の引用from"「ミッドライフクライシス(中年の危機)」は誰にでも訪れる「人生の正午」 - Peppermint Blue"
4)日本は今まさに中年の危機真っ最中だと感じている。一つの価値観からもう一つの価値観へ、つまり、物質的価値から、心理的精神的価値への移行期であると感じる。
5)中年の危機を感じるのには、きっかけが必要であり、そこから新しい方向へと進むには、ぜひともブレークスルー(breakthrough:突破)(的体験)とが必要である。
6)日本人が、物質的価値への幻滅を感じたきっかけは、バブルの崩壊である。お金とは何だったのだろうかという反省と、宴の後の倦怠感、脱力感が襲った。
7)そして、派手派手しい物質的価値観が崩壊した今、次の段階である、しっとりした心理的精神的価値への移行を実現させるブレークスルーを国民は待っている。
8)その第一番目の到来が、小泉純一郎自民党総裁の誕生であった。彼は、自民党をぶっ潰すと叫んだ。この閉塞した状況をブレークスルーしてくれるリーダーではないかと国民は感じた。
9)だが、結果的には、期待はずれであった。否、ただ一回だけで、ブレークスルーが完成すると思うこと自体が間違いだったのではないのだろうか。希望の灯は消えてはいなかった。
10)次に希望を託したのは、民主党であった。ということで、この党に政権をゆだねてみた。だが、担当させてみると、余りにも未熟であった。無味乾燥な党だった。
11)これによって、大事なことがわかった。敵は自民党ではないことが知れた。本当の敵は、官僚体制であった。ブレークスルーを阻んでいたのは、自民党ではなく、官僚体制であった。
12)自民党から民主党へと政権が移っても何ら変わらないことがはっきりした。政治家の背後で、彼らを操っている官僚がブレークスルーを阻む真犯人である。
13)官僚体制は、中央集権体制を維持することによって、強く守られている。この中央集権体制は、日本の昭和時代や、現在の中国のように、発展途上期(人間で言えば青年期)にはとても有効な制度である。
14)教育においても、一斉集団授業はとても有効な教育方式であった。しかし、新たな段階を模索する日本、日本国民にとって、この方式は次に進むことを阻む壁である。
参考)地域分散ネットワーク型のシステムへ――総選挙に問う(1)―― - Bloggers Today - 朝日新聞社(WEBRONZA)
主張を私なりに解釈すれば、個性ある個(地域/企業)をスマート化してネットワーク化する。
注)スマート化とは、情報通信技術(ICT)を駆使し、状況に応じて運用を最適化するインテリジェントなシステムを構築すること。引用fromスマート化とは - 新語時事用語辞典 Weblio辞書
15)今、日本がゆっくりとした衰退への坂を転がっているのは、この中央集権体制(霞が関官僚体制)である。これは、画一的製品や人物育成にはとても有効であった。
16)だが、個性を殺す。今、必要なのは、規制緩和である。中年期以降にとって必要なものは、自分らしさである。自分の内面に忠実に生きることである。
17)そもそも、自由奔放であった赤ん坊は、親や指導者から、徐々に徐々に規制を与えられ、それに順応し、内面化し、人格を形成し、自己規制を無意識化して社会化してゆく。
18)これによって、社会で、集団の中で、規律を必要とする組織の中で、うまく生きることが可能となる。それを阻害(疎外)されたくなければ、自己規制は必須アイテムである。
19)しかし、もはや人生での成功を求めずに済む人生の後半は、社会から与えられた自己規制を捨て去りながら、個性を実現してゆく時代に入る。この変化期が中年である。
20)日本自体においても、ブレークスルーの第三弾として、政治の世界で、第三極が、あちらこちらで花開き始めた。
21)自民党政治、官僚政治という、青年期にはとても有効であった方式が、ブレークスルーされようとしているのではないだろうか。
22)前回このブログで、隕石落下による恐竜の絶滅の話をしたが、中央集権体制を柱とする官僚に操られた自民党政治も、同様に見なすことができるだろう。
23)中央集権体制を柱とする官僚主導体制という恐竜を倒すことによって、今まで日陰で小さくなっていて、価値を見出されなかった潜在的欲求が、続々と表面に出現して、活躍する。
24)こんな時代の到来を促してくれるのが、今年次々と生まれ出てきた、第三極と呼ばれる、新党ではないだろうか。
25)そんな新党群の中で、強い男性原理(石原慎太郎橋下徹)を見せている日本維新の会と、優しい女性原理(嘉田由紀子)を感じさせる日本未来の党に、期待を見出したい。