真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

4つのレベル(段階、階層)の変更、改革、変革

私は、オンラインでの大学レベルの講座を提供する、"gacco"を時折受講している。
去年(2014)の4月に最初の講座が開かれた。で、それ以降、私は、そこで開かれる講座にはすべて受講申し込みをしている。
でも、実際に視聴するのはかなり限られている。というのは、内容によっては、やはり大学レベルで、本当に興味関心がなければ、受講し続けられない。ビデオを視聴していると、いつの間にか眠りに落ちていたということもしばしば。
参考)「ネットとリアルの激突は、超国家と国家の衝突」from真夢人日記
で、今回、gaccoの講座、(開講日:2015年01月20日)(ga027)(特別講座)「ネットワーク産業論」(by夏野剛教授)を受講した。
この講座に刺激されて、私は、「ネットは社会をどう変えたか」というテーマでまとめてみたいという衝動に駆られた。
その時思い浮かんだ言葉や名前が、梅田望夫(ウェブ進化論)、佐々木俊尚(グーグル)、堺屋太一(知価革命)、マインドマップなどであった。
大きなテーマでまとめたいときにはマインドマップを利用している。頭(知識)の整理をするのにはうってつけのソフト(システム)である。
参考)「キーワード」や「フレーズ」をそのまま図式化するマインドマップfrom真夢人日記(2009/02/25)
それについては、今回、グーグルドライブと連携している"mindmup"を知った。クラウド内に保存されて、編集時には別ソフトが起動するので、とても便利である。
まず、堺屋太一氏の知価革命について知りたいと思い、「日本の盛衰」を中古本で手に入れた。この本はすでに読んだことがあるのだが、読んだ本はしばらく後に処分することにしている。
注)この本を元にして書いた記事が、「産業革命は、社会構造の変革をもたらした」from真夢人日記である。
なお、前回(2015/01/26)のブログ記事「職人技的技術を含めた、ガラパゴス的日本文化育成へと方向変換を」も、「日本の盛衰」を読む中で、書きたいという気持ちが湧き上がって書いたものである。
今回書く記事も、同じように「日本の盛衰」を読む中で、まとめてみたいと思い書いてみた。だから、今日の記事は「日本の盛衰」内の一部分(2ページ分)をまとめたような内容である。
ということで、さっそく内容へ。堺屋太一氏は、変更、改革、変革を4つのレベル(段階、階層)に分けている。
規模の小さいものから大きなものへと並べると、1)「仕方」、2)「仕掛け」、3)「仕組み」、4)「体制、体質、気質」である。
「仕方」の変更とは、生産工程や流通段階の、省力化や簡素化などなどの変更である。トヨタが言う改善(カイゼン)などがこれに当たる。
「仕掛け」の変更は、終身雇用制度、年功序列賃金、設備投資など、組織(企業、団体など)全体の運営、経営に関わる変更である。
「仕組み」の変更の場合には、「仕掛け」のような組織(企業、団体など)内の変更ではなく、組織間に及ぶ変更である。例えば、統合合併、系列の解消、ある産業分野における大きな法改正(派遣法改正など)などである。
「体制、体質、気質」の変更とは、小泉元首相が郵政民営化に関して言った言葉「官から民へ」や、民主党が主張した、「コンクリートから人へ」、などの国全体の運営、経営に及ぶ変更である。
あるいは、終身雇用制度によって生まれた職縁という社会体質から、趣味を縁とする知縁体質(フェイスブック)への移行などである。あるいは、物に囲まれる幸せを望む物欲気質から、"Simple is best"気質への変遷など。
だが実際には、これらはきれいに分けられるものではない。改善(「仕方」)が社風(「仕掛け」)として受け入れられていなければ、改善(カイゼン)が下から上がってこない。
企業内の終身雇用制度(「仕掛け」)の変更は、国全体の「体制、体質、気質」の変更から波及したものであるとも言える。
時には、「仕方」の変更が、バタフライ効果のように、国全体、世界全体の「体制、体質、気質」の変更にまで及ぶこともあるだろう。
1998年9月4日に誕生したグーグルが取り組んだ、検索の「仕掛け」の向上が、2015年の今や、世界全体の「体質、気質」を大きく方向転換させているように。