真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

日本はX理論からY理論へと進展すべき時期

大河ドラマ龍馬伝
◎私は、NHK大河ドラマ「龍馬伝」を毎週欠かさず見ている。だのに、歴女である妻は、「龍馬伝」は全く見る気がしないそうである。
篤姫
◎「篤姫」(NHK大河ドラマ)はあんなに熱心に見ていたのに。でも、私は「篤姫」の方は全く見る気がしなく、見たこともなかった。(それぞれが自分にとっての手本たり得ないから?)
「大変革に興味」
◎私は明治維新のような大変革にはとても興味があるので、今回の幕末の志士坂本龍馬には強い関心がある。特に、変革を志す志士(勝海舟吉田松陰坂本龍馬など)については。
「幕末を取り上げたい」
◎ということで、今回は幕末を取り上げたい。まず、前回の話題(「X理論の小沢氏とY理論の菅首相」)と絡めて述べると、徳川幕府は、X理論(命令や強制で管理し、目標が達成出来なければ処罰といった「アメとムチ」によるマネジメント手法)を実践してきた。
「対抗勢力が生まれないように腐心」
◎すべての潘の頂点に立つ徳川幕府は、特に、自分を上回る対抗勢力が生まれないように、腐心してきた。強いトップが、追従者を引っ張るという図式である。それ故に、創業者の後には素晴らしい後継者が輩出されにくい。
「創業する時には有効」
◎これは有能なトップが新しいことを起こす、創業する時には極めて有効な方式である。織田信長がそういう面では典型例である。「ソニー」や「松下」や「京セラ」などもその典型例である。
「組織が大きくなると話は別」
◎しかし、組織が大きく(複雑に)なると、話は別である。トップの独走では、経営層(頭脳・命令層)と現場層(手足・実行層)とが分離してしまいがちである。脳血栓がそこここに発生する。
「日本全体という視点を持たない」
◎江戸時代の日本では、圧倒的に強い欧米列強が開国を迫っても、徳川幕府は、より高い階層にある日本全体という視点から見る目を持っていなかった。「幕藩体制」(=from"Wikipedia")維持が至上命題であった。
「日本全体をまとめて欧米列強と対峙」
徳川幕府は、日本全体をまとめて欧米列強と対峙するという発想はなかった。逆に列強を利用して国内を収めようとさえした。
「方法論で日本が二分」
◎とはいえ、日本全体をまとめる発想は自分の首を絞めかねないが。それ故に、全体がまとまって列強と対峙するのではなく、方法論で日本が二分(佐幕派倒幕派)されてしまった。
注)今(2010/09)の民主党の代表選は、これに少し近いものがあるようにも感じる。
「日本全体がまとまるシステムづくり」
◎それを感じた坂本龍馬は、もはや全体を統制できない徳川幕府が日本を仕切るというシステムから、まずはともかく日本全体がまとまるシステムづくりに動いた。
薩長同盟
◎その結果が、徳川幕府に対峠(退治)できうる薩長同盟である。もちろん、古い体制を壊しても、日本独自の案があるわけではないので、欧米列強が構築したシステムを取り入れるという方式であった。
「中央集権的なシステム」
◎それが議会制度による中央集権的なシステムである。これは日本全体が成長発展する段階(創業時、赤ん坊から成人到達まで)ではとても有効な方式である。
「発展途上期には効率的な方式」
◎つまり、発展途上期には効率的な方式である、その典型例が中国。しかし、全体が成長発展する段階を過ぎて、さらなる発展段階に移行するのには、逆に妨げになる。蟹の甲羅は身を守るには適しても成長の妨げになるように。
「部分が自律的に分化発展する段階」
◎さらなる発展段階とは、全体の成長発展ではなく、それぞれの部分が自律的に分化発展する段階である。日本は、すでに全体の成長発展が止まり、個々の部分が成長発展する新たな段階に来ている。だのにそれを推進する仕組みを持たない。
「一般教養から専門知識へ」
◎学問で言えば、一般教養を身につける段階から、専門知識を獲得する段階へと進んでいる。スポーツで言えば、基礎体力を付ける段階から、必要な筋肉や技能を身につける実践段階へと進んでいる。
守破離
◎「芸道・武道・武術等における形を磨く為の稽古」では、「守破離という言葉があ」る。

守=まずは決められた通りの動き、つまり形を忠実に守り、 破=守で学んだ基本に自分なりの応用を加え、 離=形に囚われない自由な境地に至る
引用from「形稽古」=from"Wikipedia"
参考資料⇒(私のブログ記事)「教育とは、学び手が「知っ」て「止め」て「考え」て「広がる」ことである。」
「守の面ではいつも大成功」
◎日本は、「守」の面ではいつも大成功を収める。今回でも、欧米列強という手本を忠実になぞり、それをものの見事に取り入れて内面化した。
「自分なりの応用を加える破」
◎だがしかし、これから心して進むべき方向は、基本に自分なりの応用を加える「破」である。政治の世界で言えば、明治から始まった強い中央集権体制から、それぞれの地方が個性を発揮する地方分権へ進むべき時代に来ている。
「X理論の小沢氏とY理論の菅首相
「X理論の小沢氏とY理論の菅首相」で紹介した、「ダグラス・マグレガー」の「XY理論」=from"Wikipedia"での、「X理論」は、「中央集権体制」と親和性がある。それにたいして、「Y理論」は、「地方分権」と親和性を持つ。
「宇宙原理に沿った理論」
◎というのは、「欲求階層説」は宇宙原理に沿った理論であるからだ。また、「ダグラス・マグレガー」の「XY理論」も宇宙原理に沿った理論である。
参考資料⇒宇宙を秩序ある、調和のとれたシステムとみなす宇宙観「コスモス (宇宙観)」=from"Wikipedia"
分化
(1)単純なもの・等質なものが、複雑なもの・異質なものに分かれてゆくこと。
(2)生物の発生の過程で、分裂増殖する細胞がそれぞれ形態的・機能的に変化して、役割に応じた特異性が確立していく現象。生物種族のたどる形態変化にもあてはまる。
from「「分化・未分化/タイプ論(13)」/枕石漱流 日記(ユング心理学の視点から)」