真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

職人技的技術を含めた、ガラパゴス的日本文化育成へと方向変換を

日本は、アベノミクスにそった、日銀の量的緩和政策(お金じゃぶじゃぶ政策)によって、円安傾向、不況(少なくとも好景気ではない)、主婦感覚的な物価上昇傾向にある。
社会に日本円をじゃぶじゃぶにあふれさせて、円の価値を貶める政策であるから、円安傾向になってゆく。しかし、これはバブルの火種ともなり得る。
だがしかし、バブル期の日本は、円高傾向、好景気、物価安定(あるいは下落傾向)であった。バブル期には、円高であったのに何故景気が良かったのだろうか。
それは、輸出には不利である、円高を跳ね返すだけの産業競争力があったからであり、海外で日本製品が売れるので、海外からお金がじゃぶじゃぶと流入することによる好景気だった。
注)今と当時との大きな違いは、お金じゃぶじゃぶだったバブル期には大幅な賃上げが毎年繰り返されていて、中流階層が大きく膨らんだがゆえの好景気。だが、今はお金じゃぶじゃぶであっても、それが賃金にほとんど跳ね返ってきていないので内需はしぼんだまま。
好景気による明るい未来という展望があるかないかが大きく違う。人間を動かす大きな要因は、期待値である。
さらに、円高傾向によって、輸入品が安く手に入り、物価安定、あるいは、下落傾向にあった。インフレ傾向を打ち返すだけの安い輸入品(原料など)が流入してきたからである。
その頃の日本には、欧米先進諸国との産業競争に打ち勝ち、敵は疲労困憊して戦う気力をなくしていた。ただ強い日本バッシングには遭遇していたが。
しかも、今日本にとって強敵である、発展途上国は、当時の日本との産業競争においては、まだキャッチアップしていなかった。
つまり、上は消えたし、下はまだ育っていなかった。近代工業という環境下では向かうところ敵なしの状態だったのだ。
だが、破れた欧米先進諸国は、グズグズとそのまま崩れ去ったわけではなかった。今のアメリカを見てわかるように、近代工業とは異なる新しい産業という環境を生み出しつつあった。
それは、IT、ICTを中心に据える産業構造であった。
注)「ITもICTも共に、工学や情報科学といった学問領域にはじまり、事業としての研究開発、技術、インフラ、市場と産業、デバイス、サービス、コンテンツ、および、それらの総体としての情報化社会に至るまで、あらゆる要素を包含する」引用from"ICTとは -Weblio辞書"
そして、更には、インターネットを中心に展開するという産業構造、更には、社会構造が構築された。その代表格が、グーグルであり、アマゾンである。中でも、グーグルは飛び抜けている。
この新しい環境には、近代工業環境に最適化していた日本は、不適応をきたしていた。
固定したデスクトップ環境に最適化していた、Microsoftが、新しく生まれでた、タブレットスマホという携帯環境に不適応をきたしたの同じように。
だが、日本に破れた欧米先進諸国が、新しい産業環境を構築して、日本を再び抜き返したのと同じように、日本も、今、ガラパゴス的日本文化という産業環境を構築して、再び浮上しようとしている。
これは、安倍首相による、アベノミクスによって、浮上してきたわけではない。日本がバブル崩壊による撃沈時に、すでに、ガラパゴス的日本文化が取って代わろうと頑張ってきたからである。
それは、漫画(動画アニメ:手塚治虫宮崎駿など)であり、ゲーム(機械とソフトと:ニンテンドウなど)であり、日本文化(食文化など)である。
そして、日本の独特なサビース体制(おもてなし)であり、観光である。
それらのことを、日本政府は知るべきであり、認めるべきである。成長戦略によって、新陳代謝を早めるべきである。
近代工業偏重から、職人技的な技術を含めた、ガラパゴス的日本文化育成へと、明確に、方向変換を打ち出すべきである。
参考)「おもてなし文化」をはじめ、日本のガラパゴス的文化は世界にウケる。:Mr.キウィの雑記blog:So-netブログ
だが、安倍首相は、依然として、輸出で潤う大企業中心の近代工業偏重の態度を崩してはいないように見えるのだが。
ただ、円安誘導による、すこしばかりの輸出拡大と、株高の招来は、アベノミクスの功績である。しかし、その副作用が、効用よりも大きくなりつつあるのが心配ごとだが。