真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

ネット内の「表層の情報」と「深層の情報」

前回の「ある分野が突出して成長し、他の分野が放って置かれる」(2015/02/11)という記事の中で、「私は、"gacco"の講座を受講しいる」、と述べた。といっても、述べた事柄は受講内容と無関係であった。
今回は、実際に、"gacco"の講座を受講していて、心に残った言葉を元に書こうと思う。
その講座の題名は、「メディアリテラシー−情報の収集と発信−」である。この講座は、監修:北星学園大学 原島 正衛; 講師:朝日新聞社一色 清、草川 誠、木之本 敬介、である。
実は、「北星学園大学」を、私は全く知らなかったが、ある事件をきっかけに知った。おそらく、その事件は、北星学園大学を一躍有名にしたと思う。
となれば、その事件は、この大学にとって、千載一遇のチャンスを与えたことになる。
そのチャンスを倍加するために、こういう講座を開講するという形で、二の矢を放ったのだろううか。もしそうならば、なんという巧者であろうか。
以上は、ある事件を起こした犯人に向けた、痛烈な皮肉を込めて書いたものなのだが。
話を本筋に戻すと、その講座の中で、「表層の情報」と「深層の情報」という言葉に、私の心が大きく反応した。
ところで、ネットを悪し様にけなす人々も多いが、私は、どちらかと言えば、ネットを礼賛する方である。
「表層の情報」と「深層の情報」についてだが、ネット内の「表層の情報」と「深層の情報」で、広く公開されているのは、「表層の情報」だけで、「深層の情報」は隠されている、という。
ネットを礼賛する方である私だが、この言葉を聞いて、なるほどその通りだなあと、改めて、気付かされた。
とはいえ、大手メディアである朝日新聞社や、既存組織である大学は、「深層の情報」は、隠している方の側であり、しかも、それを知って欲しい側でもあるが。
実際に、大学などが、"gacco"の講座を無料で広く公開するのは、全てを開放する気はなく、ある意味、予告編を一般に公開して、本編は、お金を出して見に来てね、である。
また、新聞社が、ネットに記事を流すのも同じことで、すべての記事を公開するのではなく、ごく一部の記事を公開して、これ以上見たいならば、お金を出してね、である。
あるいは、一ページ目を無料公開して、更に読み進めたいならば、購読してね、である。
実際、私も、見出しにつられて、サイトに飛んで、1ページ目を読み、2ページをクリックすると、ここから先へは、購読申し込みをしてからね、とシャットアウトを食らい、無念残念と感じたことも多い。
これは新聞社の記事に関してだけではない。ネット内でのサービスでも、同じことが当てはまる。
例えば、私が利用している、"evernote"でも、無料と有料の二段階があり、これ以上たくさんの容量や機能を使いたいならば、お金を出してね、である。
これがネット内の暗黙の了解になりつつある。「表層の情報/機能」は無料だけれども、「深層の情報/機能」へ進みたいならばお金を払ってね、である。
ところで、「Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」であるが、実現からはまだまだ程遠い段階にある。
例えば、「GoogleでTwitterリアルタイム検索が再び可能に? - ITmedia ニュース」とある。つまり、Twitter内容を検索に含めるためには、Twitterとの契約が必要だったのだ。自由に検索ができなかったのだ。
となれば、これから先も、人や組織は、特に組織は、情報を、無造作に、無分別に、無作為に、ネットに放り込むことはしないだろう。
我々が、個人のリアル世界でも、「表層の情報」と「深層の情報」とを区別している。他人にどの程度の「深層の情報」を開示するかは、その他人とのつきあいかたで異なっている。
そうならば、Googleは、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにするという目標をどのようにして達成へと近づけていくのだろうか。