真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

情報分析と情報統合と

今日、送られて来たeメールを流し読みしていて、この記事、「これがハイブリッド脳! 無味乾燥なネット記事を“お金”に変える3つの力 | プレジデントオンライン」、に目が止まった。
そこから要約引用。
1))「情報分析力を高めるフレームワーク(基本的枠組み)。次の3つを鍛えることが重要。
1)「基本的な情報」を得る
2)「基礎的な知識」を習得する
3)「思考力」を高める」
2))「情報は鮮度が必要、状況によりアップデートが必要」「基本的情報をアップデートしていく必要がある」
3))「基礎的知識は、一旦理解すると一生使える」
4))「思考力は、ある情報と他の情報を結び付けたり、基礎的な知識を使って分析をしたりすること。深く考えたり、全く関連のない情報を結びつけたりする能力。理解やひらめきに大いに関連」
この記事を読んで、情報と知識との違いを、いまさらながらにわかった次第である。引用内容を私なりの解釈をすれば、交通事故現場の鑑識係が、過去の事例(知識)を下に、現場から採取した証拠(情報)を読み解く(思考する)という構図であろう。
私は、かなり以前(20070212)、このブログに、「フィールドワーク(野外調査)て何なんだ? - 真 夢人 日記」、という記事を書いた。次はそこから引用。
「[観察記録をもとに文章化]
◎話を戻す。観察記録はそれをもとに文章化される必要がある。観察や聞き取りをもとに問題を明確化しなければならない。とはいえ、真実を抽出発想することはとても大変だ。文化人類学川喜田二郎氏は、氏の経験を元にして、"発想法"、"続発想法"を出版して、編み出した"KJ法"を提示した」。
この引用内にある、「川喜田二郎」氏の本、"発想法"、"続発想法"は、私にとても大きな衝撃を与えた。知識や情報への接し仕方を方向づけてくれた人、書物であった。
この発想法は、集めた情報をボトムアップ方式で集約、要約して、最終的には、表題にまで凝縮、濃縮させて行く。
そして、それを再度、一つの物語、報告書、俳句、などなどへと落とし込んで行く。私は、それをジグソーパズルに例えたい。
ご存知のように、ジグソーパズルは、バラバラのピースを、一つの絵柄になるように当てはめて行く遊びである。
川喜田二郎の発想法(KJ法)は、ボトムアップ方式といったが、基本はボトムアップ方式だが、実際には、情報(ボトムアップ)とテーマ(トップダウン)との繰り返されるキャッチボールである。
テーマが全く不明ならば、一寸先も見えない霧中にいるも同然である。情報からおぼろげに垣間見えるテーマが頼りの道しるべになる。
とにもかくにも、自分の中に、おぼろげであろうとも、テーマ(あるいは仮説)がなければ、情報を集めようがない。テーマとは、磁石のような働きをする。
注)「例えば、テーマとして、1歳児の一日の活動」
これらの行為は、ジグソーパズルを例に挙げたように、情報分析とともに、情報統合でもあろう。状況、現場から、おぼろげなりにもテーマを見立てて、情報を集め、集めた情報から、明確なテーマ(仮説)を立てて、一つの絵柄を完成させる。
これの大規模なものが、知識体系、思想である。自分なりの知識体系や思想を持つと、現場や状況を見て、その知識体系や思想から、判断することができるようになる。
このような、帰納と演繹とを繰り返しながら、情報分析力、情報統合力がより強力なものになって行く。

発想法―創造性開発のために (中公新書 (136))

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続・発想法―KJ法の展開と応用 (中公新書 210)

続・発想法―KJ法の展開と応用 (中公新書 210)

創造性とは何か(祥伝社新書213)

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