真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

「自分は全体の一部、全体は自分の一部」を解いて下さい

[極めつけの堅い話]
◎今日は、前回(「散逸構造と自民党の崩壊前夜」)に続いて、極めつけの堅い話である。前回に引き続いてお詫び申し上げる。
[禅宗公案的なもの]
◎「自分は全体の一部、全体は自分の一部」という題(禅宗公案的なもの)を考えていただきたい。先ずは、私が自分なりに解釈したものをお示しする。
注)ちなみに、この題は、「一即多・多即一」という華厳の思想と同類。
[ネットは情報の海]
◎インターネットは情報の海である。この中には、毎日毎時間毎秒、どんどんと情報が投げ込まれている。私のこの記事もそこに放り込まれる。
[意味を考える]
◎そこで、このネットの情報の海を引き合いに出して、「自分は全体の一部、全体は自分の一部」の意味を考えてみたい。
[置き換える]
◎そこで先ずは、「自分」を「ひとかけらの情報」(このブログ記事)と、「全体」を「ネットの情報の海」と置き換える。
[ひとかけらの情報とネットの情報の海]
◎とすると、「自分は全体の一部、全体は自分の一部」は、「ひとかけらの情報はネットの情報の海の一部、ネットの情報の海はひとかけらの情報の一部」と置き換わる。
[ひとかけらの情報はネットの情報の海]
◎次に解釈であるが、「ひとかけらの情報はネットの情報の海の一部」は、難なく理解できるだろう。ごく普通の事柄である。
[常識ではあり得ない]
◎所が、「ネットの情報の海はひとかけらの情報の一部」は、常識ではあり得ない、不可能、不可解である。論理的にはあり得ない。
[ボールペンは筆記具の一種]
◎そこで、別の例を考えてみる。ボールペンは筆記具の一種である。鉛筆も筆記具の一種である。万年筆も筆記具の一種である。
[上位概念]
◎ということで、「筆記具」は、「ボールペン」、「鉛筆」、「万年筆」の上位概念である。「筆記具」は、「ボールペン」、「鉛筆」、「万年筆」を含む包括概念である。
[上位階層=包括度がより大きい]
◎「筆記具」は、それらよりも上位階層に位置する。包括度の大きさでは、「筆記具」は「ボールペン」よりも上である。上位階層=包括度がより大きいという図式が成り立つ。
[重要度・優先順位で並べ直す]
◎今度は、自分にとっての重要度、優先順位で上位階層から下位階層へと、「筆記具」「ボールペン」「鉛筆」「万年筆」を並べ直すこともできる。
[同じ階層には並ばない]
◎その基準であれば、「ボールペン」「鉛筆」「万年筆」は同じ階層には並ばないかも知れない。私にとっては、「ボールペン」⇒「鉛筆」⇒「万年筆」へと階層が下る。もう10年以上万年筆を使ったことがない。
[自分を基準にすれば]
◎そのようにして、自分を基準にすれば、自分が最上階層に立ち、「ネットの情報の海」を重要度・優先順位に、ディレクトリー形式で、上位階層から下位階層へと並べ直すことになる。
[上位階層から下位階層へと並べ直す]
◎ということで、「全体は自分の一部」は、自分(自分のブログ記事)を基準に重要度・優先順位に、ディレクトリー形式で、上位階層から下位階層へと並べ直すと成り立つ。
[自分のブログ記事が最高]
◎「自分のブログ記事」が最上階層に位置し、その他の「ネットの情報の海」(全体)は、「自分のブログ記事」に付き従う(下位階層に位置する)こととなる。
[情報の並べ方はいろいろ]
◎「包括度の大きさ」で情報を並べるのも一つの方法に過ぎない。それ以外の方法として、「自分にとっての重要度」で並べる方法もある。
[天動説と地動説]
◎地球人は、「ガリレオ」が現れるまで、「全体は自分の一部」(天動説)として、宇宙を見てきた。彼によって初めて、「自分は全体の一部」(地動説)となった。
[ネット検索では]
◎この題の解釈はこの辺にして、実は、今まで、ネット検索では、「自分は全体の一部」という前提で検索していた。
[Googleも他の検索エンジンも]
◎検索していたと言うよりも、検索エンジン自体が、その理念で検索を返していた。Googleにしても、他の検索エンジンにしてもそうである。
[平均値・偏差値を基準に]
◎もっと分かりやすく言えば、個人個人(自分)の要望よりも、「全体にとって」と言う「平均値(偏差値?)」を基準に検索結果を並べていた。
[一人一人を基準にして]
◎しかし、これからは、「全体は自分の一部」という個人個人、一人一人を基準にして検索結果を提示するという方向に向かっている。
[自分が望む情報を並べ直す]
◎ネットで仕事をする一つの方法が、「ネットの情報の海」から、自分が望む情報をできるだけ、重要度・優先順位に、並べ直して、見やすく、使いやすくすることである。
[自分が望む情報をどのようなかき集めるか]
◎その自分たち(自分と同じ思いの人々)がたくさんいるならば、お金になり、仕事になってくる。ネットでの仕事は、「自分が望む情報をどのようなかき集めるか」から始まることが多い。
[個人を特定するものが必要]
検索エンジンなどに、自分が望む情報を集めてもらうには、個人個人を特定するものが必要になる。ネットでは、「ID+パスワード」であり、ケータイでは、それに「GPS」も加わるだろう。
[宇宙原理]
◎ネットの話はここまでにして、「自分と全体」の話題に戻るが、宇宙原理は、「大きなスケールで見れば、宇宙は一様かつ等方である」と主張する。「宇宙には特別な場所は存在しない」と言い換えられる。(fromWikipedia)
[自分という自我を作ってしまえば]
◎宗教的に言えば、自分という自我を作り上げてしまえば、「自分は全体の一部、全体は自分の一部」である。所が、宇宙原理は、「宇宙は一様かつ等方である」と主張する。
[宇宙原理が通用する無我]
◎そこで、その自我(定点、視点)を消し去れば、たちどころに、「宇宙は一様かつ等方で、特別な場所は存在しない」という、宇宙原理が通用する無我状態になれる。
[この題もたちどころに霧散]
◎「自分は全体の一部、全体は自分の一部」は、自分を立てるから、こういう言い方になるが、「自分」を消してしまえば、この題もたちどころに霧散する。