真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

歎異抄を視聴して

私は、以前、このブログで、「2016-04-13」、という記事を書いた。
その中で述べた番組を、今日も、NHKの、その番組「100分de名著」「歎異抄」、を取り上げる。
仏教でも、キリスト教でも、基本は、絶対者への受容、依存、だと思う。
仏教では、その絶対者とは、阿弥陀仏である。その仏は、階層構造で言えば、トップ、最上階に存在する。
仏教でも、キリスト教でも、その最上階から一方的に、あらゆるものが、流れ落ちて来る。
日本の国の法体系で言えば、最上階には、憲法が位置し、その下に、法律があり、その更に下には、条例、政令、などが来る。
私は、以前、このブログで、「2016-03-22」(ルール、原理の階層性(階層構造))という記事を書いた。そこから引用。
「宇宙は、すべからく階層構造を成している。
1)(第一階層:最低階層)無機物界での支配原理:自然法
2)(第二階層)有機物界(生物界)での支配原理:(自然言語)遺伝子
3)(第三階層)人間界(脳)での支配原理:(人間言語)言語
4)(第四階層)コンピュータ界での支配原理:(人工言語)人工知能AI」
だから、それより下位に存在するものは、それを受け取り、受け入れ、依存する立場にある。そういう立場に立つことを、自然法爾(する)という。
それに逆らう言動を、計らいと呼ぶ。「(第三階層)人間界(脳)での支配原理:(人間言語)言語」からは、その計らいができうる。
注)憲法に当たるのが、第一階層にある自然法則である。
親鸞は、自力を計らいと見ている。阿弥陀仏から流れ落ちる自然法爾は、絶対正義であり、絶対善である。
強引な言い方をすれば、自然法爾とは、トップダウンであり、計らいとは、ボトムアップである。
第一階層と第二階層を扱う、科学分野で言えば、慣性の法則は、宇宙のあらゆるものに及んでいる。どんなものも、その法則から外れることはできない。
上の言葉で言えば、ただただ、受け取り、受け入れ、依存する以外にしようない。自然法爾する。
信心とは、絶対的肯定の心であり、計らいとは、阿弥陀仏への疑問であり、否定である。
こう書いている私自身は、親鸞からは計らいと言われている自力本願を志向する禅宗を信奉している。
第三階層にいる人間は、あまりにも簡単に計らえる。無意識的に計っている存在である。
私にとっては、悲しいかな!無意識的に計ってしまう自分の心を、意識的に消し去る努力がどうしても必要である。
無意識的に計らう心を意識の力で消し去れた瞬間が、悟であり、自然法爾ができた瞬間である。

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