真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

ドラマ「半沢直樹」は時代劇である。

私は、自分のこのブログ(真夢人日記)の、"やっと地デジテレビを買いました。やっぱりいいネ!!。"、という記事(2011/03/07)で、
その最後に、「「今日もひとつも見たい番組がないなあ」と、ため息をつきながら、新聞のテレビ番組表を眺めるときの、お決まりの私のセリフなのである」と、締めくくった。
それで、相棒などの刑事物の再放送番組を、せっせせっせと、録画して、夜に楽しんでいる。
ところが、ところがである、今、テレビドラマ「半沢直樹」がすごい、すごい。私は、チラ耳して、4回目辺りから見出したのだけれども。もう、日曜日が待ち遠しい。
久々ぶりの大ヒット番組である。番組が、始まると、画面に前のめりになって見ている自分に、CMタイムになってやっと気がつく。
全10話のドラマであるが、前半は、大阪での話。後半が東京での話である。当然といえば当然だが、視聴率が30%に達した。ちなみに、初回の視聴率は19.4%だったそうである。
追記)ネットを見ると、ドラマ「家政婦のミタ」との比較がされているが、私はあまり熱心には見なかった。妻は興奮しながら見ていたが。このドラマは視聴率が40%超えたこともあるそうである。
追記)「家政婦のミタ」と「半沢直樹」の共通点は、主人公の意志の強さだろう。貫徹する意志の強さ。両者ともに壮絶な過去を持つ。それが彼らを駆り立てている。
何故この番組がこんなにも面白いんだろうかと考えてみた。4回ほど見て、これは時代劇だなあと感じる。
一昔前に流行った時代劇。善良な庶民を苦しめる、悪代官や悪徳商人を成敗してゆく話。これがまず思い浮かぶ。
このドラマ「半沢直樹」でも、明々白々の悪人と、善人とが登場する。勧善懲悪の世界である。
悪人は、金と権力(地位)でもって、人を従わせる、思い通りにする。それに対して、善人は、信頼関係を培って、協力し合う。
この対比も面白い。善人側が、窮地に陥っても、部下や同僚、友人、仲間などが、一致協力して、必死で切り抜けていく。
逆に、金や権力で動いた者、動かされた者は、寝返るのも早い。寝返ることに罪の意識が作用しないからだ。ここにリーダーシップの基本が見える。
また、話の展開の速さがいい。一つのことで長々と引っ張るのではなく、次から次へと話は展開してゆく。うまく切り抜けた時など、なるほど、そんな手があったかと、喝采したくなる。
とはいっても、一難去ってまた一難と、見る側をやきもき、イライラ、ハラハラとさせる。それを仲間と切り抜ける展開が実に面白い。
なお、主役は、菅野美穂と結婚した、堺雅人である。見ていて感じるのが、見得を切る場面が頻繁に散りばめてある。
そんな見得を切る場面では、歌舞伎役者のような顔つきをする。その他の役者も、歌舞伎的仕草を意識しているなと感じる演技も多い。まあ、実際、歌舞伎役者も何人か出演しているが。
また、決めゼリフが、散りばめられている。歌舞伎などでも、見えを切りながら、決め台詞を言う場合も多い。そのスカッとする表現が楽しい。
でも、でも、そんなストレス解消的番組だけで終わってはいない。終わった後でも、考えさせられる、思い返えさせられる内容も数多く含まれている。
半沢直樹は、銀行での営業の仕事柄、いろんな人を説得するが、豊富な知識と経験、熱意(本気度)、相手との信頼関係の形成によって、成功させていく。
信頼関係の醸成には時間が必要で、助け合い、支え合いを何度も経験して強い信頼関係が形成されてゆく。
ただただ面白い、楽しい展開だけでなく、若者にも見て、生き様、リーダーシップ、説得方法、情熱などを感じてほしいものである。